山陽沿線ウォーク(3)明石~東二見

2017年8月5日(土)~6日(日)


土曜日、山陽電車の沿線クイズ&スタンプウォーク第2区間(Bコース)の垂水~明石を完歩した後、炎天下にもかかわらず、無謀にも第3区間(Cコース)の明石~東二見の14kmの制覇に向かって歩き出すこととする。



が、明石駅前の魚の棚あたりで、昼食を摂り、水をがぶ飲みして外に出たところ、眩暈がするほどの暑さ。そういえば、大阪では38度まで気温が上がるとの予報だった。止めよっかなとの思いも過ぎるが、まあ、行けるところまで行ってみよう。



明石から東二見までの経路の大半は、海岸に沿って歩く道。浜の散歩道と名づけられた遊歩道を進む。



明石川河口の砂洲には、無数の鳥たちが羽根を休めている。海の向こうには淡路島、そして明石海峡大橋、と、写真を見ている分にはいい景色だが、実際には、日を遮るものは何もない灼熱地獄だ。



ウミガメが、この辺りの海岸で見られるようになったそうだ。嬉しいことだ。上陸や産卵の情報があった場所が地図上にプロットされている。



林崎漁港。100隻は優に超える漁船が停泊しているが、どうしたことか「住吉丸」と名づけられた船が実に多い。船に付けられた屋号?のようなものから推測する限り、所有者は異なるようだ。家島漁港では「蛭子丸」ばかりが目についたが、同じ船名ばかりで混乱は生じないものだろうか。



明石といえばタコだが、林崎は、特にタコ漁で有名なところらしい。アチコチに干しタコが吊るされているのが見える。海産物屋で見ると、大きなものは4~5000円もする高級海産物だ。



漁港の傍らには、「魚介類供養塔」や「のり供養塔」が並んでいる。



漁港と砂浜が交互に続いているようだ。林崎漁港の西にある松江海水浴場は、そこそこの人出だ。



詳しい仕組みは良く判らないのだが、砂浜は、入江ごとに区分され、それぞれに「開設者」というものがあるらしい。おそらく、海岸での事業の占有が許される一方で、安全や清掃などの責任を有するものなんだろうけど、場所によっては「開設者がいないので、各自で注意して泳いでください」といった看板が立っていたりする。



まあ、覚悟はしていたのだが、全く日影がない。堤防に沿った歩道をギンギラギンの太陽の下をひたすら歩き続けるばかりで、頭はクラクラしてくるし、体力はドンドン奪われていく・・・。こりゃぁ、東二見に辿りつけそうにない。



砂浜は延々と広がっているが、意外なほどに、人がいないところが多い。目の前に広がる大海原と足跡もほとんどない砂浜を独占できる場所が、そこかしこに見られる。



八木遺跡公園の近くまでやってきた。石垣に、ジェラシックパークを思わせる恐竜の壁画が続く。なんじゃこりゃ、と思っていると、恐竜に続いて、明石原人や源平合戦など、明石に纏わる歴史絵物語になっていた。明石象の骨が発掘されたとは聞いているが、恐竜って明石で見つかっていたっけ?



八木遺跡公園で、沿線クイズの答をゲット。もうダメだ。これ以上歩くのは危険すぎる・・・。



この日は潔く、ギブアップ。東二見までのほぼ中間地点となる山陽電車の中八木駅に向かう。



明けて、6日の日曜日、再び中八木駅に降り立った。明石市営バス、通称「たこバス」が走っている。



八木遺跡公園に戻って、再び海岸に沿って歩き始める。昨日同様、日射しは厳しい。海岸に沿った崖の下にアカシゾウの発掘地の石碑が見られる。



さらに、しばらく歩くと、明石原人の腰骨の発掘地の案内板が出現。もう少し気の利いたモニュメントでも作ればとも思うのだが、原人なのか旧人なのか、あるいは新人なのか、結局のところ判然としないまま、不幸にも骨は戦災で焼失してしまい、今や迷宮入りの状況だ。



暑い・・・。相変わらず日影もなく、風もない。防波堤の上の海鳥を眺めながら、水ばかり飲んでいる。



江井ヶ島海岸。シュロの木が並んでいる。自生するはずもないシュロの木を植えて、南国リゾートの雰囲気を醸し出している例は少なくないが、どことなくチグハグ感があるものだ。しかし、これほど暑いと、シュロの木も実にシックリくる。自生しているのではないかとさえ思えてくる。



江井ヶ崎酒造。レストランや土産物屋も併設された、かなり大きな酒蔵だ。地ビールまで作っている。



魚住駅近くの住吉神社。摂津の住吉大神の「播磨の国に住みたい」とのお告げがあって創建されたとか、神功皇后がこの住吉神社に祈願したところ嵐が収まったことに感謝して摂津に住吉大社を創ったとか、いろんな伝承があるようだが、とにかく古い神社であることに間違いない。



魚住から東二見までは、わずか1駅だが、住吉神社境内にある藤棚で、長々と休憩する。2時間ほどもずっと炎天下を歩いてきただけに、久々の日陰は随分ありがたい。もう日なたに戻りたくない・・・。



わずか8kmほどしか歩いていないのだが、結構バテバテ。力を振り絞ってゴール駅の東二見の駅に辿りつく。 特急停車駅にも関わらず、昼ご飯を食べれそうな店もほとんど見当たらない駅だ。



土曜日午後から日曜お昼にかけての歩行軌跡。15kmという距離は、1日のウォーキングには丁度いい距離のはずだが、とにかく暑すぎた。



スタンプウォークコンプリートのためには、各15kmほどのコースが未だ3つも残っている。厄介なことだ。