【番外】下北半島(大間・恐山)

2014年10月4日(土)


青森県に出張したついでに、下北半島を一巡りする。長い時間、車に揺られて、本州最北端の大間崎へ。井上靖の小説「海峡」の舞台になったことで有名なところだ。



もっとも、大間を代表するのは、今や超高級ブランド化したマグロだろう。大間崎には、マグロの一本釣り?をイメージさせるモニュメントが建てられている。



大間崎にほど近い下風呂温泉の高台には、鉄道橋が架けられている。津軽海峡の制海権確保に資すべく、大湊(むつ)から大間までの鉄道建設が戦前~戦中に進められていたが、完成することなく終わったらしい。



アーチ橋の上には、幻となった駅舎やレールが敷設されていて、観光名所にもなっている。鉄道は幻に終わったが、このあたりでは「北海道・本州連絡架橋」の推進を呼び掛ける幟が見られる。函館まで20kmほどと聞くが、実現性はあるのだろうか。



霊場「恐山」にやってきた。硫黄の強い臭いがする。



もっと、おどろおどろしい所と想像していたが、建物や山門は想像以上に小ざっぱりしていて、来山者の多くも観光目当てのようだ。



門をくぐると、そこは、霊場というより、温泉地や火山地帯にありがちな地獄めぐりの様相。湯治」のための古い小屋があったり、水子供養のための風車が火山岩に無数に建てられていたりする。



ところが、宇曽利湖というカルデラ湖までやってくると、景色は一変。極楽浜と名付けられた一帯は、南国のリゾートのような風景だ。



恐山といえば、死者の言葉を伝えるイタコの「口寄せ」のイメージが強いが、通り一遍の観光ルートを歩いたせいかもしれないが、イタコを感じさせるものには全く出会わなかった。