三峰山(2週連続)霧氷リベンジ

2018年2月17日(土)


先週土曜日に、ヘトヘトになりながら登山をした三峰山。( http://inam-walk.blogspot.jp/2018/02/blog-post_10.html )
もう雪山はコリゴリと思っていたのに、3日もするとまた登りたくなってくるから不思議だ。昨日の御杖村観光協会のHPを見ると、「素晴らしい樹氷。土日も冷え込むので期待できる」とある。これはもう、予定を変更して再登山するしかない!はたして霧氷に出会えるのだろうか?



先週土曜日同様、近鉄榛原駅霧氷バスに乗り、御杖村の青少年旅行村に再びやってきた。天候がいいせいか、HPを見てのことなのかは判らないが、先週の何倍もの登山者がやってきているようだ。御杖村のマスコット、つみえちゃんの雪だるまは先週と変わりないように思うが、何か違うぞ・・・。



登山口には、ほとんど積雪が見られない。先週は、このあたりで既にアイゼンを装着しなければならないほどの雪だったのに・・・。同じ道とは思えないほど景色が違う。



先週は過剰な装備のためリュックは超ヘビーだったが、今回は携帯する飲食料も最小化したため、背負っている重量は半分くらいになっている。加えて、先週は初体験のダブルストックで雪山に挑んだが、今日はいつものシングルストック。やはり使い慣れた用具の方がしっくりくる。


大勢の登山者が進むため、渋滞する登尾ルートを避けて、不動滝ルートを進み、滝の手前から車道経由で登尾ルートに再合流する道を進む。地図上は随分遠回りになるが、他の登山者にペースを乱されることなく、自分のペースで歩くことが肝心と、先週あらためて学んだところだ。



最初の山小屋に到着。驚くほど雪がない。登尾ルートでは、ここまでほとんど積雪がなかったそうで、アイゼン未装備で来た人が多い。先週は既にかなり息があがっていたところだが、今日は余裕たっぷり。しかし疲れる前に休むことの大切さも先週学んだばかり。山小屋のなかで、つい先週も登ったと言ってしまったものだから質問責めに会ってしまう。



さらに進むが、まったく冬山を感じさせないところが続く。先週は、登頂まで未だ半分程度でしかないこのあたりで太腿に異常が発生し、その後は他の登山者に抜かれっぱなしの厳しい山登りをする羽目になったことが嘘のように、どんどん他の登山者を追い越しながら元気に坂を上っていく。



先週、無事の登山を祈ったお地蔵様。無事に頂上まで登れましたと、御礼の合掌をする。既に標高は1000m前後のはずだが雪はうっすらだ。



さすがに標高が1000mを超えると、雪景色が広がりだすが、積雪に厚みが感じられない。先週は座り込むところさえ見当たらず辛い思いをしたところなんだけど、今日は雪が少なく切り株などが露出し腰を下ろす場所には困らない。もっともまだまだ元気いっぱいのため、腰を下ろす必要もない。



2つめの山小屋。ここまで来ると、頂上まではあと1000mほどなんだけど、雪に覆われていないところが目立つ。疲れる前の休憩と思ったが、山小屋の混雑ぶりだけは先週と同様。仕方なく、そのまま頂上を目指す。もっとも、こんな状態で、霧氷があるはずはない、という諦めの気持ちは強まっていく。



先週は幹や枝や葉に付着した雪がキラキラと輝いていた杉林だが、今日は雪の欠片さえ見当たらない。



頂上付近までやってくると、急に積雪は増えてくる。試しに新雪に足を突っ込んでみると、少なくとも30cm。昨日の御杖村HPの報告とあまり違いは無いようだが、霧氷の気配はまるで無し。1日で霧氷って跡形もなく消えてしまうのものなのだろうか。



結局、先週とは比べものにならないほどの余力を残して登頂。遠回りしたにも関わらず登頂に要した時間も30分以上短縮。積雪量のせいか、体調のせいか、理由はともかく、失いかけていた自信を取り戻すことができた。



気温もさほど低くないせいもあるだろう。山小屋が満員なので仕方ないのだが、頂上付近では弁当を広げる人が多数。先週は疲れて食欲も無かったのに、元気だとお腹もすく。雪の上に腰を下ろして、持ってきた食料をここですべて食べ尽くす。



頂上から三重県側に少し下りたところに広がる八丁平。おそらくこれが三峰山名物の白ツツジなんだろう。5月下旬頃には、青空に映える真っ白な花が咲き誇るらしい。



八丁平では、斜面で雪ぞりを楽しむ人たちも見られる。斜面の向こうには、奈良なのか三重なのかは判らないが、高い山々の壁が何重にも連なっている。



帰路のバスが発車するまで随分時間がありそうなので、3コースある登山路のなかで、まだ歩いていない新道ルートで下山する。もっとも遠回りで時間もかかり、さらに後半は車道を歩くためか、あまり人気が無さそうな道だ。



歩き始めてみると、結構いい感じの道。遠回りルートのせいか、急坂は少な目で、登り部分さえある。何よりも人が少なく、雪がしっかりあるので楽しい。



熊対策と思われるフェンスが張られているが、雪のせいで潰れてしまっている。



先週の疲労困憊などすっかり忘れて、「三峰山大したこと無いじゃん」などと思いながら快調に歩を進めていたところ、新道峠を越えたあたりで降雪が激しくなってきた。



雪は激しさを増し。吹雪状態になる。あっという間に木々の枝は真っ白。「舐めんじゃないぞ」と三峰山のお怒りに触れたのだろうか。



山の天気の急変に驚くばかり。空の青さも、木々の緑も、白く塗り替えられ、周囲はモノトーンの世界に一変してしまう。


こうなってくると、歩く人が少ないのが無性に寂しくなってくる。迷いようの無い一本道のはずだが、ホントにこの道でいいのかぁ、なんて不安な気持ちが芽生えてくる。



なんだか霧氷っぽいが、樹々の枝に雪が付着したもの。水分を含んだ空気が樹木に付着して生成される樹氷とは異なる。



霧氷ではないとは判っているが、とにかく美しい幻想的な光景に魅入ってしまう。ゴールまであと1kmほど、標高は700mほどでしかない低地で、本日一番のショットが撮影できるとは思わなかった。



雪が激しく降るなかでゴール。出発したときとは、まったくの別世界になっている。気がつくと、頭の上にもリュックの上にも、うず高く雪が積もっていた。



先週、記念にいただいた三峰山登頂スタンプ。まさかの2週連続登山で、スタンプは2個。途中の山小屋などに、10回登頂者の名札が貼られていた。他人事に思っていたが、10年間スタンプカードは有効らしいので、ひょっとするとひょっとするぞ。


先週とは随分異なる歩行軌跡になっている。先週は9kmで、今週は12kmの道程なのに、疲れ具合はせいぜい先週の3割ほど。どうして先週はあれほどバテたのか、思い当た節は無くもないが、慢心することなく、山には用心深く登らなければとあらためて思う。



榛原行のバスではなく、御杖村の温泉(姫石の湯)を経由するバスに乗車。気持ちよく汗を流して、体も心もリフレッシュ。霧氷は見れなかったが、満足感の高い山登りだった。



相当疲れることを覚悟していたことに加え、翌日のウォーキングのことも考えて、名張のビジネスホテルに一泊する。