八尾~中之島(ドラゴンボールスタンプラリー)

2018年11月25日(日)


関西の鉄道7社が連携して、「7ライナーズスタンプラリー」なるものが開催されている。「日本には、超関西がある」というコピーは還暦過ぎたオジサンにはさっぱり理解できないし、アニメ「ドラゴンボール」なんてほとんど見たこともないのだが、ウォーキングのモチベーションになるものは、なんだって参加するのだ。




JR、大阪メトロ、南海、阪急、近鉄、京阪、阪神の各鉄道がひとつずつスタンプポイントを設置していて、計7つのドラゴンボールを集めるという仕掛けだ。既に別途所用で立ち寄った南海堺駅でひとつめのスタンプをゲットしている。デジタルと台紙の双方が用意されているなど、結構手の込んだイベントになっている。



デジタルスタンプラリーはどうも好きになれないけれど、スマホでスタンプポイントが正確に指示されたり便利なことは間違いない。しかし、苦労して歩いた末に目的地に到着し、リアルなスタンプをドンと押すときのような達成感は得られないのだ。



さあ、本日は、残りのスタンプをゲットするために歩き回ろう。近鉄布施駅からスタートだ。駅改札横には、ドラゴンボールの登場人物のパネルとともに、台紙に押すリアルスタンプと、デジタルスタンプラリー用のQRコードが用意されている。


QRコードを読み込むと、布施駅に設置されていたドラゴンボールの登場人物が地図に現れる。



布施駅構内のお店(昼は定食屋、夜は居酒屋)では、「近大まぐろ入荷」が強調されていた。養殖とはいえ、ちょっとした天然まぐろより、近大まぐろの方が人気があるくらいになってきた。きっと美味しいのだろうけど、未だ口に入れたことが無い・・・。



布施駅から北に伸びる商店街のアーケードを進む。ラグビーの町だけに、アチコチに東大阪市のマスコットキャラクター「トライくん」が見られる。


目指すは大阪メトロの扇町駅。北東方向に10kmほども先の目標地点に向かって、適当に右に左に進路を取っていく。深江ではごく普通の民家などに、2025年大阪万博決定を祝う貼り紙がある。


東成区を南北に貫く平野川を渡る。橋の手摺には謎の目盛が貼り付けられている。センチメートルでもインチでも無い。一体何を測るものなんだろうか。


京橋付近の廃線跡。この辺りはかつて複雑に貨物線などが分岐・連結していたようで、廃線跡と思われる道が多く見られるのだけれど、その全貌は未だに掴めていない。


桜ノ宮までやってきた。大川の河原には「大阪ふれあいの水辺」が完成している。砂もたっぷり入れて、ビーチバレーの試合が開催されていた。




一口に天神橋筋商店街といっても、いくつかの商店会の総称だ。ここは天神橋筋四番街。その北は天四北、天神橋筋五丁目、天六と、微妙に統一性を欠くネーミングの商店街が続く。


大阪市営地下鉄が民営化されて「大阪メトロ」となった扇町駅にやっとのことで到着。


駅と連結している関西テレビのマスコット「ハチエモン」が改札外に据えられている。改札口からは「関テレはこっちやで」と書かれたピンクのテープ、「天神橋筋商店街はこっちやで」と書かれたブルーのテープが貼り付けられていて、この駅に降り立つ人達を誘導している。


次なるスタンプポイントは阪急梅田駅。南海、近鉄、阪神が、それぞれ堺、八尾、尼崎をスタンプポイントにしているのと異なり、阪急はターミナル駅をスタンプポイントにしてくれている。これが高槻とか豊中だったら、もはやウォーキングの対象にはなりえない・・・。


JRも大阪駅がスタンプポイント。阪急梅田からJR大阪駅までごく僅かな距離なんだけど、人混みを掻き分けて進むのは結構疲れる。



大阪駅に設置されたスタンプポイント。これ何?って感じで話しながら、スタンプ台の前を動かない人がいる。スタンプラリーをしていると、ままあることなんだけど、どいてくれとも言えず、少し離れたところで長々とスタンプ台が空くのを待つことになる。


京阪のスタンプポイントは中之島駅。土佐堀川のビル群を横目に歩いていく。大した距離ではないんだけど、結構疲れてきたぞ。


中之島駅の地下ホームで無事スタンプをゲット。残るは阪神尼崎駅。ここから8kmなんだけど、もう歩く気がしない・・・。


事前には布施から中之島まで14kmと想定していたのだけど、実際には19kmほど歩いている。歩行軌跡を見る限り、さほど遠回りした感じではないのだけど・・・。


情けないことではあるけれど、8km先の尼崎まではあっさりと電車移動。「ジョーのある町尼崎」とのコピーにはイマイチ面白味を感じることができないのだが、尼崎城再建で盛り上がっているようだ。



尼崎駅からスタンプは後回しにして尼崎城を見に行く。少し前までは石垣だけだったのだが、猛スピードで天守閣が建設されたようだ。尼崎出身の家電販売店創業者が10億円もの寄付をしたことは素晴らしいことだが、入場料500円で年間入場者数15万人を想定した尼崎市の事業計画は大甘に感じる。心配だ。


尼崎駅で最後のスタンプをゲット。




スマホには7つのドラゴンボールが揃い、神龍が現れた。


こちらはリアルスタンプの台紙。小さな星が1つから7つという頼りないスタンプが揃った。ゴールで真ん中のスペースに神龍のスタンプでも押してくれるのだろうか。

灘五郷「パ酒ポート」

2018年11月24日(土) ②


灘の酒蔵スタンプラリーに併せて、大人のスタンプラリーと銘打った「パ酒ポート」なるものにもチャレンジ。540円と有料なんだけど、勢いで買ってしまった・・・。お買い物特典が付いてはいるものの、日本酒など重量物の購入は、ウォーキングとは相容れない・・・。



「灘の酒蔵めぐり」スタンプポイントは14ヶ所だが、こちらは18ヶ所。今まで訪れたことのない酒蔵も多い。阪神大震災で酒蔵が倒壊し、今は他社の工場を借りて酒造しているという御影の大黒正宗もそのひとつなんだけど、げげっ、閉まっている・・・。どうやら平日しか開いていないようだ。



こちらは御影の泉酒造。琥泉や仙介といった自慢のお酒を試飲させていただいた。




剣菱酒造。白鶴・大関・日本盛・菊正宗・白鹿・沢の鶴とともに、灘五郷の神セブンの一角を占める剣菱だが、阪神大震災で大きな被害を受けたことからか、酒蔵見学も資料館の類もない。この種のイベントにも通常参加していないのだけれど、パ酒ポートには名を連ねていた。



西宮郷にある北山酒造。代表銘柄は島美人。残念ながら、ドアは施錠されている。う~ん、思うようにスタンプが集まらない・・・。



集まったスタンプは全18ヶ所のうち13個。週末のウォーキングだけではコンプリートは難しそうだ。まあ、コンプリートの賞品は酒蔵作業員用の帆前掛。貰ってちょっと困るなぁ・・・。12個の賞品(日本酒)に応募しておこう。



「パ酒ポート」というものは、灘五郷だけではなくて、近江版や北海道版もあるようだ。北海道なんて、清酒だけではなくて、ワイン、ビール、焼酎、ウィスキーまで並んでいる。エリアも広いし、よほどの酒好きでもコンプリートは至難と見える・・・。

灘の酒蔵探訪2018

2018年11月24日(土) ①


灘の酒蔵探訪に出掛ける。もはや毎年の恒例行事でマンネリ気味にも感じていたが、今年はいつもの西郷・御影郷・魚崎郷に加えて、西宮郷と今津郷も参加し、灘五郷が勢揃いした。神戸市と西宮市の行政の枠組みを超えて灘五郷が連携するイベントになったことは実に好ましい。





阪神大石駅からスタート。灘五郷の西端となる西郷の最寄駅だ。最近は阪神電車が灘五郷のPRに力を入れていて、「ここは灘五郷のひとつ西郷です」という大きなポスターを改札横に掲げている。




西郷といえば、沢の鶴、金盃、富久娘とあるのだが、この種のイベントには沢の鶴だけが名を連ねるのが通常になっている。灘五郷全般に共通することだが、結構名のある酒蔵でも、見学施設を有してPRに努めているところと、本来の酒造りに集中しているところに二分されているようだ。




大石駅近くの公園。どこにでもありがちな公園だが、よく見ると遊具の多くは酒蔵で使用していた器具などが再利用されている。



いつも気になって写真を撮ってしまうプラスチックの酒瓶の集積所。よくまあこんなに積み上げたものだ。千や二千はゆうにあるだろう。いや一万本を超えているかもしれない・・・。



酒蔵ではないのだが、この種のイベントでは必ずスタンプポイントになっているのが、甲南漬の「武庫の郷」。大きな駐車場があり、資料館やレストランも併設された味醂と奈良漬を扱う店だ。無論灘の酒の派生商品であることには違いない。




誠味屋という佃煮のお店も最近スタンプポイントになっている。値段も手ごろで美味しいものが多くって結構気に入っているのだけど、佃煮って、砂糖と醤油以外にお酒や味醂も使っているということなのか、それとも酒のアテということなのだろうか。まあ、以前は神戸製鋼のPR館なんかもスタンプポイントになっていた訳だから、拘るようなものではなかろう。



御影郷の福寿。ここのウリは何と言っても、ノーベル賞の受賞式パーティで振る舞われているということだ。地元神戸の医療産業都市推進機構の理事長でもある本庶教授がノーベル賞を受賞したばかりなので、お祝いムード一色だ。



このあたりのマンホールを観察していると、「酒造用」と書かれたものがいくつも見られる。よくは判らないが、酒造メーカーには通常の上水道とは別系統で水が引かれているようだ。



灘の酒づくりと関連があるのかは不明だが、海岸部には工業用アルコールの大きな貯蔵タンクも見られる。



菊正宗の本店。大正時代に建築されたものらしいが、今もって現役だ。上質の石材がふんだんに使用された実に風格のあるビルだ。




おそらくは灘五郷最大の見学施設が白鶴酒造資料館。最近、案内係として人型ロボットが採用されている。いかに法被を着ていても、伝統的な酒蔵には不似合と思えるが、最近の海外からの来訪者が急増するなかで、英語や中国語も喋れるロボットの採用は自然なことなのだろう。



白鶴酒造資料館の駐車場には、以前から缶コーヒーやオロナミンなどとともに甘酒も販売されていたのだけれど、最近では乳酸菌入り甘酒というものまで登場している。乳酸菌と麹菌は喧嘩しないのだろうか。



菊正宗酒造資料館の前には「日本酒で乾杯」と書かれた赤い旗が多数立てられている。10年ほど前に京都で「日本酒で乾杯条例」なるものが成立したのが皮切りだと思うのだけど、今や「日本酒で乾杯」は全国に広がる巨大組織になっていると聞く。



いくつものメーカーが、灘酒研究会のラベルが付いた統一ラベルの「灘の生一本」を製造しているのだけど、「灘の生一本」ってそもそも何だっけ?と自分の無知に気づかされる。、どうやら宮水を使用して灘の製造場のみで醸造したという優れもののようだが、他の酒と比べて特段高価という訳でもない。




魚崎郷の浜福鶴で、以前から気になっていた日本酒(大吟醸)ソフトクリームに挑戦する。どうしたことか、日本酒が入っているものも、そうでないものも、値段は同じ400円だ。




魚崎郷から西宮郷まで8kmほどの距離ではあるが、最近心身の疲れも半端なく蓄積しているので阪神電車で移動。阪神西宮駅には、いつの間にやら観光案内所が新設されていて、灘の酒づくりを大いにアピールしている。




住宅展示場に「酒蔵通り」の名称が用いられている。酒蔵って、通常は地域のイメージダウンに繋がりやすい工場や倉庫の一種のはずなのに、酒蔵には地域ブランド力を上げる不思議な力があるようだ。




西宮郷を代表する酒造メーカー、白鹿が直営する白鹿クラシックス。垢抜けたレストランも併設され、ショップで販売されている酒器などもお洒落なものが揃っている。歴史と風格を全面に押し出している神戸市内の酒蔵資料館とは異なり、日本酒の今風の華麗さや優雅さをアピールしている。



日本盛による酒蔵煉瓦館。酒類を販売するショップやレストランが併設されているのは、他の資料館と同様だけれど、こちらは煉瓦造りの建物にステンドグラスといった、温もりとロマンを感じさせるものとなっている。各社が全く異なる角度から日本酒の魅力を訴求していることが興味深い。




今津郷の大関の直営ショップ関寿庵。店頭には数百m南にあって今も現役の航路標識となっている今津灯台をモチーフにした灯篭が置かれている。今津灯台って、大関酒造が江戸時代に自店の樽廻船のために設置したとは知っていたが、今も大関が所有・運営しているとは知らなかった。




魚崎~西宮までを電車移動したところが残念ではあるけれど、無事14か所のスタンプポイントをコンプリート。昨年までは3つスタンプを集めればプレゼント応募可能とのことで3つしかスタンプ欄が無かったものが、今年は14ヶ所コンプリートの商品が新設されている。1枚の台紙にスタンプ3つと14個では達成感がまるで異なる。





本日の歩行軌跡(神戸市内編)。10km地点(魚崎)から先は電車移動の軌跡だ。



こちらが西宮編。18km地点の西宮駅から24km地点の今津までの約6kmを歩いたことになる。両方合わせて本日はおよそ16kmほどのウォーキング。



今津駅からの帰路に乗車した阪神電車が「灘五郷」のイラストで車両内外を埋め尽くしたラッピングカー。最近は、「春と夏は甲子園」、「秋と冬は灘五郷」って感じで強力プッシュしている。