官兵衛スタンプラリー(伊丹有岡城~大阪北浜)

2014年1月19日(日)


黒田官兵衛ゆかりの地スタンプラリーで、ただひとつ播磨の外にあるポイント、伊丹の有岡城を訪ねる。信長に反旗を翻した荒木村重の説得に赴いた官兵衛が1年も土牢に幽閉された所だ。

昨秋、姫路・伊丹両市が「400年の遺恨を洗い流して和解」とのニュースが流れた。観光面での両市の連携をぶち上げたものだろうが、観光物産協会には両市のキャラクターが仲良く並んでいる。それにしても「村重たみまる」って何をモチーフにしているのだろう・・・。カッパかぁ?




JR伊丹駅近くにある有岡城は、要塞化された大規模な惣構だったらしいが、今や市街地化が進み、その遺構はごく僅かしか残っていない。



本丸があった場所には、古い石垣や古井戸の跡なども少し残っているが、ちょっと見たところでは、ありがちな駅前の小公園のような雰囲気である。



「官兵衛ゆかりの藤」なんてものが、いつの間にかできている。土牢に幽閉された官兵衛が小さな窓から藤を見て、生き抜く力を得たという逸話に基づいたものだろうが、大河ドラマを機に、大慌てで観光スポットを取り揃えた感は否めない。



黒田官兵衛ゆかりの地スタンプラリーは、プレゼント応募に必要な、姫路市内・市外の各2ヶ所のスタンプをゲットした。しかし、プレゼント応募など二の次で、全スタンプコンプリートを目指したいものだ。



今日ターゲットにしていたスタンプは伊丹だけ。用も済んだので、さあ、伊丹駅の東側を流れる猪名川に沿って、大阪まで歩いて帰ることにしよう。北摂の山々から、猪名川を冷たい風が吹き抜けている。



場所にもよるのだろうが、猪名川って、結構浅そうだ。ブルドーザーが川底の浚渫工事で、川の中を走り回っていた。




川の土手道は延々と続く。日射しは強いのだが、時折小雪も降って、とても寒い。ちょうど1年前、大和川沿いに奈良県三郷から大阪湾まで歩いた時、体が芯まで冷えたことを思い出す。



途中、園田競馬場の少し手前に、田能遺跡を発見。昨日訪問した播磨町の大中遺跡と同様、こちらも弥生時代の遺跡だ。大中遺跡では見られなかった方形の竪穴式住居も見られた。ところが、案内を読むと大中遺跡で発見されたものを参考に復元したと書かれている。




高床式倉庫。これも大中遺跡では見られなかったものだ。(実際にはあったのかもしれないが)



資料館の記念スタンプを押して始めて、ここが尼崎市だと気付いた。猪名川の東岸を歩いていたので、伊丹市から豊中市に入るものだと思っていた。どうやら、猪名川の東にも一部尼崎市域が広がっているようだ。



寒風吹き抜ける猪名川沿いを避けて、東に行くと、お誂え向きの水路沿いの遊歩道に出会う。敢えてアップダウンやカーブを設けているように見える。健康づくりのための散策を考えてのことだろうか。




水路に沿って、利倉南遺跡とか上津島遺跡とか、遺跡の案内板が次々と現れるのだが、遺跡そのものはどこにも見当たらない。



名神高速の下を潜る。ちょうど名神の豊中ICのすぐ傍を歩いていることになる。このあたりの住所は「名神口」だ。


阪急の神戸線に突き当たったところから、解り易い線路沿いの道を進むことにする。このまま梅田まで阪急に沿って歩くことにしよう。



神崎川を越えたところにある、武田薬品の工場跡地。駅前の好立地ながら、土壌汚染問題のせいか、長らく空地で放置されていたが、いよいよ大規模なマンション開発が進められるとも聞く。



JR貨物の長~い列車が通過する。貨物線の上を阪急神戸線が横切り、さらにその上を新幹線が高架を走る。



今日歩いていて初めて気づいたのだが、十三バイパスって、武田薬品大阪工場の敷地のど真ん中を通過しているのだ。



十三駅前の繁華街。通称しょんべん横丁。



十三大橋を渡る。自転車は少なくないが、歩いている人はほとんど見かけない。梅田の高層ビル群や、広大な淀川、頻繁に横を走る阪急3線の列車、と楽しく、気持ちのいいところなのに・・・。もっとも、橋のH型鋼にスプレーで書かれた意味不明な落書きが多さにはムカついてしまう。



中津駅。神戸線と宝塚線には超狭いことで有名なホームがあるが、京都線にはホームが無い。淀川の鉄橋も、京都線は他の2路線と構造が違うんだけど、このあたりの経緯は判らない。機会があれば調べてみたいものだ。



梅田を通り抜けて、大融寺へ。何度も付近は通っているものの、光源氏のモデルとも伝わる源融ゆかりの古刹ということまでは知っているだけで、お寺の中に入るのは初めてだ。



中之島にやってきた。あと一息。ここに立派な木邨(木村)重成の碑があるんだけど、唐突感は否めない。豊臣秀頼の近臣で大坂夏の陣で若くして戦死したのだが、大阪独特の「残念さん信仰」で幕末(だったかな)に大ブームになったこともある人だ。今年は冬の陣から数えて400年目なので、改めてブームが到来するかもしれない。



難波橋を渡って北浜へ。この橋から見る中之島・土佐堀川の景色がとても好きだ。



難波橋の南詰にライオン像が据えられているため、この橋はライオン橋と呼ばれることが多いようだ。しかし、東側のライオンが口を閉じ、西側のライオンが口を開いていることは、あまり知られていない。狛犬などと同様に、阿吽の形を取っているのだ。



まとめ


歩行距離    15~16km
所要時間    220分 (3時間50分)
歩数       23200歩 (早歩き 19700歩)