林田まちなかあるきスタンプラリー(姫路)

2012年8月12日(日)



面白いイベントも見当たらないし、暑さのせいもあって、行きたいところが無くなってきた。
結局、せっかく一日空いていることもあり、不安一杯なのだが、姫路市の林田まちなかあるきスタンプラリーに行くことにした。

何故不安かといえば、まず、姫路の端っこにある林田というところが、ひどく不便なところで、姫路駅から40分ほどもかかるうえに、1時間に1本程度しかバスの便がない。さらに、5月に行ったイベントの中で実施したスタンプラリーをさらに半年間も続けているもの。この不便な土地に出向いて、今頃スタンプラリーに参加する者は皆無に近いだろう。その結果、スタンプポイントになっている施設の係員にスタンプラリー開催中であるとの認識が無かったり、ひどい場合、スタンプさえ無くなっていたり、という事態に陥る可能性が少なくない。事実、そのような経験は何度もあるのだ。

加えて、ネットを検索しても、全くといっていいほど、情報は無い。ホントにやっているのか?
このような状態なのに、往復で、数千円の交通費と、4時間の移動時間をかけて出掛けるのは、相当な変り者だと自嘲しながら、姫路に向かった。



スタンプポイントは8ヶ所。「伊勢自然の里環境学習センター」だけが、林田地区から北東に5キロも離れている。長い一本道を行って、また同じ道を帰るのは嫌なので、林田から山ひとつ隔てた夢前町から歩くことにする。

夢前町にあるバーズタウンに立ち寄る。昭和49年にニュータウンのシンボルとして岡本太朗が制作したモニュメントがあるのだ。こう言っちゃ何だけど、こんな山間部にニュータウンを造成するなんて、当時の日本は元気だったんだねぇ。




夢前町は今では姫路市の一部になっているが、かつて中国自動車道のカントリーサインは、何の変哲もない「山」の絵だったように記憶している。この山々の左奥に林田があるはず。山頂だけ見ているととても越えていく気が起こらないんだけど、それでも山に向かっていくと、実に上手い具合に道が付いていることに驚く。山を越えて行くのは楽しい。越えてきた山を振り返るのは愉快だ。



 小一時間ほど歩いて、最初のスタンプポイント「伊勢自然の里環境学習センター」に到着。ビオトープとか、古代米の田んぼとかがある。

でもスタンプが見当たらないし、事務所に係員もいない。田んぼの方で作業をしている人に声を掛けるのも躊躇われて、20分ほどセンター内を見学。そのうちに係員の方が戻ってきて、無事スタンプ台紙を貰い、一つ目のスタンプをゲット。



環境学習センターから、林田の中心まで5キロ。暑いなかを、黙々と歩く。
「まちなかあるき」の幟が、所々に立っているんだけど、歩いている人には、誰ひとり出会わない。




第2のスタンプポイントは、田んぼの中にポツンとある「天然温泉ゆたりん」。入り口にはスタンプは置いていない。仕方ない。スタンプ貰うために600円払って温泉に入る。2時間ほど歩いているので、Tシャツは汗でぐっしょり。ゆっくり温泉に入って、着替えを済ませて、スッキリした。

でも心配していたとおり、「スタンプラリーはもう終わっている」と言う温泉の係員さんに、スタンプ台紙を見せて説明させられた。スタンプひとつに結構手間取ってしまった。



スッキリはしたけれど、 温泉に入ると、逆に疲れが出て、歩く気が起こらなくなってくる。極端に落ちたペースで、トボトボと歩いて第3ポイントの八幡神社に到着。階段が辛い。



第4ポイントは、林田の東側の静かな山中にある道林寺。三方を山に囲まれているので、風が無く、随分湿っぽい感じがするところだ。



第5チェックポイントは祝田神社。神社や寺では賽銭箱の横あたりにポツンとスタンプを置いてあるので、手間がかからずスタンプを押すことができる。


第6ポイントの鴨池。美しい池だ。
池のどこにスタンプがあるのか、訝しく思っていたら、池の中に祠のある島があり、池の岸から島に渡ることができるようになっている。



島の上にある祠。写真の右下にある白っぽいものが、スタンプを入れてある箱。
景色も風もいいので、ついつい長居してしまった。


町の真ん中にやっと入って来た。第7のスタンプポイントは、敬業館。かつて林田が藩だったときの藩校のようなところだ。



最後のスタンプポイントの旧三木家住宅。江戸期からの大豪邸だ。



ところが、開館時間は16時まで。11分遅かった。スタンプはおそらく既に閉ざされた分厚い門の内側にあるのだろう。残念だ。「ゆたりん」での長風呂が悔やまれる。




結局スタンプ台紙をクリアすることなく、バス停を目指して、トボトボと歩く。
林田というところは、八方を山に囲まれた田園地帯。まんが昔ばなしの舞台のようなところだ。特に何があるというところではないけれど、日本の原風景に出会えたように思う。



1時間に1本のバス。タイミングが悪く、40分以上待つ羽目になった。



スタンプ台紙。完歩したけど、ひとつだけ空白のスタンプ欄が残ってしまった。宇治田原、京都市電と、このところ詰めの甘いウォーキングが続いている。



(おまけ)
姫路駅前にあった、道路工事用の柵。宇治田原への道で、黄色のウサギ、オレンジ色のタヌキを見つけたが、このピンク色の作業員もなかなか可愛い。



まとめ


歩行距離  約17km
所用時間  325分 (5時間25分)   風呂&食事の1時間を含む
歩数     27600歩 (しっかり23900歩)