岸和田 春のウォークスタンプラリー

2012年4月8日(日)



前日の京都一周トレイル(伏見稲荷~北白川)に続いて、今日は、北白川から比叡山、さらに大原まで歩く予定だったんだけど、朝起きると、天気はバッチリだけど、足も背中も疲労感満載。
どうしようか、と悩んでいたんだけど、突然、8日が岸和田でスタンプラリーが開催される日ということを思い出し、あっさりと軟弱な平地のウォーキングに変更してしまった。

(1)岸和田駅前


岸和田駅前に降り立つのは、およそ5年ぶり。当時は何回も訪問したが、気の張る仕事を抱えていたので、街を見物することもなかった。ただ、子供の頃には泉州随一の都会と思っていた岸和田が、高架工事の完成で駅舎は立派になったけど、商店街などはひどく寂れたと感じた記憶がある。その後、地域の活性化に取り組み、NHKの朝ドラ「カーネーション」の舞台となったことも相俟って、良い街になってきた、との噂も聞いていたが、大したものは期待してなかった。

駅前の観光案内所(このようなものが出来ていることが結構驚きなんだけど)で、スタンプラリーの台紙を受け取る。すべてのスタンプポイントを回っても、せいぜい5km、といったところだろう。



まず駅の東側にある2つのスタンプポイントをやっつけて、いよいよメインエリアの西側へ。
30年ほど前の探偵ナイトスクープの名作「岸和田の信号機」を渡ったところにある駅前商店街。今日は日曜ということもあるが、スタンプラリーや、どんチャカフェスタと称する道路沿いに延々と店を並べたフリーマーケットなどが開催されているせいか、予想に反して大変な賑いだ。



NHKカーネーションのコシノ洋裁店。向かいにはNHKのブースがあり、大賑わいである。といっても私はカーネーションを見たこともないだけに、ちっとも興味が沸かない。
それにしても、ドラマの舞台になるということは、だんじりとお城くらいしか観光コンテンツが無かった岸和田への経済効果は相当なものと感じた。




 おそらく海岸の埋め立て地に建てられた波切りホール。人口20万人の岸和田市としては、かなり豪華なホールを作ったものだと思う。横には巨大なショッピングモールもある。



(2)紀州街道


岸和田の市街地の多くは、狭い道路なのだけど、歩道をしっかりと設けて、車両を一方通行にして、すっきりした道にしていた。注目すべきは歩道が完全バリアフリーになっていること。安全性の面では多少気にならなくもないが、景観と歩きやすさを考えれば、この方式には好感が持てる。



商店街や紀州街道沿いのあちこちでは、人形劇とか紙芝居とか大道芸とかが、行われていた。あちこちから多数のB級エインターテイナーを呼んできた感じだ。B級だろうと何だろうと、芸はしっかりしているし、子供たちは大喜びだ。



紀州街道にぎわい市が開催され、食べ物屋台やら陶器市やら、大いに盛り上がっていた。手作り感いっぱいだが結構楽しい。おそらく常日頃なら古い家並みとしか見えない道が、いかにも旧街道らしい趣きを感じさせてくれる。



(3)岸和田城


桜満開の岸和田城では「お城まつり」開催中。4月8日には、大して広くもない市街地で、様々な名称でのイベントが繰り広げられているが、市の総力を挙げて、秋のだんじり祭に比肩するような集客イベントをぶちあげたということだろう。



城の周りには、戦国武将の姿も。ただし、この武将たち、皆六文銭と赤備え。真田家の軍装である。昨年の御霊神社の船渡御など、大阪城周辺のイベントでも、大概の武将は真田である。豊臣の桐紋でもなければ、増してや岡部の三つ巴紋でも無い。きっとあちこちの戦国系のイベントに駆り出されている人たちなのだろう。先日参加した和歌山九度山の真田幸村スタンプラリーの武将たちとも同一の方々かもしれない。



岸和田城の天守閣前にある八陣図。諸葛孔明が白帝城付近に石を並べて、敵の軍勢を大いに悩ませた石兵八陣の計。三国志のなかでも、諸葛孔明の凄みを最も感じさせる計略のひとつだろう。しかしながら、さっぱり理屈が判らない、ミステリアスな場面なので、それを具現化?したというこの庭は訪問前からとても気になっていたが、やはり、さっぱり判らない。



あまりの人混みで、天守閣に入るのは断念。おそらく今まで中に入ったことはないが、入城料300円を払うのなら、もっと空いた日に再訪したいと思う。


(4)蛸地蔵


蛸地蔵駅の商店街がスタンプラリーの最終ポイント。南海電鉄蛸地蔵駅は、レトロで可愛らしい駅舎だ。



蛸地蔵駅名物のステンドグラス。秀吉配下の武将として寡兵で岸和田城を守っていた中村一氏が、根来衆に攻め立てられた際に、何千ものタコの加勢を得て城を守り切ったという伝説が描かれている。実際にタコに助けられたはずもなく、どこかの僧兵のことではないか、と推理するのだが、どうなのだろう。

それにしても中村一氏は、これで守城の名手として、その後要衝駿府城を任されて江戸の家康の抑えに配置されるのだが、結局関ヶ原の戦いでは徳川方について豊臣の藩屏とはならなかった。このあたりの苦悩を、NHK大河の「利家とまつ」では、ロンドンブーツの田村淳が演じる一氏は、予想に反してなかなかの好演だったことを思い出した。



蛸地蔵商店街のキャラクター「たこじろう」が、カーネーションのフラグの上にある。なかなか可愛い。



せっかくなので足を延ばして、蛸地蔵の天性寺を訪問したが、なんと大改修中。きっと新たな観光ポイントに仕上げるのだろう。



おまけ・・・子供の頃、どこの家にもあったゴミ箱。誰かに聞いた話だが、この手のものは泉州特有だそうだ。今ではほとんど見かけないものが、蛸地蔵にあった。



(5)スタンプラリー

スタンプラリー台紙。
スタンプは色使いは豊かだが、インクが悪くて、スタンプラリーを達成した台紙の見た目も悪い。



スタンプラリー達成の参加賞。携帯トイレと、タオルハンカチの好きな方が選べた。
タオルにある「だんじリン」とは、岸和田のレンタサイクルの愛称。



まとめ


歩行距離  6kmくらい??
所用時間  138分 (2時間18分)
歩数     11300歩 (しっかり3600歩)

観光半分のブラブラ歩きなので、「しっかり」はさっぱり。