なるかわ園地ツツジ園(東大阪市)

 2025年5月8日


4日前の安土山で痛めた右膝の痛みも少し和らぎ、膝のサポーターも購入。「なるかわ園地」のツツジを見に行くことにする。ナビに超細い道を案内され、すれ違いで100mほどもバックを余儀無くされ、車の側面をこするというトラブルの末、最寄りの駐車場までやってきた。



最寄りの駐車場からでもなるかわ園地までは1時間ほど登らねばならない。膝の負担を軽減するためのトレッキングポールを持ってくるのを忘れ、サポーターの効果も不明。不安はあるものの、帰路に利用するつもりの「らくらく登山道」のトンネルを横目に登り始める。



鳴川峠に向かう道は一昨年の紅葉シーズン以来。さほど険しい道でないと記憶しているけれど、メチャクチャ暑い。なんと25度もある。夏日じゃぁないか。序盤は膝の痛みは感じられず、サポーターによる膝の締め付けに少々不快感を感じながらも快調に登っていく。



しかし登るにつれてイヤな階段が続々と登場してきた。あまり無理しないようにゆっくりと進むけれど、段差がさほど高くないせいか、右膝に特に負担を感じることはない。あるいはサポーターが効いているのかもしれないが…。



登り始めて50分ほどで、なるかわ園地のツツジ園に到着。ツツジ園の手前からツツジの香りを感じるほどだ。2500株が植えられていると聞くけれど、ピンと来ない。



赤、白、ピンクのヒドラツツジが入り乱れて絨毯のようにフカフカした花垣を作っている。花垣の上に寝転びたくなる。さらに見ようによっては、とても甘そうなラムネ菓子のようにも感じる。



ツツジの花が丸みを帯びた形に整えられている。どうやらこれをツツジロールと呼ぶらしい。平日というのに人の数はとても多く、人が映りこまない写真を撮影することはなかなか難しい。



九十九折れのハイキングロードの左右に人の背丈を上回るような高さのツツジロールが切れ目なく続いている。いやはや見事なものだ。



歩いてきた九十九折れの道を振り返ると、さらにツツジロールの分厚さ、雄大さが感じられる。これだけのツツジ園を維持・管理するのは、大変なご苦労があることだろう。



ツツジロールを見下ろす丘の上には、何脚もの椅子が用意されていて、誰もが見飽きることが無いかのようにいつまでもツツジロールの絶景を堪能している。



幸い膝の具合は悪くない。調子次第では来た道をそのまま戻るつもりだったけれど、ツツジ園を北に抜け、旗立山のピークを取りにいく。



旗立山山頂への道。まっすぐに階段を登っていく。この辺りで、そういえば少し膝が痛いような気もする…という程度に微妙な違和感を感じ始める。



旗立山山頂(486m)。その名から間違いなく旗振山のひとつだと思っていたけれど、手元の参考文献によれば、違うようだ。大阪から奈良に向けての旗振通信ルートは暗峠のすぐ北にある天照山らしい。



雲ひとつない見事な晴天はいいけれど、日射がきつくひどく暑く感じる。生駒山系の稜線に近づくにつれて木が低く、そして空が広くなってきた。



大阪平野の180度展望が楽しめる「ぼくらの広場」にやってきた。標高は524m。大阪の高層ビル群ばかりか、淡路島や六甲山、明石海峡大橋まで見通すことができる。ここからの眺望の醍醐味は夜景だとも聞くけれど、夜間にここまで登ってくる気にはなれない。



眺望を楽しみながら休憩できるベンチなども整備されている。日陰のベンチを選んで、しばらく膝の具合を確かめつつ、休息をとる。痛くはないけれど、右膝の周囲の筋肉がとても凝っていることがよく判る。右膝が弱っているか、負担がかかっているかのいずれかだろう。



枚岡駅へと下る神津嶽コースで下山していく。生駒の電波塔の多くは生駒山の南に林立しているんだけれど、ここにひとつだけ、結構大きな電波塔がある。どこの電波塔だろうか。



神津嶽(315m)。枚岡神社の奥の宮が山頂にあるのだれど、実はここが枚岡神社の創祀の地だという。驚くことに創祀は神武天皇の即位より前だという。まさに神話の時代ということになるけれど、河内一之宮に相応しい由緒と歴史のある神社であることは間違いない。



予定どおり、らくらく登山道で駐車場に戻る。高齢者や障碍者が楽しめるように整備されたコースだというけれど、どんなトコなのかとても興味があったのだけれど、関係車両だけが通行できる車道の脇に広い歩道を設置した道になっているようだ。



展望台も多く、ところどころ木道を設置して、急勾配が無いよう、歩きやすいよう配慮されている。神津嶽コース、客坊谷コース、鳴川谷コースの3本の登山道を標高300m付近で結んでいる道なので、山に登る道ではなく、登山道連絡道と理解すべきかと思う。



2.7㎞もあるので、緩やかとはいえ高齢者や障碍者には楽な道ではないかもしれない。でも、少しでも山に親しんでもらえるようとの気持ちは感じる。道には手摺りが配置され、休憩所や展望台もとても多い。使用方法が判らない設備も多い。車椅子を停めるところだろうか。



100mおきに、次の100m区間の平均斜度と最大斜度が表示されている。概ね最大斜度は8~10%となっている。自走車椅子の場合、8%の勾配が上限と言われるだけに、この道を車椅子で自走するのは難しそうだ。



標高が下がってくるとツツジは散り始めていて、藤の花が咲き始めている。



らくらく登山道の起点となる「らくらくセンターハウス」へと続く赤い鉄骨で支えられたトンネル。なんだか落ち着かない雰囲気のトンネルだ。



距離8.4㎞、獲得標高530m、所要時間3時間半。右膝は特に痛むことなく無事歩き切ることができたけど、治癒したものなのか、サポーターの効能によるものなのかは不明。とにかくしばらくは用心しなければならない。