京田辺 花見Week

2016年4月3日(日) ①


関西のアチコチから桜が満開とのニュースが届けられるなか、京田辺の花見Weekに出掛ける。どうやらスタンプラリーも実施しているようだ。ネットで得られる情報はほとんど限られたものでしかないが、まあ行けば何とかなるだろう。



JR学研都市線の京田辺駅にやってきた。駅前にはC11の動輪が設置されている。ここが京田辺市の中心のはずなんだけど、駅前には、スタンプラリーの案内どころか、花見Weekのポスターも幟も見当たらない。



仕方なく、もう一つの中心駅、近鉄の新田辺駅にやってきた。駅前には、京田辺を代表する偉人であり、マスコットでもある一休さんの銅像が建てられている。



近鉄の新田辺駅の京田辺市情報コーナーにスタンプラリーの押印場所を発見。が、台紙もパンフレットも見当たらない。どこでパンフレットを入手することができるのかも、スタンプポイントがどこなのかも判らず、しばらく途方に暮れる。駅前の市内案内を改めてチェックすると、なんとJRの京田辺駅の近くに観光協会があることを発見。再びJR京田辺駅に戻る。



京田辺観光協会で、ついにスタンプラリーのリーフレットをゲット。スタンプポイントが8ヶ所あること、歩いて回るとなると15kmくらいありそうなこと、という基本的な情報をようやく得る。予想どおりスタンプポイントとなっていた一休寺を目指して、再び歩き始める。一休寺までの道は、とんちロードと命名されて、電柱には一休さんのエピソードが、いろはがるた風に紹介されている。



一休寺(酬恩庵)を訪問するのは、JRの駅から始まるハイキング全50コースを踏破した頃なので、かれこれ10年ぶりのこととなる。町中に、可愛い小坊主姿の一休さんの像や絵が見られるが、この寺に住み始めたのは一休さんが60歳を過ぎた頃になってからのことだ。



2つ目のスタンプポイントは、京田辺市役所にも近い花見山公園。小高い丘になっていて、なかなかの景観が楽しめる。



広々とした公園では、様々な種類の桜を楽しめることができる。池や遊具などもあり、傍には体育館なども整備されていて、京田辺市民のリフレッシュの地になっていることが良くわかる。



他ではあまり見かけないスケートボードの練習場。鉄製のスロープがいくつも設置され、若者たちが、滑ったり飛んだり跳ねたり、楽しんでいた。都会の歩道や公園で傍若無人にスケートボードに興じる若者たちには困ったものだと感じることが多いが、このような専用の場所があれば、彼らとも上手くやっていけそうにも思える。



写真では平坦に見えるが、地味な坂道が続く。山を切り開いてできた道が多いのだろう。大概の道は登りか下りのように感じる。



同志社大学の田辺キャンパスの裏手を歩いて、次なるスタンプポイント観音寺に向かう。キャンパスからは随分離れていると思われる山林も、同志社が保有しているようだ。まだまだキャンパスの拡張余地はありそうだが、少子化が進むなか、この広大な土地はどのように活用していくのだろうか。



観音寺の前には、菜の花畑が広がっている。 薄ピンク色に恥じらいに染まっているような桜と異なり、菜の花の黄色には強い主張が感じられる。



色だけではない。菜の花は香りにも強い自己主張があるように感じる。菜の花が目当てなのか、付近には、大きなハチの巣も見られた。



観音寺に続いて、普賢寺のふれあいの駅でもスタンプをゲット。地元の農産物や工芸品を販売している。



普賢寺から東へ、JR三山木駅の傍にある寿宝寺に向かって、テクテク歩いていく。京田辺駅から2つ目の駅にあたる。JRのすぐ向こうには、近鉄京都線の高架が走っている。2つの三山木駅の間は、ほんの50mほどしかない。



寿宝寺で関西では3ヶ所しかないと言われる、本当に千本の手がある千手観音像を拝ませていただいた後、穴山梅雪の墓を目指す。徳川家康とともに、本能寺の変の直後に、堺から東国に逃れようとしたものの、梅雪一行は土豪?に殺害されてしまった。とても興味はあるのだが、手元の地図がショボくって、墓に辿りつけそうな気がせずギブアップ。この坂道の先にあるように思うのだが・・・。



鉄道や高速道路が通り、大学が移転してきて、この20~30年ほどの間に急に市街化してきた感のある京田辺だが、まだまだ自然豊かで農村の風景も色濃く残っている。



木津川の支流、防賀川沿いの見事な桜並木。山や里の桜もいいけど、個人的には水辺の桜が一番のお気に入りだ。もう少し空が青ければ言うこと無しなんだけど。



このモコモコ感が堪らない。



続いては、やはり木津川支流の馬坂川沿いの桜。川面に向けて枝を広げた桜が満開で、水面が見えないほどだ。



最後に、再び近鉄新田辺駅のスタンプをゲットし、8つのスタンプを無事コンプリート。やれやれ、と思ったところ、ゴールの観光案内所は、平日は17時までだが、休日は15時まで、と知る。慌てて観光案内所まで歩くが、閉館時刻を10分ほど過ぎていた。



しかし、優しい係員のお姉さんに、ドアの前で立ちすくむ憐れなスタンプラリーストを発見していただき、無事コンプリートのスタンプを押してもらい、記念品のガラガラ抽選もさせてくれた。



抽選の結果は、予想通り末等の白玉。一休さんの顔入りのトートバッグと、大きな缶バッジを貰った。抽選は末等でも、美しい桜と、優しい係員さんのおかげで、とても気持ちのいい休日となった。



歩行記録。およそ15kmを3時間50分ほど掛けて歩いたことになる。見学込みとしては、なかなかのペースで歩きとおせた。