JRで行く滋賀のまち歩き(大津京~草津)

2016年3月13日(日)


「JRで行く滋賀のまち歩き」が、昨年から開催されているのだが、5~6年前に琵琶湖一周ウォーク(通称ビワイチ)は既に達成して滋賀県知事からの認定証も貰っているし、あまり好きになれないスマホアプリでのデジタルスタンプラリーなので、第一弾「長浜・米原」、第二弾「湖西」、第三弾「草津線」と見送ってしまった。しかし、他に興味を曳くイベントも無いので、おそらく最終回となる第四弾「大津~彦根」に挑戦してみることにした。



スタンプポイントは、大津から彦根までの駅から10か所と、観光スポットが6か所の計16か所。これを歩いて回るとなると70kmにはなる。3日は掛かる勘定になるが、残り期間を考えてもコンプリートは危うい。まあ、後のことは考えず、まずはJRの大津京駅で降りて最初のスタンプポイントの三井寺(園城寺)に向かう。デジタルスタンプラリーの良いところで、入山しなくとも門に近づくだけでスタンプはゲットできた。



三井寺の近くに、琵琶湖疎水が流れている。この先のトンネルを通って、琵琶湖の水が京都に向かっている。土手には桜の木がズラリと並んでいて、もう2~3週間もすれば、さらに美しい景色が楽しめそうなところだ。



次なるスタンプポイント大津駅を目指していると、曳山展示館を発見。13基の豪華絢爛な曳山巡行がある、毎年10月開催の大津祭は湖国大津を代表する伝統ある祭礼だ。京都の祇園祭と似ているが、曳山にカラクリが施されていたり、チマキを撒いたり、異なる点が多い。ルーツは同じなのかもしれないが、独自の発展を遂げたようだ。



明治時代、ロシア皇太子が現役警官に襲撃されるという大津事件の現場。大通りでの事件とばかり思っていたが、意外にも現場は大通りから一筋入った比較的細い道沿いだ。行政からの圧力に屈することなく、法に忠実に犯人を裁いた司法の独立を達成する機会になったと言われる。



大津市のマンホールのなかには、1998年の市政施工100周年を記念して作成されたと思われるマンホールが見られる。各地のマンホールを観察、写真収集しているが、自己流評価では、このマンホールは最悪の部類に入る。とにかくゴチャゴチャと大津市の名物を多数盛り込みすぎ。さらに難解なのが右下の犬。前足が赤いところがミソらしく、ワン・ハンド・レッドと100周年を掛けているらしいが、あまりの酷さに呆れるしかない。。



ところが、このマンホールがバージョンアップされたようだ。大部分は以前のままだが、とっくの昔に無くなってしまった観覧車は丸っこい下水マスコット(たぶん)に置き換わり、赤脚の犬も大津市のマスコット、大津ひかる君にすり替わった。



 もっとも、大津市には大津絵をモチーフにした落ち着いた絵柄マンホールも、たまに見かけることができる。これをメインにする方がいいと思うのだが・・・。



さて、JR大津駅でも無事デジタルスタンプをゲットし、滋賀県庁前を通って、南下を続ける。



建物の老朽化により、もう10年近くも閉鎖されている滋賀県立琵琶湖文化館。琵琶湖岸に建つユニークな建造物なんだけど、一体この後どうするつもりなんだろう・・・。



スタンプポイントにもなっている膳所駅の近くにある源義仲の墓がある義仲寺に立ち寄る。乱暴者のイメージが強くて現在では人気は高くないが、松尾芭蕉は義仲に心酔していて、義仲の墓の隣に自らの墓を作らせたほど。戦上手で忠臣も多く、平家物語などで実態が捻じ曲げられているのかもしれない。




JRのスタンプラリーだが、平行して走る京阪石山線の風情に心惹かれる。膳所本町の駅舎も昭和が色濃く残っている。



石山の近くに、今井兼平の墓がある。義仲と最期を共にして、壮絶に散った勇将だ。



石山駅でスタンプをゲットし、いよいよ瀬田の唐橋を渡って琵琶湖東岸へ。「唐橋を制する者は天下を制す」と歴史上数々の戦いが繰り広げられたり、「急がば回れ」の語源ともなったり、逸話やエピソードに事欠かない古橋だ。



せっかくなので、国道1号線ではなく、旧東海道の標識に従って進む。英語表記の、Ancient Route というのは、適当なのかなぁ・・・。Ancientとは、千年以上も前のことのように感じるのだが・・・。



大津市内の旧東海道には、さほど面白いものも見当たらず、結局国道1号線をテクテクと歩くことになる。スタートして4時間ほども大津市を歩いていたことになるが、ここでようやく草津市に突入する。



南草津駅でスタンプをゲットし、草津駅に向かう。草津の町中に入ると、旧街道の色合いが急に濃くなる。



旧東海道も少しずつではあるが、さらに雰囲気の良い街並みにしようとしていることが判る。時計屋さんなども、旧街道の商家風に改装されている。



スタンプポイントになっている草津宿本陣。細川越中守宿との表札があげられている。もちろん細川の殿様だけがここを使っていたはずもないが、肥後熊本からの参勤交代って考えるだけでもゾッとするほどの長旅だ。



草津宿の北端で、道は草津川の下をくぐる。草津川は有名な天井川だが、宿場町に水害が及ぶようなことは無かったのだろうか。



色々と歴史的な雰囲気を高めるものが目に付く草津宿。江戸期のものばかりではなく、明治初期のデザインの郵便ポスト(書状集箱)なども見られる。驚いたことに、今も現役のポストとして活躍中だ。



マンホール風の道路標識。東海道本線とは異なり、江戸時代以前の東海道は草津で東に折れて伊勢方面に向かう。ここで中山道が分岐して、琵琶湖東岸を北上する。



 昨日のゴルフの疲れなのか、体が重く、草津駅で終了。全行程の3割ほどしか進んでいない。
来週末でイベント終了というのに・・・。ゲットしたデジタルスタンプは7つ。観光ポイントは写真だが、JR駅はホームの駅表示を模したスタンプになっている。



歩行距離は19km強。歩数は30000歩ほどに及んだ。



それにしても、このスタンプラリーでは、スタンプポイントに近づくと、スタンプを取得できる仕組みになっているのだが、GPSの誤差を考慮して、少々甘目にスタンプポイント到着を判断しているようだ。ということは、観光ポイントはともかく、駅のスタンプは電車に乗って、駅に近づいたところでリクエストをすれば容易にスタンプゲットできそうな気がする。