宝塚~川西多田(阪急 宝夢に出会うスタンプラリー)

2016年4月23日(土) ①


阪急宝塚線に、沿線の観光スポットと手塚治虫氏キャラクターをあしらったラッピング列車の「宝夢 (YUME) 」が登場したことを記念して、スタンプラリーが開催されている。スタンプポイントは、池田、宝塚、箕面、豊中、そして川西。先日、箕面から三国峠、五月山を経て池田までのハイキングの際に2つのスタンプをゲットしているので、今日は宝塚から川西の多田まで歩くことにする。



列車の発車メロディに「鉄腕アトム」の主題歌が採用されている阪急宝塚駅からスタートする。 駅前では、早速宝塚歌劇をモチーフにしたと思われる銅像が出迎えてくれる。



何度も宝塚には来ているが、宝塚大劇場に足を踏み入れるのは初めて。この中にスタンプポイントがあると知っていればこそだが、それでも、リュックを背負ったウォーキングスタイルで入館するのは、どうも場違いで、敷居が高く感じられる。



宝塚の女優さんたちを紹介するインフォメーションコーナーの中にスタンプは設置されていた。



早速スタンプを押して、インフォメーションカウンターで、記念の絵葉書をいただく。今回は、すべて手塚治虫の所縁の地がスタンプポイントになっていて、手塚アニメのスタンプと絵葉書が用意されている。宝塚大劇場は「リボンの騎士」。イメージがピッタリのナイスチョイスだ。



どうやら宝塚のトップスターがおられるようで、多くのファンに取り囲まれている。柵越しに写真を撮る人も多数。宝塚のことは、さっぱり判らないが、記念に1枚撮らせていただく。



宝塚2つめのスタンプポイントは、手塚治虫記念館。玄関前には「火の鳥」の像がある。



手塚治虫記念館のスタンプと絵葉書は、やはり「火の鳥」。



さあ、ここからがウォーキングタイムだ。宝塚から、次のスタンプポイントの川西市の多田神社まで、寄り道無しで12~13km。しかし、歩いていれば面白そうなものが見つかってしまうので、つい遠回りをしてしまう。有馬街道、西宮街道、京伏見街道が交わる宿場町、小浜に立ち寄る。



今でこそ山際の集落という感じの小浜だが、平安時代には、このあたりまで瀬戸内海が入り込んでいたらしい。交通の要衝でもあり、かつては酒造や大工の町としても賑わったらしい。今あらためて宿場町の風情のある街づくりをしているところのようで、民家の軒先にも「宿場の町」と書かれた行燈風の装飾が施されている。




「小浜宿」の標識に釣られて、南に大きく遠回りをしてしまったが、本来歩くつもりだった国道176号線に戻る。主要国道の歩道というのは、概して交通量も多く、歩道も狭く、そして車両侵入のための歩道の切り込みも多い。176号線も歩きにくい道だろうと思っていたのだが、意外にも、広々と平坦な歩道が続いている。



国道沿いに、突如英国風のお洒落な建物が現れた。宝塚市立園芸振興センター「あいあいパーク」だ。宝塚というところは、接ぎ木を生み出すなど、日本の三大植木産地のひとつなんだそうだ。知らなかったなぁ・・・。



園芸振興センターの向かいは、山本新池公園。花の回廊がとても素敵だ。



176号を離れて、阪急宝塚線の北側の道を歩き、川西市に入ると、住宅街の中に、ナイチンゲール像が現れる。入院の際に看護婦さんの手厚い介抱に感動した宗教家が建立したもののようで、「救苦観世音」と書かれている。イギリス人のナイチンゲールを観音様にしちゃっていいのか、とも思うが、看護婦の慈愛の精神は、国籍も宗教も超越したものなのだろう。



ナイチンゲール像の近くには、これまた不思議な記念碑がある。加賀藩の海運業者、銭屋五兵衛の碑だ。鎖国の禁を破って密貿易をしていたとの罪で、投獄され、獄死してしまった豪商だ。川西にどうして銭屋五兵衛の記念碑があるのだろうか・・・。



阪急の川西能勢口駅。能勢電鉄の始発駅でもある。結構、都会だ。



車の通行量が多そうな能勢電鉄沿いの道を避け、山間の道を選んだが、アップダウンがそこそこあって、ちょっと後悔する。



もっとも、道路の勾配を付けないように、橋梁がいくつか架けられている。橋の袂には、カブトが描かれている。多田源氏をイメージしたものだろうか。



宝塚駅をスタートしてから、かれこれ4時間掛かって、本日3つめのスタンプポイント、多田神社に到着。多田源氏の祖、源満仲が祀られている。多田源氏の祖ということは、鎌倉幕府や室町幕府の祖ともなる。



境内には意外なまでに人の気配が無く、とても静粛で厳かな雰囲気だ。



社務所で、本日3つめとなるスタンプと絵葉書を頂戴する。「三つ目がとおる」だ。



境内には少々不似合いな三ツ矢サイダーの自販機だが、よく見ると「多田神社には三ツ矢サイダーにまつわる伝説があります」と書かれている。摂津国司となった源満仲が、住まうべき場所を決めるため、住吉大社から矢を放ったところ、この地に飛んできたそうだ。(実際には住吉から多田まで30kmもあるのだが・・・) その矢を見つけた家臣に与えられたのが三ツ矢の姓と家紋なんだそうだ。せっかくなので、久々にサイダーを飲む。



山間部というのに、この辺りも水害に襲われることがあるようだ。全く日本中、どこに行っても安全な場所というのは無さそうだ。



多田神社のすぐ前を猪名川が流れている。大雨の際などには、この川が大増水することもあるらしい。



能勢電の多田まで歩いて、本日のウォーキングを一旦終了。所要時間4時間半、歩行距離は17km弱。



「宝夢に出会うスタンプラリー」の残るスタンプポイントは、豊中の服部公園のみ。さすがに、今から豊中までは歩けないが、電車を使って今日のうちに片付けてしまうことにする。(②に続く)