セントルイス再び(観光)

2019年6月22日(日)


3月に訪問したばかりのセントルイス。おそらく2度と来ないだろうと思っていたところだけど、再び仕事で訪問することになった。前回は限られた時間の範囲で、球場やアーチ、そしてイリノイ州に架かる橋などを歩き回ったのだけど、今回は会社の同僚と一緒のため日曜は観光オンリーだ。



前回は乗らなかったアーチの頂上に向かうゴンドラに乗車する。階段状のプラットホームにゴンドラの毎の扉がある。5人乗りでスシ詰め状態になった計8台のゴンドラが、アーチの内部を上がっていく。、



景色も何も見えない密室状態が3分ほど続いた末、ようやく頂上部にやってきた。が、ゴンドラ内も超窮屈だったけど、頂上部も超狭くて天井も低い。アーチの構造上仕方ないことなんだろうけど、非常階段も無く、何かあったら大変だ。技術員が7人張り付いているとの説明があったけど、どうも安心できない。



頂上部には、わずかなスリットがあり、外部の景色を楽しむことができるようになっている。



スリットから下を見下ろす。茶色いのはミシシッピ川だ。アーチが脚部から頂上部まで、その断面が常にほぼ正三角形になっていることがよく判る。



スリットから見たダウンタウン。正面に見えるのは、セントルイスカージナルスの本拠地、ブッシュスタジアムだ。この後、試合を観戦にスタジアムに向かう。



ブッシュスタジアムにやってきた。大勢の観客が集まっているけど、その大半は赤いシャツを着ている。カージナルスのチームカラーだ。今日の対戦相手のエンゼルスだけど、こちらのチームカラーも赤。もっともエンゼルスのシャツを着ている人は見当たらない。



球場に併設されたスポーツバーも、試合開始までまだ1時間ほどあるというのに超満員。既にかなり出来上がっている人も多い。



エンゼルスは他リーグのため、数年に1回しかセントルイスには来ないそうだ。実はエンゼルスには、かつてのカージナルスの看板打者プホルスが数年前に移籍している。セントルイス時代のプホルスのシャツを着こんだ人も多く、プホルスが打席に立つと敵チームなのに皆立ち上がって大声援を送っていた。



そう、エンゼルスといえば大谷。指名打者制がないため、4回、ランナー1・2塁のチャンスに代打で登場した。バックネットの電光掲示板に大谷が紹介される。



遠いスタンドから、大谷の姿をカメラで追い続ける。嬉しいことに、見事ライト前ヒットを放ってくれた。




空港からはセントルイスのメトロリンクに乗車した。この列車は、ミズーリ、イリノイの2州に跨って運行されている。郊外では地上、中心部では地下を走るのだけど、



都心部の地下鉄の切符のシステムは、町ごとに異なっているので、アメリカ人でさえ戸惑っているようだ。自動券売機の前で、説明書と睨めっこする風景によく出会う。



悩んだ末に、2時間有効というチケットを購入する。これなら途中下車もできるはずだ。


空港の駅。過不足のない、すっきりした駅だ。



電車の中はこんな感じ。アメリカ人の体格の良さとは似合わないコンパクトな造りだ。



途中下車して、かつてのセントルイス中央駅にやってきた。おそらく20以上の線路が並んでいたであろう駅の大半は駐車場になってしまっている。



凄い量の鉄骨が組み合わされて駅舎はできている。おそらくセントルイス駅を舞台にした昔の映画のシーンと思われるいくつもの写真パネルが掲げられている。



駐車場だけではなく、池になっているところもある。池の上に鉄骨屋根があるというのも不思議な光景だ。



何編成かの列車が置かれている。列車に乗り込むためのタラップが随分と高い。



最後に、ミズーリ歴史博物館の訪問記念スタンプ。スタンプ好きとしては、アメリカではあまり記念スタンプが無いことに寂しい思いを抱いている。絵柄も何もないスタンプだけど、あるだけで嬉しい。


オマハ(ネブラスカ州)散策

2019年6月16日(日)


ネブラスカ州のオマハにやってきた。明日から仕事だけど、今日は一日中オフ。なかなか来るチャンスが無いところだけに、精一杯歩いてアチコチ見て回りたい。



実はこの時期オマハでは、全米カレッジベースボールのチャンピオンを決める大会が行われていて、市内のホテルはほぼ満室。やむなく空港とダウンタウンの間、ネブラスカ州ではなく、アイオワ州にある道路脇のホテルに宿泊する。



オマハのダウンタウンまでは、歩く人などいない広~い道の脇をテクテクと進むしかない。でもアイオワ州とネブラスカ州の州境の標識を期待して歩いていくが、結局それも見当たらないままネブラスカ州に入ってしまう。



しばらく歩くと、オマハのビル群が見えてきた。オマハは古くから鉄道の要所だという。たまたま目の前を長~い貨物列車が通り過ぎていった。



オマハのダウンタウンに行く前にミズーリ川に架かるボブケリー歩道橋に向かう。橋を渡れば、再びアイオワ州になる。



全長1kmほどの橋は、歩行者専用のため、とても快適に歩ける。アメリカでは大きな河川に掛かる橋には自動車専用橋は多くとも、歩行者専用の橋というのはかなり珍しいものだ。この橋は生活道路というより、観光を主目的に作られているように思う。



アメリカ人にとっても州境というのは特別なもののようで、橋上に引かれた州境のラインの上で記念写真を撮る人達が引きも切らない。




アイオワ州に上陸。ひどく長身の銀色の人型モニュメントがオマハの町の方を眺めている。



アイオワ州に入ったものの、近くに特段の見どころは無い。しかし初めてのアイオワ州だけに、もう少し歩き回ってネブラスカ州に戻ろうとしたけど、適当な道がなく、結局広大なゴルフ場の外周を一周する羽目になってしまった。



ここでも洪水のモニュメントが立っている。



大きなカジノがある。おそらくネブラスカ州ではカジノ禁止になっているのだろう。禁止州にほど近い州境にカジノがあるというのは、アメリカあるあるだ。



アイオワ州のナンバープレート。気になったのが、POTTAWATTAMIE(ポッタワッタミー)という見たことも聞いたこともない単語。どうやらアイオワ州の郡のひとつらしい。おそらくインディアン集落に由来するんじゃなかろうか。



ボブケリー歩道橋に再び戻り、ネブラスカ州オマハへと向かう。ミズーリ川を歩いて渡れる橋は、この付近ではひとつしかないのだから仕方ない。まずはオマハ市民の憩いの場所、広大なハート・オブ・アメリカ公園にやってきた。なぜかは判らないけど、落下傘部隊を讃える記念像がある。



この公園の見どころは、公園中央にある大きな池に設置された、とんでもなく高く水を噴き上げる噴水。20~30mは吹きあがっているのではないだろうか。相当な水圧になるはずだ。



公園の横を走る線路をまたぐ歩道橋がとてもお洒落だ。この下を列車が通らないかとしばらく待っていたけど、貨物列車はなるべく沢山の貨車を連結して走り、その分運行数は少なくなっている訳で、そう上手い具合にやってくるものではない。



公園の南にあるダーラム博物館にやってきた。かつてのオマハ駅舎がそのまま鉄道関係の博物館として利用されている。駅舎の広大さや天井の高さにも驚かされるが、随所に施された装飾品も豪華なものだ。



かつては知っていた列車など、鉄道ファン垂涎の展示物が多数ある。実はアイオワ州側にも立派な鉄道博物館があるらしいし、ダウンタウン北部の操車場跡地らしきところにも、鉄道車両を数多く展示されていたりする。まさに鉄道の町だ。



オマハの建物は随分ピカピカの新しいものが多いけど、このオールドマーケット地区だけは別。レトロなビルがひしめいていて、お洒落なショップやレストランとして利用されている。



町中の至る所には、全米カレッジベースボールのチャンピオンシップのフラグが見られる。日本でいえば甲子園大会のようなものなんだろう。



駐車場には、全米各地からやってきた車が見られる。窓にBattle of Omahaなどの文字や、贔屓のカレッジを応援するメッセージなどが書きなぐられている。コロラドからずっと「オマハに行くんだ」とアピールしながら、長い道を走ってきたようだ。



チャンピオンシップが開催されている球場にやってきた。全米の地区予選を勝ち抜いてきた8チームが集う大会らしい。周囲には100以上もの野球用品などを売る店がひしめいている。記念にTシャツでも買おうかと思ったけど、安いものでも50ドル以上もする。きっと大会が終わればドッと値下がりするんだろう。



各大学のマスコットキャラなども登場して、自チームへの応援を呼び掛けている。これはミシシッピ州立大学のマスコット。どうやらブルドッグらしい。



野球場周辺をぐるっと見て回った後、2km以上離れた宿泊先へのホテルへとテクテクと歩いて帰る。The People of IOWA Welcome You書かれた州境を示す標識があった。アイオワ州は標識を立てているのに、ネブラスカ州は標識を立てていないようだ。



歩行軌跡。右上がホテル。基本的に、中央を流れるミズーリ川の右側がアイオワ州、左側がネブラスカ州なんだけど、ホテルのあるあたりは、アイオワ州が川の西側に少し張り出ている。



翌日夜、取引先さんにミシガン大対フロリダ州立大の野球観戦に連れて行っていただいた。スタンドは超満員。よくは知らないが、ここに登場している多くの選手がつい先日行われたドラフト会議でMLBから上位指名されたらしい。




グランドラピッズ(ミシガン州)散策

2019年6月15日(土)


ミシガン州第二の都市、グランドラピッズにやってきた。フライトまでの3時間ほどを目一杯を利用して町を散策することにしよう。町のアチコチにはミシガン州旗に並んで、青・赤・黄の市旗が見られる。欧州風のクラシックな旗が多い米国においては珍しいデザインだ。おそらく市の地形、青色は川や湖を示しているに違いない。



まずは、グランドラピッズ出身のフォード元大統領の記念館を訪ねる。随分と大きな建物だ。記念館の前には、フォード大統領と、やはりこの地で生まれ育ったフォード夫人の像が立っている。



扉の取手には大統領章が描かれている。米国では大統領は退任後もずっとMr. Presidentと呼ばれると聞く。



記念館の近くには、フォード夫妻の墓所がある。ユニークな造りだ。



グランドラピッズとは、ミシガン湖に流れ込むグランド川が急流(ラピッド)になるところということに由来するそうだ。町の真ん中を流れる川は、前日に大雨が降った訳でもないのに、随分と水量が多い。川に向かうスロープのような道がアチコチに見られるけど、これって荷揚げのためだろうか?川を行き交う船は見当たらないのだけど。



これまで訪ねた大河川沿いの町でも見かけたが、ここでも過去発生した水害を記録したモニュメントが見られる。災害の恐ろしさを後世に伝えることは、日本同様、アメリカでも大切にされている。



場所によっては、かなりの急流。水飛沫がかなり遠くまで飛んでくるような勢いで水が流れている。



川の横にはウォーキングには格好の遊歩道が設置されているのだけど、道路面と水面との高低差はごく僅かでしかない。これって通常の水量なんだろうか。



グランド川に架かる橋。鉄骨と木材とを組み合わせた、武骨ながらも可愛いデザインだ。



アメリカのどの町でも共通して感じることだけど、道路工事がやけに多い。工事が多いというより、工事が遅いため、いつまでも工事中のままの道路が多いのだと思う。道路幅は広いし、地震が無いせいか、仮設標識なども土嚢を根元に置くだけで済ますなど、工事は随分簡単なように映るんだけど・・・。



ダウンタウンの中心部にある広場には、1955年のモントゴメリーバス事件の像が見られる。アラバマ州で起った黒人女性が白人に席を譲らなかったとして逮捕された事件だが、まだそれから60年ほどしか経っていないことに今更ながら驚いてしまう。。彼女は後年ミシガンに移住したらしい。



広場ではアジア太平洋フェアなるものが開催されている。アジア諸国の食べ物を売る店が並び、ステージでは各国の音楽が披露されているのはいいけど、エントランスの赤い鳥居のようなものは一体なんだろう・・・。



土曜日とあって、広場の周囲では色々なものが開催されている。簡易動物園とでもいうのだろうか。歩道の上に柵を建てて、馬やらヤギやらを放し飼いにしたようなものも見られる。



木を削って杖を作っている職人がいる。真っすぐではなく、適度に曲がった自然の木を使っているので、一本一本に味わいが感じられるのだけど、一向にお客さんが寄ってくる様子がない。売れればいいんだけど・・・。



ダウンタウンは、とてもメルヘンチックなビルが立ち並ぶ。そのまま童話の挿絵になりそうな風景だ。



グランドラピッズは、ビアシティ(ビールの町)と呼ばれるほど、ビール醸造が盛んなところのようだ。お土産屋さんにも、ビアシティのTシャツなどが多数並んでいる。



確かに町中のアチコチにビール会社直営の居酒屋が軒を連ねている。いい感じの佇まいだ。残念ながら醸造所は郊外にあるようで、お目にかかれなかった。



どうしたことかワニの形をしたベンチをいくつも見かける。まさか寒冷地のミシガン州にワニが棲息しているとは思えないのだけど。



グランドラピッズの多目的大ホール。音楽コンサートやバスケットボールの試合が連日開催されるところなんだそうだ。



大ホールのすぐ横には何やら工場らしきものが建っている。大きな煙突は発電所を思わせるが、実は蒸気から作った冷温水を、町中にパイプラインで供給する工場らしい。欧米の寒冷地では温水供給が充実しているところが多いと聞く。



寒い冬に屋外に出なくともビル間を移動できる「スカイウォーク」がここでも見られる。広い道を跨ぐように、かなり無理してビルとビルを繋いでいるように見える。



今の季節にスカイウォークを通る人はほぼ皆無のようだ。通路は、オフィスビルやホテルの既存の廊下を繋いだもの。ビルごとに通路の雰囲気が全く違っているのが興味深い。




空き時間を使って精一杯動き回ったつもりだけど、歩行距離は9kmくらい。ちょっと物足りないが、次の目的地、ネブラスカ州のオマハに向かうべく飛行場へと急ぐ。



元大統領の名前からジェラルドフォード空港と名付けられているグランドラピッズ空港に、顔出しパネルがあった。日本ではよく見かけるものだけど、アメリカでは初めてお目に掛かったように思う。



偶然なのかもしれないけど、この空港で接した何人かの職員は、皆とても愛想がいい。笑顔を絶やさず丁寧に説明・案内してくれrしてくれrう。空港全体でそのようにしているのなら素晴らしいことだ。総じてアメリカの空港のセキュリティといえば、怖そうな係員が、ぶっきらぼうに指示するばかりなだけに、びっくりさせられた。