縁結びビンゴ・スタンプラリー(1)明日香・橿原

2013年11月4日(祝)


なら大和路探訪キャンペーン~古事記「縁」の旅~と名付けられた、奈良観光イベントの一環として開催されている、「縁結びビンゴ・スタンプラリー」に挑戦する。どうやら、男女の縁ではなく、記紀・万葉集との縁を深めてもらおう、という企画のようだ。

天理市、桜井市、橿原市、明日香村、御所市、吉野町、それぞれの記紀・万葉集にゆかりのある地が2ヶ所ずつ、計12地点がスタンプポイントとして設定されているが、今日はまず、明日香村と橿原市の計4ヶ所のスタンプポイント制覇を目指す。



近鉄飛鳥駅からスタート。年に2~3度は、この駅を訪れ、同じような道を歩いているのだが、飽きること無い、底知れぬ魅力を感じている。明日香村や高取町では、近年、秋になると案山子コンテストや案山子ロードといった町興し&観光イベントが盛んに行われている。飛鳥駅前にもたくさん案山子が並んでいるが、既成の概念を打ち破る、ぶっ飛んだ案山子が増えてきた。



最初の記紀・万葉集ゆかりのスタンプポイントは、天武・持統天皇陵。しかし、さすがに天皇陵にスタンプは設置できないのか、近くの飛鳥歴史公園館にスタンプが設置されている。公園のマスコットキャラクターの「たいしくん」と「あすかひめ」をモチーフにした植栽が館の前で出迎えてくれた。いくらなんでも、これは案山子イベントの一環ではないよねぇ・・・。

  


で、これが天武・持統天皇陵。合葬された陵墓からは仲睦まじく平和な雰囲気を感じるが、持統天皇は、姉妹4人一緒に、叔父である天武天皇に嫁いでいるなど、当時の天皇家の家系図は超複雑だ。さらに、壬申の乱や、大津皇子の謀反など、大きな争い事が続いた時代でもある。



亀石や、鬼の俎などの、お定まりの観光ポイントは素通りして先を急ぐ。なんだか雲行きが怪しい。聖徳太子の生誕地と伝わる橘寺も遠目に眺めるだけに留める。もっとも、実はこの橘寺には入ったことがない。塀が低いので、境内の雰囲気が何となく外から見えてしまうのだ。



明日香村の第2のスタンプポイントは、小墾田宮跡。奈良県立万葉文化館にスタンプは置かれている。工夫を凝らした展示も見どころたっぷりで、さらに、庭園がとても美しく整備され、道や水路などの遺構も復元されている。今回は、チケットカウンターの手前にスタンプが置かれていたので入館しなかったが、ゆっくり時間をかけることができる日に再訪したい。



飛鳥寺の山門脇に、瓢箪を売る店を発見。長さ50cm以上のものも含めて、どれでも1000円、とある。少し心が動くが、衝動買いをするには、モノが大きすぎた。



曾我入鹿の首塚。その向こうが飛鳥寺。通常、飛鳥寺も首塚も逆方向から見ることが多い。この方向まで回りこんで写真を撮ると、とても新鮮に感じる。



このあたりが、たぶん、小墾田宮(おはりだのみや)の跡。推古天皇が政務を執ったところだ。聖徳太子が摂政を務めた時から1500年経って、今ではすっかり田園が営まれている。でも、多武峰などの山々の形は、当時のままのはずだ。



多武峰と同じく、古代から、この地のシンボルであり続けている大和三山のひとつ、天香久山を目指す。風雨が強まってきた。



実は、飛鳥に来たついでに、ゲットしておきたいスタンプがある。奈良森林管理事務所が主催している「森とのふれあいスタンプラリー」のスタンプポイントのひとつが、大和三山なのだ。他のスタンプポイントは、高取山、金剛山、春日山。



大和三山のスタンプは、天香久山、畝傍山、耳成山のどこでも押印可とのことだったが、山に、どのようにスタンプが置かれているのか、興味津々、不安一杯。

そして、ついに風雨が横殴りになるなか、登山道にスタンプ台を発見。雨除けの格納棚があるのに、台の上に放置されていたため、上等のシャチハタ式スタンプが、水を含んで大変なことになっていた。ティッシュペーパーを何枚を使って、スタンプを復活させるまで一苦労した。



う~ん、なかなか、いいスタンプだねぇ。2ヶ所で応募可ということだが、何としても、4つ全てを集めたいものだ。近々六甲山系のスタンプラリーにも挑戦する予定だが、山歩き系のスタンプラリーは容易ではない。



あまりに風雨が強まってきて、香久山の麓にある公衆トイレ脇の休憩所で、30分ほども雨宿りする。窓も無いので、風は吹きっさらしだが、雨を凌げるだけでも有難い。



橿原市のスタンプポイントの一つ目は、藤原京跡。スタンプは、この数年、全く展示が変らず、いつも係員(観光ボランティア?)が大声でお喋りばかりしていて不愉快極まりない藤原京資料室にある。その前に、藤原京ラビリンスなる催しを覗いてみる。




藤原京ラビリンスとは、広大な藤原京跡の広場を利用して造られた巨大迷路。もっとも3日限定のイベントなので、仮設仕様になっているのは仕方ない。こんな迷路が4つ用意されている。



いくつかのイベントのうち、特に人気を博していたのが、スカイウォッチング。高さ20mから藤原京跡を見下ろすものだ。小雨は止まないが、風が吹かなければ大丈夫、とのことだ。全員が、ヘルメット着用、安全帯もしっかり親綱に結び付けるなど、安全対策は十分できているようだ。



藤原京跡には、宮殿の柱跡が復元されているのだが、よく見ると、基礎杭が打設されておらず、地上に据え置かれているだけ。当然のように、地面の凹凸のまま、それぞれ微妙に傾いている。



実は、藤原京ラビリンスでも、スタンプラリーがあると聞いていたのだが、巨大迷路をクリアするたびにスタンプを押してもらえる仕掛けのようで、さすがに遠慮しておく。

藤原京跡の殺風景さを何とかしたいということだろう。コスモスが一面に植えられていて、かなり名物化しているようだ。何もないよりはマシだとはいえ、万葉時代の宮殿跡と、明治以降に日本にやってきたコスモスという組合せは、マッチしているのだろうか・・・。



雨は降ったり、止んだり、時に強く降る。ギブアップすることも考えるが、バス停も見当たらないし、タクシーも通りかからない。仕方なく、トボトボと第二スタンプポイントの橿原神宮方面に向かって歩く。途中、何度も訪れている「おふさ観音」に立ち寄る。ちょうどバラが見頃だ。藤原京とコスモスと同様、観音様とバラというのも妙な組合せだが、まあ、綺麗だからいいことにしよう。




結局、ところどころで雨宿りをしながら、橿原神宮公苑までやってきた。有難いことに、公苑の樹木が生い茂っているお蔭で、歩道の公苑側は、雨を凌ぎながら歩くことができる。



神武天皇陵。明治政府が、国の威信を掛けて、一気に造営したと言われる橿原神宮だが、神武陵の整備もその一環に行われたのだろうか。そのあたりの歴史も、勉強してみたい。その前に未だお参りしていない神武陵に足を運ばなければならないのだが、雨のため、今日も見送り。



橿原神宮に到着。 2ヶ月ほど前、橿原神宮から、何かの行事への招待状が届けられて、驚いた。神宮の関係者に何の知己もいないのだが、以前、参拝した際に記帳したからかなぁ・・・。



橿原神宮の西南端にある深田池。鴨が多くて、とても和むことができる場所なんだけど、ちょうど雨も上がって、雲間から光が差し込んで、いつもに増して神秘的な輝きに包まれていた。池の向こうに金剛山(あるいは葛城山?)が見える。



縁結びビンゴスタンプラリーでは、天、墾、藤、橿、の4文字のスタンプをゲット。まだまだ先は長い・・・。天理と桜井は、近々訪れる予定がある。御所は、「森のふれあいスタンプラリー」の金剛山のスタンプと併せて取りにいくとして、問題は昨年行き尽くした感のある吉野だ。


まとめ


歩行距離    約12km
所要時間    283分 (4時間43分)  ・・・雨宿りばかりしていたので超スローペース
歩数       19500歩 (しっかり 10800歩)