ちはやふるスタンプラリー(大津京~雄琴)

2014年8月12日(火) ①


夏休みを利用して、「ちはやふる複製原画スタンプラリー」を制覇すべく、滋賀県の大津京駅にやってきた。もっとも、事前に勉強したところによると、「ちはやふる」とは、かるたクイーンを目指す少女を主人公にした漫画のようだ。最近のアニメや漫画にはさっぱり知識も興味も無いのだが、ウォーキングを兼ねて、スタンプを集めるには手頃なイベントだ。




大津京駅に降り立って、スマホが無いことに気づき、愕然。(自宅に置き忘れてきたと、この時は考えていた) 大津京駅のコンコースには、「かるたの聖地大津」をアピールする大きな看板があるのだが、オンボロのガラケーのカメラでは、上手く撮ることができない・・・。



もともと西大津という名前だった駅が、5年ほど前に大津京駅と改称されたが、中大兄皇子が造営した大津京は、本格的な都ではなかったので「大津宮」と呼ぶべきだ、との意見も多いようだ。実際、駅から10分ほど歩いた閑静な住宅街に点在する大津京跡は、どれも戸建住宅1~3軒程度の面積でしかない。



駅から20分ほどで近江神宮に到着。古い神社のようだが、意外にも歴史は浅く、昭和15年(紀元2600年)に、大津京を造営した天智天皇を祭神の創祀されたものだ。百人一首の第一首が天智天皇の歌であることから、競技かるたの大会の舞台ともなっている。



ちはやふる人気で、多くの人が参拝に訪れていると想像していたが、偶然かもしれないが、意外にも落ち着いた雰囲気のなかで、まずは参拝を済ます。



境内の片隅にある時計館・宝物館の2Fが、「ちはやふる」コーナーになっている。ここがスタンプラリーの最初のポイントになる。



今更ながら、「ちはやふる」とはどういう漫画かを勉強する。クールな文学少女のお話をイメージしていたが、それとは真逆の、かなり情熱的でアクティブなストーリーのようだ。無事最初のスタンプをゲットする。



なんと、スタンプは、百人一首の下の句。近江神宮のスタンプは、やはり天智天皇の歌だ。いろいろとスタンプラリーをやってきたが、これほど文字だらけのスタンプは初めてお目にかかった。(右側の持統天皇の歌は、この後訪問した雄琴温泉でゲットしたもの)



近江神宮で、大変なことに気付く。 家に置き忘れてきたと思ったスマホだが、自宅を出た後、大阪市内で使用したことを思い出す。ダメモトで、自分のスマホに発信してみると、電話が繋がった。なんと、比叡山坂本駅に落し物として届けられていた。JRの中で落としたようだが、あっさり見つかるとは、実に幸運なことだ。

比叡山坂本駅は、大津京駅の2つ先。1時間ほど後に取りに伺う旨を駅員さんに伝えて、近江神宮から急いで向かう。といっても、歩いて向かうのだが・・・。 40分ほどで唐崎駅を通過。この次が比叡山坂本だ。



比叡山坂本駅で無事、スマホを回収。拾って届けてくれた方、保管していただいた駅員さんに大感謝だ。スマホだと、写真の映りがまるで違う。

世間では、スタンプラリーといえば、夏休み恒例のJRのポケモンスタンプラリーが最も人気を集めているようだが、さすがに手が出ない。スタンプポイントが広域にわたりすぎているため、ウォーキングでスタンプを集めることは不可能なのだ。



偶然、比叡山坂本駅は、ポケモンスタンプラリーのポイントになっていた。長年スタンプラリーをやっているが、JRのポケモンスタンプを押すのは、これが初めてだ。



JR比叡山坂本駅の前には、石積みの郷公園なるものがあり、安土城築城などで活躍したこの地の石工集団、穴太衆の石積みを再現・解説している。



比叡山坂本駅から、さらに北上して、ちはやふるスタンプラリーのメイン会場となっている雄琴温泉郷へ。風俗関係の店が集まった特殊な町とのイメージが強烈だったものが、最近は各観光旅館が改装とPRを重ね、家族客や女性客にも支持される温泉地になってきたようだ。

もっとも、観光旅館地域の南側にある、特殊浴場が林立する区域も健在のようだ。店の前で客を呼び込む黒服の男性従業員が立っているディープゾーンもあるが、撮影するのは憚れる。



雄琴温泉郷には10のスタンプポイントがあるが、そのうち9ヶ所は旅館。立派な観光旅館ばかりだが、リュックを背負った汗だくの姿で突入する。「ご予約のお方ですか」と、愛想よく応対していただいたり、ズラリと並んだ女性従業員さんに「いらっしゃいませ」と出迎えされたりする。

宿泊も日帰り入浴もせず、15時前後のお客様が続々と到着する繁忙な時間に、厚かましくもスタンプだけ押させてもらいたいに来ているのだから申し訳ない限りだ。しかし、どの旅館でも、大歓迎していただき、ニコニコ顔をスタンプを押してくれた。有難いことだ。



海岸部の旅館から順に回っていく。小さな港だが、雄琴港からは琵琶湖巡りの観光船も出ている。港内では釣りを楽しむ家族連れも多数見られた。



おごと温泉観光公園。観光案内所と土産物店と駐車場を兼ねた施設だ。ここがスタンプラリーのゴールになる。4ヶ所のスタンプを集めれば景品に応募できるのだが、当然、全てのスタンプを集めるのだ。



横断歩道でよく見かける飛び出し人形。雄琴では「おごとん」なるオリジナル人形も用いられているようだ。この人形の目的は、ドライバーに対して「子供が飛び出してくるかもしれないから、用心しろ」との注意喚起だと思うのだが、歩行者に対しては「左右を気にせず、急いで渡れ」とのメッセージになるのでは、と常々訝しく感じている。



海岸部の旅館を制覇した後は、高台から琵琶湖を展望できる山手の旅館を訪問する。3つの旅館それぞれが異なった道を上る必要があるため、上って、下りてを繰り返す。かなりハードで、一層汗が噴き出す。



最後の旅館は、かなりの高台。琵琶湖が一望できる。



各旅館では、「ちはやふる」の複製原画が飾られている。正直なところ、あまり興味は無いのだが、旅館の方は、「ちはやふる」ではなく「スタンプ」のみを目的に歩き回っている人がいるとは想像できないのだろう。勧められるままに、複製原画の写真を撮らせてもらう。



土産物の売店の商品棚に、飾られている原画もある。もっとも、土産物の多くが「ちはやふる」関連だ。



フロントの前に専用のテーブルを設置して、飾られているものもある。ファンには堪らないモノなんだろうねぇ・・・。



無事、全てのスタンプをゲット。百人一首の第一首から第十一首まで、順番に並んでいる。水色のインクが薄かったことと、ひとつ上下逆さまに押してしまったことが悔やまれる。



「ちはやふるスタンプラリー」は無事終了したが、引き続き、JR湖西線開通40周年記念スタンプラリーのため、堅田に向かって、さらに北上を続ける。(以下、次号)