布引~市ヶ原~大師道【六甲山系】

 2024年11月3日


長らくの右膝の痛みを感じなくなった。まだ油断できないようにも思うけれど、天気も良く、六甲山系にある茶屋14ケ所を巡るスタンプラリーを始めてみることにする。全てを歩いて回るには5日ほどは掛かりそうな骨のあるイベントだ。



スタンプラリー主催者である新幹線新神戸駅に最近開設された「トレイルステーション神戸」で台紙をゲットして出発。登山情報の提供や登山用品の貸し出しなどをしてくれるらしい。パンプスなど気楽に登山をし始める人が多いことを見かねたのだろうか。



日本一大きな登山案内標識(知らんけど)がある新幹線高架下を北に抜けていく。スタンプラリーの対象茶屋の中では比較的行きやすい布引の滝の前にある「おんたき茶屋」を目指す。



とはいえ、布引の滝までは、馬鹿にならない階段が長く続く。膝の確認には丁度いいところだと思ったのだ。幸い膝は捩じると少し違和感があるものの、特に問題は無さそう。しかし息切れは以前より増したように感じる。



昨日の大雨のせいだろう。布引の滝は通常よりも相当水量が多い。膝も快調だし、滝は豪快だし、天気も良くて、久しぶりの山歩きがとても楽しい。



日曜日に混み合う六甲を登ることなど、長らく無かったのだけれど、新神戸駅からずっと驚くほど人が多い。スタンプポイントのおんたき茶屋も満員状態だ。平日ならガラガラなんだけどねぇ…。



膝の具合次第では、布引の滝で引き返すつもりだったけど、調子も良く、次の茶屋がある市ケ原を目指して登っていく。祖谷のかずら橋を真似たような「猿のかずら橋」だけれど、張り替え中なのか、かずらが無くて只の鉄橋になっている…



水辺で土を掘っているイノシシ。何年か前までは六甲山系に入るとかなりの確率でイノシシに出会ったものだけれど、最近はまるで出会うことがなくなった。久しぶりだというのに、土の中にいるミミズや虫を探すことに懸命なのか、こちらを振り返ってもくれない。



五本松かくれ滝。昨日の大雨で布引ダムも満水なのだろう。これまで見たことが無いほどの水量で、まるで隠れていない。



布引貯水池。う~ん、満水状態なんだろうか。普段水位のことなど気にしてないせいか、今日の水位が高いのか低いのかも判らない…。



カワウだろうか。大雨の時にはきっとイノシシもカワウも餌をとることさえできなかったのだろうか。空もすっかり晴れて空腹を満たすべく獲物を探しているようだ。



市ヶ原手前にある紅葉の茶屋。基本的に土日しか空いていないので、開店しているところを見るのは初めてかもしれない。



以前はあけぼの茶屋があったところ。今ではすっかり更地になってしまった。最近ハイカーは多くなっていると思うけれど、平日やシーズンオフは閑散としているので、茶屋の経営はどこでも厳しいようで毎年のようにどこかの茶屋の閉鎖を聞くように感じる。



市ヶ原の櫻茶屋。トイレも近く六甲山縦走路上にあるため、六甲山系では最も賑わいそうな茶屋のひとつだけれど、それでも土日しか空いていない。スタンプは店頭に設置されているので、最近のスタンプラリーにありがちな、何か買わないとバツが悪いということもない。



市ヶ原。バーベキューする人多数。メチャクチャ煙たい。平日の六甲山歩きでは見られないほどの人の多さに驚かされる。



六甲縦走路を逆方向に歩いて太龍寺。膝の具合も良く、想定していた最大のスタンプ数3つも獲得できたので、気分もいい。帰路は人の多そうな大師道ではなく、堂徳山から市章山を経て諏訪山方面に下山することにしよう。



予想どおり堂徳山に向かう道は人も少なく、のんびりと山歩きを堪能できる。ただ周囲にはモミジが多いものの紅葉はマダマダ先のようだ。なんて、呑気に歩いていると、実は大師道にスタンプポイントとなっている茶屋があることに気付く。



堂徳山に向かって南下していたところを、西に大きく迂回して大師道にある猩々池までやってきた。江戸時代に築かれたという溜め池だという。



大師道。再度谷川に沿った整備された道なんだけれど、石がゴロゴロしていて、見たほどには歩きやすくないのだ。しかもここに来て、疲れが噴き出してきた。



整備されているのだけれど、随分と廃屋が目立つ。中には元々は茶屋だったところもあるように思える。下りだというのに、どうも気分が滅入ってきた…。



市街地まであと少しというところで目指していた稲荷茶屋が現れた。普通のお宅のような建物だし、市街地にも近いので、これまで印象に残っていなかった茶屋だけれど、バーベキュー場があったり、Free-WiFiもあったり、若い人に人気のありそうな茶屋だ。



ダラダラと山を下って諏訪山へ。再来週末に投票を控えた県知事選挙の看板が立っている。ただでも乱立だというのに、どこやらの政党が10人ほども候補を立てるとかの話があって、なんと24人分もの看板が容易されている。もっとも実際には4枚しか貼られていない。



県庁近くにある相楽園。神戸が誇る広大な日本庭園だ。以前は65歳以上の兵庫県在住者は無料だったというのに、最近神戸市在住者以外には適用されなくなった。王子動物園とか須磨離宮公園も同様だ。知事選挙の争点にしてもらいたいけど、誰も問題提起していない…。



4スタンプゲット。望外の成果だ。最近流行りのスマホを使ったデジタルスタンプでなく、リアルスタンプなのが良い。店での買い物をしないとスタンプを押せないような商売気も無いし、30分ほどで容易にクリアできる安直なものでもない。久々の骨太スタンプラリーだ。



最後は結構疲れてしまったけど、膝の違和感はほとんど感じることもなく、無事元町駅でゴール。距離9km、登り獲得標高479m、所要時間は3時間30分。