屯鶴峯探険

2014年5月6日(祝) ①


先日3日かけて踏破したダイヤモンドトレール。二上山ダイトレ北入口まで歩いたところで日没タイムアウト。ダイトレの真の起点、屯鶴峯には辿りつかなかった。ということで、ダイトレの忘れ物を取りに行くように、二上山駅から屯鶴峯を目指す。好天気で、二上山が良く見える。



二上山駅から歩き始める。近鉄南大阪線に沿って歩いていけばいいのだから、迷うはずもない。しばらくは歩道のない道が続き、少々おっかなかったが、やがて歩道が現れた。



迷うはずもない、と思っていたのが、いつの間にか線路から逸れた道に入りこんでしまった。幸い、案内図があって、間違いに気付いて数百mほど来た道を戻る。



道を間違えて、ちょうど屯鶴峯の裏側に入り込んだようだ。凝灰岩の白い山肌が見える。



気を取り直して、あらためて近鉄南大阪線に沿って西に進む。斑鳩の宮で亡くなった聖徳太子の亡骸が太子町の叡福寺に運ばれ埋葬されたことから、太子道とも呼ばれているらしい。奈良にはいくつもの太子道があって、ややこしい。



太子道の脇にある断崖の上に、地蔵磨崖仏がある。16世紀中頃のものらしい。



崖の上にあるため、道からは良く見えない。 しかし、崖に近づくと、二上山で難儀した、例のニョロニョロ虫が多数、木の枝からぶら下がって、行く手を阻む。



磨崖仏からさほど歩く間もなく、屯鶴峯の入口にやってきた。重装備のハイカーから、ドライブのついでに立ち寄ったと見られる普段着のカップルや家族連れまで、様々な人が訪れている。



なんと、ダイヤモンドトレール起点の石標が、道に沿った屯鶴峯入口の崖に嵌め込まれていた。ダイトレ北入口から僅か600mほどのところだ。この石標までなら、夕暮など気にせず歩いて来ることは容易だった。それにしても、どうして屯鶴峯入口がダイトレ起点になっているのだろうか。取ってつけたような起点としか思えない・・・。



いよいよ屯鶴峯と初対面。山に白い鶴が屯しているように見えるところから名付けられたらしい。大昔の二上山の噴火による火山岩屑が1000万年以上かけて隆起と浸食を繰り返し、このような奇観となったそうだ。



学校の遠足などで訪れた人も多いようだが、子どもたちを遊ばすには、少々危険。道もあるような、無いような、という感じで、滑落しそうなところも多い。



たまたま居合わせたカップルは、先日放映されたテレビ放送を見てやってきたそうだ。日本にもトルコのようなところがある、トルコ人を連れてのロケだったらしい。なるほど、カッパドキアに似た風景だ。もっともカッパドキアに行ったこともないが・・・。



もともと火山岩屑が堆積したものだけに、岩肌はボロボロと崩れやすい。



青い空、緑の樹々、白い岩のコントラストが美しい。



以前は反対側に抜ける道があったらしいが、今は通行止めになっている。戦時中、本土決戦に向けてこの地帯に複雑な防空壕が建設され、今も残っているらしいが、深入りは危険だ。



ほとんどの人は、凝灰岩帯の最高地点まで行って帰ってくる。 狭いところなので、順番に頂点に立つ。もっとも、ここが屯鶴峯の頂上という訳ではないようだ。



屯鶴峯の近くの道路脇には、無料駐車場が設置され、大混雑していた。トイレもつい最近建てられたもののようだ。屯鶴峯の観光地化が進められているようだ。



屯鶴峯から再び穴虫峠を通って、最近造成されたと思われるニュータウンを通って、近鉄関屋駅方面に向かう。



香芝市の西部は、まだまだ自然豊かなところだが、宅地化と離農が進んでいるようだ。市が休耕地を、家庭菜園として貸し付ける特定農地貸付農園なるものがある。



近鉄大阪線の関屋駅に到着。約2時間かけての屯鶴峯探検で今日は終了。