曽爾高原ハイキング

2013年11月3日(日)  ②


沿線散歩の名張市街地散策を終え、10時10分発の三重交通のバスに乗り、曽爾高原ハイキングに向かう。近鉄てくてくまっぷに紹介されている、美杉村の太郎生という集落から、山を越えて曽爾高原に入るコースなんだけど、バスは3時間に1本くらいしか無い。



50分以上バスに揺られて、約10人のハイカーとともに、中太郎生なるバス停で下車。数分、あたりを散策し、俱留尊山を目指すと思われる健脚者風のハイカーを先にやり過ごし、最後尾からゆっくりと山を登り始める。次のバスは3時間後なので、誰も追い掛けてこないはずだ。



村落のはずれに設置されている半鐘?放送設備なども無さそうなところなので、火事などの緊急事態発生時に打ち鳴らすものなんだろう。



美杉村、というだけあって、山道の周囲は杉の木だらけだ。



心配なのは天気。時折小雨に見舞われる。天気予報では15時くらいまでは大丈夫そうだったのだが・・・。空はどんより曇り、前方の俱留尊山は、雲に覆われている。



要所ごとに、路面に方向表示が書かれている。美観の面では議論もあろうが、見落とすことの無い標識であることには違いない。



池の平。登り道が一段落し、平坦な道が続く。湿地帯のようだ。二本ボソ、とか、くろそ山、といった名前もシルエットもユニークな山々が覆い被さってくるようだ。



この道は、東海自然歩道の一部になっているため、標識類はかなり充実している。さあ、いよいよ、今日一番の難所と思われる亀山峠に向かう急坂に取り付く。



道も山林も、地面が緑色の苔に覆われている。折からの小雨も相俟って、道はとても滑りやすい。



林の中の倒木や伐採廃木も、苔むしている。写真では上手く撮れないのだが、色は濃くないが、奥行の深さと光沢を感じる緑色だ。



階段がきつい。石段や丸木で整備されているのだが、土の部分だけ水に流されたりしていて、段差の大きい、歩き辛い道になっている。



30分近く、階段状の山道に悪戦苦闘した末、ついに亀山峠にやってきた。三重県と奈良県の県境で、ここから曽爾高原の大パノラマが広がっている。



亀山峠から、稜線を歩いて800mで、二本ボソまで行けるらしいが、難路のようだ。少し心が動きかけたが、止めておこう。



曽爾高原を取り囲む山の裾野を横切るように進む。ピーク時には、ススキに覆われる道だ。20年ほども前、この地を訪問した際にはススキの大群生に感動した記憶があるのだが、見頃は、だいぶ先のようだ。観光HPには見頃は11月中旬まで、とあったのだが・・・。



以前訪問した時は、もっと、ススキが枯れて、人の背丈ほどまでに伸びて、穂が大きくなっていて、頭を垂れていたように思う。随分古いことなので、記憶は曖昧なんだけど・・・。ドライブがとても楽しくて、バスで来てハイキングするなんて思いも付かなかった時のことだ。


曽爾高原って、周囲を山に囲まれ、隕石のクレーター跡のような雰囲気がある。以前、ニューメキシコ州の巨大クレーター跡を訪れたことがあるが、これくらいの大きさだったように思う。



見頃は、11月末ころかなぁ・・・?少し早まったように思う。



待っていてもススキは伸びないので、曽爾高原に別れを告げて、三重県側と同様、杉林の中の道を、太良路方面に下っていく。



曽爾高原ファームガーデン。この地域で採れた農産物の即売や、焼きそばなどの屋台などで賑わっている。この日は何故かマグロの解体ショーが開催されていた。昼食に、ベイカリーで米粉で作ったというパンを3つ購入。焼きたて、とあったが、どれも冷たくなっていた・・・。



正面に見えるのが、鎧岳。その向こうが兜岳。襲い掛かって来そうな猛々しい山形を上手く表現したネーミングだ。



てくてくまっぷには、記載されていなかったが、吊橋があることを知って、少し遠回り。



吊橋の下を流れる曽爾川。美しい渓流だ。青蓮寺川、名張川と、他の河川と合流して名前を変えながら、木津川、そして淀川に流れ込んでいる。



吊橋から曽爾高原を臨む。ちょうど吊橋の延長線にある山が、歩いて来た亀山峠になる。歩いて来た道を振り返って、今日もよく歩けたなぁ、と悦に入ってしまう。



曽爾高原の案内看板。英語の案内は今どき珍しいものでもないが、フランス語らしく、Monpe des Quwas って何なのだ? 調べてみると、「モンペでクワ」というフランス語風の造語のようなのだが、どうもよく判らん・・・。



幸い、大した雨には出会うことなくハイキングを終了できた。太良路のバス停から、曽爾高原からやってきた満員のバスで、途中の青蓮寺川の美しさを楽しみながら、名張駅に戻る。

帰路途中、上本町の近鉄百貨店で北海道物産展が開催していたので立ち寄る。スタンプラリーと称して、1000円買い物をする度にスタンプを押してくれた。好みではないが、こんなスタンプラリーもアリだろう。


まとめ


歩行距離   9.5km
所要時間   192分 (3時間12分)
歩数      14800歩 (しっかり 6300歩)