春の水道・下水道スタンプラリー(京都)蹴上編 & 琵琶湖疎水

2017年5月5日(祝)

GW前半の4月29日に鳥羽環境水保全センターの藤を楽しんだ、京都市が主催する「春の水道・下水道スタンプラリー」。今日は、蹴上方面の3つのスタンプポイントを巡り、コンプリートを目指す。



といっても、蹴上近辺だけでは、ろくなウォーキングにならないので、JR山科駅で下車し、琵琶湖疎水に沿って南禅寺まで歩くこととする。以前、山科から琵琶湖まで疎水に沿って小関峠を越えて歩いたが、山科~南禅寺間は未踏破なのだ。



山科から東側の疎水沿いの道も良かったが、西側の道はさらにいい感じだ。穏やかな流れの疎水は、豊かなと緑に包まれている。



しかも道は、とても平坦な地道なので、ドンドン歩けてしまう。ウォーキングを楽しむ人、ジョギングに励む人、釣り糸を垂れる人・・・、それぞれのスタイルで、琵琶湖疎水で好天の休日を過ごしている。



1km余り続いた疎水沿いの道だが、トンネルに突き当たり、唐突に途切れてしまう。第二トンネルと呼ばれるものだ。入り口には井上馨の扁額が掲げられていて、この琵琶湖疎水が、一大国家プロジェクトであったことが窺い知れる。



疎水に沿って歩くことができないとなれば、南に下って三条通に通じる旧東海道を歩くか、あるいは九条山を越えていくかの二択となるが、後者を選択して山道を登っていく。



東山は多数の道が入り組んでいるため、低山とはいえ、ちょっと道を間違えると、とんでもないところに出てしまうので要注意。しかも景観保護のため、無粋な案内板のようなものは、ほとんど見られない。木に貼りつけられた葉書より小さな地図を見落とさないようにしなければならない。



六本の道が交差する七福思案処から、南禅寺に下りる道を選択。結構急な下り坂なんだけど、驚いたことに、この坂道を自転車で上っていく人がいる。



南禅寺奥之院には滝行ができる場所がある。脱衣スペースなどもあって、誰にでも解放されているように見える。「全裸で滝行してはいけない」など、守るべきルールも掲示されている。



南禅寺近くで、ようやく琵琶湖疎水に再会する。もっとも、これは本流から分岐して哲学の道方面へ繋がる分線になる。



南禅寺の水路閣。琵琶湖の水を京都北部に配水するものだ。南禅寺を訪れる観光客の誰もがカメラを向ける風格ある歴史的建造物だが、創建当初は南禅寺の風景を台無しにすると非難ごうごうだったらしい。



久しぶりに南禅寺にも参拝。バチが当たらないだろうか、と怖れつつも、他の観光客に倣って、法堂の龍の天井画を写真に収める。



南禅寺の三門。悟りに至るまでに通過しなければならない三つの関門を表しているらしい。門も立派だが、傍らにある灯籠も巨大なものだ。



塔頭のひとつ真乗院に、山名宗全の墓を発見。応仁の乱で西軍を率いた大物の墓としては、意外なまでに小ぶりだ。



南禅寺を出て、岡崎の東端に出る。かつては蹴上の船溜まりと言われたところだ。



さあ、ここからが水道・下水道スタンプラリーだ。動物園に隣接する琵琶湖疎水記念館を訪問する。



疎水記念館には、疎水建設の経緯や、大規模な土木工事の様子が展示されているが、特に興味深かったのが、琵琶湖との間の物資輸送のためのインクラインのジオラマ。インクライン部は、落差が大きすぎて船が使えないのだ。



疎水記念館でスタンプを押印した後、実際のインクラインの跡を歩いてみる。複線化されたレールの幅は2mほどもあって、現在の鉄道のレールに比べて相当広いものになっている。



インクラインの東端は、琵琶湖からの疎水に繋がっていて、船をそのまま台車に載せるようになっている。



地下鉄の蹴上駅でスタンプをゲットし、最後のスタンプポイント、蹴上浄水場にやってきた。広大な敷地に4600本ものツツジが咲き誇っているという。



GWの最中でもあり、また無料で浄水場見学もできるとあってか、大勢の人が詰めかけている。


浄水場のマスコットキャラクター、「すみと」くんと「ひかり」ちゃんも、イベントを大いに盛り上げてくれていた。この二体は、蛍をモチーフにしたものだろうか・・・。よく判らない。



スタンプは無事5つ全てを獲得。スタンプには統一感もあまりなく、係の方もお忙しくあまり丁寧に押していただけなかったが、まあ仕方あるまい。



コンプリートのご褒美は、京都の水道水が世界最高水準だとアピールしたスポーツタオル。



本日の歩行軌跡。9km余りのうち4kmほどは南禅寺から蹴上の、観光モードのブラブラ歩き。しっかり歩いたのは5kmほどでしかない・・・。