西宮・芦屋の文学巡りと路地裏散歩(沿線散歩2015)

2015年12月26日(土)



例年にも増して多忙な年末だが、なんとか午後の時間をやりくりしてウォーキングに出かける。「近鉄・阪神・山陽3社沿線クイズ&スタンプラリー」から西宮から芦屋打出までのお手軽コースだ。



阪神西宮駅からスタート。戎参道を南下する。阪神大震災が発生した5時47分で止まった時計が歩道上に設置されている。震災後20年を経過したが、今でも阪神間では特別な時刻だ。



ここまで来たのだから、コースを外れてえびす宮総本社、西宮神社に立ち寄る。徳川四代将軍家綱が寄進したと伝わる本殿は、三連春日造という風格のある構造だ。



西宮神社といえば、十日戎での開門神事。この表大門から200m余り先の本殿に向かって、福男にならんとする若者たちの猛ダッシュが来月もテレビニュースで放映されることだろう。



えびす様ではなく、「えべっさん」と呼ぶのは関西人の常識。とはいうものの、道の名前まで「えべっさん」になっているのには驚かされた。



西宮の酒蔵通りを進む。白鷹禄水苑。日本酒を楽しむためのレストラン、バー、ショップなどが、蔵元の住居をイメージして再建された瀟洒な建物の中に設けられている。



白鹿記念酒造博物館。長屋門に酒と大書された太鼓幕が掲げられている。



西宮マリーナにやってきた。多数のクルーザーが停泊している。桟橋には錠付きの扉が設置されている。おそらく桟橋の停泊スペースを借りている人だけが鍵を持っているのだろう。



沖合の人工島との間の水路に面した香櫨園浜。おそらくは人工海浜だと思うが、年月を経て自然の砂浜のような雰囲気になっている。



幕末に大阪湾の海防のため、勝海舟が造らせたと伝わる西宮砲台。高さ12mと、なかなかの規模ではあるが、松杭1000本を打ち込み、4年掛かりで建造されたというから、当時としては、これ以上ない強固な施設であったに違いない。



芦屋浜に立ち並ぶ高層住宅街。デザインに統一感があるのは良いが、これだけ沢山立ち並ぶと、一つ二つは違ったデザインがあっても良いのに、なんて感じてしまう。



見慣れぬ標識と思って、よく見ると、「津波注意」のマークのようだ。



こちらは香櫨園浜がある御前浜公園で見られる球技禁止の標識。交通標識にはルールがあるが、津波注意や球技禁止などの標識は、各地でオリジナルのデザインを考案しているようだ。



緑豊かな夙川に架かる霞原橋。村上春樹の小説でも登場するらしい。



「狭くて趣のある古い石の橋」と、村上春樹の小説のなかでは描写されているそうだ。低い欄干の石橋が、夙川の清らかな水と、川辺の深い緑に、よく映えている。



大谷美術館。遠い昔に何度か訪れたことがある。残念ながら今日は休館日だった。



打出の天神さん、打出天神社にやってきた。打出とは、京から箕面を経由して西進する西国街道が、初めて海に打ち出るところ、ということで名づけられた地名らしい。



打出公園。さほど広くない公園のなかに猿舎がある。もっとも、10年ほど前に、最後の猿が死亡した後は、空き家になっているようだ。



打出小槌町、というのがあることを初めて知った。一寸法師で有名な打出の小槌とは、この地に伝わるものだったらしい。



コースマップでは、打出駅でゴール。打出駅でスタンプを貰ったものの、少々歩き足りない感じだったので、もう一駅、芦屋駅まで歩く。それでも、総距離は寄り道を含めて7kmほど。2時間程度の軽いウォーキングで今日は終了。