バンクーバー散策

2015年8月13日(木)


アメリカ東部から始まったこの出張も、暑いテキサス州を経由した後、一転涼しいカナダのブリティッシュコロンビア州北部を訪問、最後の帰投地はバンクーバー。早朝に残務を済ませて、午後の帰国フライトまでの4時間ほど、バンクーバー探索を楽しむことにする。



市内のホテルから、まず向かったのが、バンクーバー港エリア。バンクーバーのシンボルとも言える港に突き出したカナダプレイスは、もとはバンクーバー万博のカナダ館だったらしい。フェリーターミナルにもなっていて、アラスカに向かう豪華クルーズも、ここから出航するそうだ。



2010年の冬季オリンピックの聖火台が、カナダプレイスの傍に残されている。といっても、開会式の様子など、ちっとも覚えていない。浅田真央が銀メダルを取ったオリンピックだったはずだ。



シーサイドには、高層ビルが林立している。オフィス、ホテル、コンドミニアムが混在しているが、いずれも、ピカピカ感のある窓のものが多い。



遊覧飛行用の水上飛行機が、何機も着桟している。へえぇ~、水上飛行機って、こんな風に行儀良く整列して待機してるんだ、と感心してしまう。もっとも、空中をひっきりなしに飛び交う水上飛行機は結構うるさい。他にもいくつも基地があるようだ。



海沿いには歩行者用・自転車用それぞれの遊歩道が整備されている。広々とした緑豊かなシーサイドの遊歩道をジョギングする人も多いが、観光客の多くは自転車を借りて走り回っているようだ。ルールにまではなっていないようだが、こちらでは大多数の人が自転車に乗る際にはヘルメットを被るようだ。



沖合いには、貨物船、客船、プレジャーボートなど、様々な船が行き交っているが、興味深いのは、海の中にガソリンスタンドらしきものがあること。島なのか浮桟橋なのかは不明だが、石油会社のロゴがはっきり見て取れる。



マリーナには、大小のプレジャーボートがギッシリ停泊している。まさにリゾート地の風景だが、ここはカナダ西部一の大都会でもあるのだ。



海岸沿いをテクテク歩いて、スタンレーパークにやってきた。ダウンタウンに隣接した半島が、広大な自然公園となっている。昨夜会食したカナダ人ビジネスマンに、バンクーバー散策について相談したところ、絶対お勧めと太鼓判を押してくれたところだ。一周約10kmと手頃な距離だが、帰国のフライトまで、さほど時間的余裕はない。



公園内を循環するバスや観光馬車なども人気を博しているようだが、 当然歩く。走っている人、自転車に乗る人、ドライブする人、観光客も地元の人も、それぞれのスタイルで、好天のスタンレーパークを楽しんでいる。また、これら全ての楽しみ方を共存させる徹底した歩車分離などの道路設計が見事になされている。



ローラースケートで走り回っている人も多い。自転車道には、ローラースケートのマークも付いていて、歩行者を保護してくれている。



スタンレーパークから見たダウンタウン。海を挟んで、高層ビルがぎゅうぎゅう詰めに建てられているように見えるが、そのダウンタウンからほんの数十分歩くだけで、都会の喧騒を忘れることのできる原生林に覆われた公園の真っ只中までやってくることができる。



公園内にある駐車場の脇などには、トーテムポールが多く見られる。バンクーバー空港内でもそうだったが、この地の先住民族の文化を尊重した街づくりをしていることを窺うことができる。



バンクーバーは、ブリティッシュコロンビア州の豊富な森林資源や鉱物資源の出荷基地としても、カナダ経済の重要な拠点となっている。スタンレー公園からは、大規模な資源輸出港の風景も遠望することができる。



さては、コペンハーゲンのマーメイド像のレプリカか、と思わせたが、案内板を見ると「ウェットスーツの少女」とある。大阪港に、コペンハーゲン市から寄贈されたマーメイド像があることから、バンクーバーにも同様のものがあると思ったのだが・・・。



スタンレー公園とノースバンクーバーを繋ぐライオンズ・ゲート・ブリッジ。橋の北には、ライオンの耳のような2つの頂を有する山が聳えている。



スタンレー公園の北端にある灯台。狭く混雑した海域だけに、海難事故も多く、重要な灯台に違いないが、結構小ぶりのものだ。



公園の内側にも、原生林が生い茂るトレッキング道路があったり、あるいは水族館があったりと、楽しそうなところが多そうだが、ひたすら海沿いを行く。シウォッシュロックという奇岩の沖合には外航貨物船が行き交っている。



海岸には流木が多数見られる。内陸部で切り出された丸太の一部が、バンクーバー港からの積み出し時に流れ出したものなんだろう。



 ビーチが現れた。涼しいといっても、やはり夏。海水浴や水遊びを楽しむ人も見られる。ビーチの向こうにはノース・バンクーバーの街並み。バンクーバーに勤める人の多くが住居を構えている地域のようだ。



海岸の多くの岩の上には、石を積み上げられている。まさか賽の河原を模した訳でもあるまいが、よく立っていられるな、というような微妙なバランスで積み上げられているものが多い。



スタンレー公園一周の最後の部分だけ、内陸部を歩いてみた。鬱蒼とした緑の中の道がとても気持ちいい。機会があれば、次は公園の内側を探索してみたい。



なんの花だろう。サツマイモとか、ヒルガオの花に似ているように感じるが、真っ白な花が自生している。その他、日本では見たこともない、草や花が多く見られたのだが、写真を載せても説明をする言葉を知らない。



池とか石橋とか、色々な景色が楽しめる。単に大きいだけではない、自然公園といっても、様々な風景や自然を楽しむことができる、とても手の込んだ演出が施されているように感じる。



鴨の類だろうか、池の周囲には多数の水鳥が見られる。驚いたことに、近寄っても全く逃げない。おそらく、たぶん、いや間違いなく、手づかみできそうな気がする。しかし水鳥たちの寛ぎを邪魔する訳にはいかない。



スタンレー公園を一周し、ランチタイムのダウンタウンに戻ってきた。とても明るく、清潔感があり、優しさを感じる街だ。



トロリーバスが、市内の主要道路を走り回っている。2両連結になったものもある。右左折も多い複雑な運行経路になっているが、巧みに架線を張り巡らしているようだ。



約16kmを4時間余りで歩いてホテルに戻る。急いでシャワーを浴び、荷物をまとめてチェックアウト。朝から21000歩歩けば、帰国の飛行機の中でも心地よく眠れるはずだ。



 8泊10日の北米出張中、幸いにも3つの都市でウォーキングを楽しむことができた。結構歩いたつもりだが、それを上回る肉攻め、スイーツ攻めで、きっと体重は増えたに違いない。帰国後体重計に載るのが怖い・・・。