2016年4月16日(土) ②
伏見名水スタンプラリーを終え、あらためて中書島から宇治に向かって歩くことにする。疲れた足腰を奮い立たせるのは、JR奈良線スタンプラリー。奈良線の駅スタンプを3つ集めるという簡単なスタンプラリーだが、歩くためのモチベーションとしては十分だ。
昼食を取って、京阪中書島駅を出発したのは、13時頃。中書島から宇治まで京阪電車の宇治線が出ているが、JRに沿って歩いていかなければならない。
端から遠回りして伏見港に立ち寄る。そう、伏見という町は、内陸部にあって、港町を称している。開港420年ほどにもなる歴史的な港だ。かつては伏見港から、淀川を下って、大阪の天満橋、八軒屋浜までの舟が頻繁に運航していたようだ。
伏見港の傍にある「織田信長公塚石」。秀吉が伏見を本拠地にした際、信長を祀るために置かれた石らしい。
宇治川の河原の道を歩く。あまりイベントなどでは取り上げられていないように思うが、水辺に沿った平坦な道は絶好のウォーキングコースだ。天気は「良い」を通り越して、暑く感じるほどだ。
観月橋。かつて豊臣秀吉がこの辺りで月見の宴を催したらしい。古い橋脚も一部使われていたり、古い石碑などもあるが、総じて鉄とコンクリートでできた、ありがちな橋になっている。
桃山駅。乃木神社のすぐ近くにあたる。伏見の町のはずれにあって、あまり乗降客が多い駅には見えない。最初のJR駅スタンプをゲット。
JR奈良線は単線。道路部から高架橋を見上げると、相当年期が入ったものであることが窺い知れる。
地震で被災され、不自由な生活を送っておられる熊本の皆さんには申し訳ないが、宇治川沿いに歩くのはとても気分がいい。
六地蔵駅に向けて、宇治川を離れて、支流の山科川に沿って歩く。土手がタンポポで黄色く色づけられている。
大善寺六地蔵堂。この地に6つの地蔵があるのだとばかり思っていたが、ここにおられるのは1体のみ。京の都を取り囲むように、京に入る6つの街道に1体ずつ地蔵さんがおられるらしい。
長い間、六地蔵って、名前が名前だけに、もっと田舎っぽいところだと思っていたが、意外にも大きなスーパー、病院、マンションなどが立ち並ぶ賑やかな町。だった。
六地蔵駅周辺はかなり近代的な雰囲気が漂っているが、駅から少し歩くと、JRがのんびりと単線を走っている。
六地蔵駅の次は木幡駅。こちらは予想どおり、とても簡素な駅舎だった。
駅舎の入り口には、懐かしい電話番号標識が残っていた。
単線とは、どこでもこんな風なのかもしれないが、列車がひどく窮屈に走っているように感じる。複線に慣れ親しんでいる者から見れば、線路脇の空地も小さすぎるように思える。
木幡駅の南にある陵墓の表札には、なんと20ほどもの皇族の名が並んでいる。合葬しているのかと思ったのは間違いで、ここは総遥拝所。宇治の丘陵に並んでいる藤原北家出身の皇后や中宮の陵墓をここでまとめて拝むことができるということのようだ。それにしても、歴代天皇に娘を入内させた藤原氏の権勢に今更ながら驚く。
黄檗駅。宇治まであと1駅。
宇治橋で、再び宇治川と再会。水の流れが激しい。
JR宇治駅で本日5つ目のスタンプをゲット。プレゼント応募には3つスタンプがあればよいのだが、桃山、六地蔵、木幡、黄檗、宇治の全5駅のスタンプを収集した。
時刻は既に16時に近いが、ここから更にひと踏ん張り。宇治で開催中の響け!ユーフォニアムスタンプラリーもやっつけることにする。