打越山~七兵衛山~金鳥山【六甲山系】

 2025年10月1日


9月も中旬になると急に秋めいてきたというのに、何かと忙しいうえに、体調も悪い日が続いたいたけれど、10月になって久しぶりに山へと向かう。あまりブランクが長すぎて、足腰の老化が進んでいないか心配。ちょっとズルして標高240mほどの住宅街のバス停から出発だ。



住吉台から打越山、七兵衛山を目指す。六甲山系でもかなり緩やかな登山道だ。住吉台から山へと入ると、左手にこんもりとした山がある。荒神山だ。YAMAPでは何回も登頂したと記録されているのだけれど、実は登ったことがない。山頂部は霊園になっているようだ。



槿の花が咲いている。この夏はほとんど山に出掛けていないかったので、今年初めてお目にかかった。夏の花だけど、今日まで待っていてくれたようで、嬉しい。



住吉台からしばらく進むと、四差路が現れる。左に行けば石切道、真っすぐ進めば住吉道。どちらも標高800m~900mの六甲山上へと続く道だけど、右の道を進んで標高500m弱の打越山へと向かう。



打越山へと向かう道には、誰が造ったのか、鹿威しがあったはずなのに、見当たらない。あちこちと見まわしながら進むうちに住吉川を渡る橋までやってきた。



住吉川を渡ると、そこそこの登りが始まる。といっても大した勾配でもないんだけれど、長らく山から遠ざかっていたせいか、心拍数がすぐ上昇してしまう。



気持ちのいい林道が続く。急ぐ必要は全くない。今の体力レベルに合わせて、休憩も取りながらゆっくりと進んでいこう。



遠く六甲山上のアンテナ群が見える。石切道を進んだときのゴールだ。数年前まではあそこまでさほど苦もなく登っていたのに、今では六甲山上まで登るのはかなりの覚悟が必要になった。



高圧鉄塔が現われた。風吹岩へと続く送電線だ。地図によれば、さらにこの真下を山陽新幹線が通っているようだ。ゆっくりと登ってきたけれど、打越山はもうすぐそこのはずだ。


長らく花の名前が判らなかったけれど、どうやらフサフジウツギというらしい。漢字で書けば房藤空木。なんだか御大層な名前だけれど、六甲ではよく見かける花だ。これも夏の花なんだけど、高気温のせいか、10月になっても元気に咲いている。



打越山(481m)の山頂。沢山設置されたベンチは全て深田さん(皆はえっちゃんと呼ぶ)というこの辺りの山域をコツコツ整備されている方の手によるものだ。全く頭が下がる。



打越峠。こちらもベンチだらけ。芦屋からの六甲銀座を始めとして六甲山系にはベンチが少ないんだけれど、この辺りだけは全くの例外だ。



七兵衛山(462m)。100人ほどは楽に座れるベンチが数ヶ所かに別れて設置されている。個室と呼ばれるような、こじんまりとしたベンチゾーンまである。



七兵衛山からの眺望。真正面に見えるのは六甲アイランドだ。



えっちゃんに聞くと、この延々と続く手摺りは、万里の長城と呼ぶものらしい。登山マップにも記載されていない道だけれど、横池方面へと歩きやすい道が続く。



古いリュックが放置されている。ピッケルまで付いているだけに、かなり山慣れた方の持ち物であることは間違いない。「すぐに戻ります」とあるけれど、周囲に人の気配はない。何だか気になって長らくこの場に留まったけど、なんとえっちゃんが置いたものだった。



なんだかヤバそうな橋だけど、ごく普通の橋。えっちゃんが製作した橋の手摺りが逆に橋を渡るのを躊躇わせることになるかも。でも橋を渡る安全レベルアップの効果の方が遥かに大きい。



歩き始めた時には涼しいと思っていたんだけれど、だんだんと暑くなってきた。日射しは強くはなく、なんだか薄暗い道が続くけど、湿気がとても高い。



最近できたという金鳥山(333m)の山頂碑を見に行く。山頂碑だけでなく、この辺りの案内標識が一新されたようだ。



もともと金鳥山の山頂碑は見つけにくいものだった。何年か前には幹に括り付けられたお洒落な銀色のプレートが設置されたけど、やはり発見は難しい。かつては旗振山としての役割も担っていたというけれど、周囲が樹々に覆われて山頂がどこかも判り難い山なのだ。




大キライな保久良神社への道を進む。長らく悩まされてきた右膝の痛みの具合を確かめるため、敢えて段差の大きい石段を下っていく。膝の違和感は皆無とはいえないまでも、かなり具合は良さそうだ。さすがに長い間山行を控えたことが膝の治癒に繋がっているようだ。



保久良梅林。来年にはまた梅が咲き誇ることだろう。



保久良神社周辺は梅だけでなく、モミジも名物なんだけど、さすがに葉はまだまだ青い。紅葉までにはまだ2ヶ月近くかかるんじゃなかろうか。



下山道にはフジバカマが花を咲かせている。秋の七草に数えられながらも準絶滅危惧種に指定され、アチコチで栽培がおこなわれているという。アサギマダラという珍しい蝶がフジバカマの蜜を好むことから、アサギマダラが見られるかも…という看板が立っている。



距離6.3㎞、登り獲得標高424m。休憩タップリののんびり登山といいたいところだけれど、結構疲れた。今の体力では、この程度の山歩きが丁度いいのかもしれない。