沿線散歩(8) 須磨

2012年12月24日(休) -①



クリスマスイブで賑わう街を抜けだして、今日も近鉄・阪神・山陽の沿線散歩10コース達成に向けてウォーキングだ。今日は須磨コース。距離は短いが、急坂もあって侮れない。時折、雪もちらついているが、いい天気。須磨公園駅から見た海は、美しく光っている。



須磨公園駅には、須磨山上へのロープウェイ乗り場が隣接しているのだけれど、寒い気候のせいなのか、全くお客さんが見当たらない。



須磨公園駅から西に3分ほど歩いたところに、敦盛塚がある。16歳の若さで一ノ谷の戦いで討たれた平敦盛が、今日のコースの随所に登場する。



ウォーキング開始して間もなく、一ノ谷の急坂を上る。体もほぐれていないので、かなり辛い。この地で過ごし壇ノ浦に没した幼帝、安徳天皇が祀られている安徳宮が一ノ谷公園にある。



どういう訳か、安徳宮の隣に、皇女和宮像が安置されている。この付近の山中で発見されたものだそうだ。祠には、しっかりと葵紋が付いている。



せっかく上った急坂を、今度は下りる。山道では上りより下りの方が精神的ダメージが大きい。下るということは、また上らなければならない、ということだから。



坂の下には、何台もの自転車が駐輪されている。さすがに、この坂を自転車で上るのはムリだ。この坂の上の住宅の人々にとっては、ここが定常的な駐輪場になっているようだ。



須磨寺にやってきた。平清盛関連のウォーキングイベントなども多かったので、最近は毎年来ているように思う。


須磨寺の境内にある、平敦盛と熊谷直実の一騎討ちを再現した庭。敦盛像を細かく観察したが、笛は見当たらなかった。敦盛の笛は、須磨寺に保存されているという。



同じく須磨寺にある、義経の腰掛け松。この松に座って、敦盛の首実験をしたと伝わる。さらに手前の池が首を洗った池だそうだ。



須磨寺から東へ、須磨離宮公園までやってきた。入場料もいるし、時間も無いので、歩道橋のうえから正門の写真だけ撮ってUターン。



須磨離宮公園から、月見山駅に繋がる道は、「バラの小径」と名付けられている。沿線の住宅には、様々な種類のバラの鉢植えが置かれている。道路の舗装面にはバラの絵が随所に描かれている。残念ながら花を咲かせているバラはわずかだったけど、地域の方々と行政が連携して、素晴らしい街づくりをしていると感じた。



国道2号線まで下りてきた。須磨の後背にある山々。これらの山から、義経の騎馬軍団が駆け下りたということだろう。もっとも、鵯越から長田の方に攻め込んだという異説も根強い。



須磨寺の駅前にある「平重衡、とらわれの松」の跡。新たに松を植えれば良いと思うんだけれど、無粋な広告が周囲を占拠している。重衡というのは男前でよく出来た人物だったらしいけれど、正妻の子のなかで唯一「盛」が付いていないのは何故なんだろう。




源氏寺とも呼ばれる現光寺。源氏物語の光源氏が住んでいたということになっているらしい。



現光寺にある「須磨の関跡」の碑。鈴鹿、不破、愛発に次ぐ重要な関で、海陸の双方を兼ねていたらしい。このあと訪れた、須磨駅北の関守稲荷神社にも関跡があったが、実際のところ、細かな位置は簡単には判らないのだろう。


ゴールの須磨駅に到着。隣接する店舗2つ分の間口しかないので、遠目には目立ちにくい駅だ。



須磨駅構内の地下道には、須磨の景色を描いたタイルがたくさん貼り付けられている。



それにしても、今回のコースは3年前のものと激似。全体の8割くらいが、同じ道だ。名所旧跡巡りを基本に置くと、同じようなコースになりがちなんだろうけれど、是非とも、新コースの開発に頑張ってもらいたいものだ。

さて今日も、さらにもう1コース頑張ってみよう。(沿線散歩(7)月見山~長田神社 に続く)

まとめ

歩行距離   6.4km
所要時間   119分 (1時間59分)
歩数      11500歩 (しっかり 8700歩)