鵯越ハイキング(藍那~長田)

2014年7月12日(土) ①


神戸電鉄粟生線の藍那駅にやってきた。以前、2年連続して、乗客数が減少して廃線の危機に瀕している粟生線が開催していた全駅ウォーキングのスタンプラリーをコンプリートしたことがある。その際、源義経が一の谷に向けて進軍したと伝わる古道を藍那駅まで歩いたんだけど、今日は藍那から先の義経の進軍路を歩いてみたい。



神戸に向けてダラダラと下っていくとばかり思っていたのだが、意外にも、スタート直後から、かなり急な上り坂が続く。あまりに蒸し暑いので、楽そうなウォーキングコースを選んだつもりだったのだが、甘く見過ぎていたかも・・・。



義経が平家の陣を急襲した、かの有名な逆落しの場所が須磨なのか、あるいは鵯越(長田)なのかが、昔から両論が対立している。藍那古道を南下して、「相談ヶ辻」というところで、文字通り、どちらに向かうかを相談したことまでは間違いないようだが、手元の地図がショボくって、その「相談ヶ辻」が見つからない。途中古い道標があったが、これとは違うようだ。



結局、最初の見どころと考えていた「相談ヶ辻」がどこかも判らないまま、鵯越説が主張する進軍路と思われる山道を南に進む。ホントにこの道で合っているのか?義経本隊とはぐれてしまったような気になり、徐々に不安になる。



などと考えていたら、突如、星和台というニュータウンに入り込んでしまう。名前からして、星和住宅が開発したところだろう。日本生命系の住宅開発会社で、日と生を合わせて星を会社名に付けたと聞いたことがあるが、最近大林組傘下になってしまったはずだ。



スポーツ、リクレーション、福祉サービスなど様々な施設を有する巨大公園「しあわせの村」にやってきた。「しあわせ」の前のマークが「ふ」に見えてしまうのは、気のせいだろうか・・・。



南北4km以上にも渡って広がる鵯越墓園の中を行く。びっしりとお墓が並んでいるのではなく、広大な里山に、墓園が散在しているという感じだ。



100万平米は軽く超えているだろう。ちょっとしたゴルフコースより遥かに大きいように思う。園内には、鵯越墓園が運営している墓参バスなるものが走っていて、バス停が墓園のブロックごとに設置されている。



義経にまつわる古跡のひとつ「義経馬繋ぎの松」が、墓園に隣接している高尾山の入口付近にある。残念ながら、松は枯れてしまって、ごく一部が残っているだけだ。



馬繋ぎの松の案内板に、この地に集った義経軍の主要メンバーが描かれた絵がある。僧形の武蔵坊弁慶もいるし、馬を担いで逆落しをしたと伝わる畠山重忠もいる。


 

この辺りまで来ると、福原や大輪田泊に滞陣している平家軍の様子が窺えたかもしれない。山陽道から神戸に西進する源範頼軍と、平家を挟撃すべく京から丹波篠山などを経由する大迂回をして、海が見渡せるところまでやってきたときは、さぞ感慨深いものであっただろう。



墓園には「芝生」と名付けられた区画がいくつもある。墓地の区画境界のない、西洋風の墓園になっている。



墓園を貫く道から脇に逸れて、蛙岩に続く小路がある。暑いし、細いし、草木が生い茂っているし、虫もいそうだし、鬱陶しくも感じたが、せっかくなので探索することにする。それにしても、蛙岩ってなんだ・・・?



まさか、これが、と、一旦はスルーして、先へ進んだんだけど、スマホで検索すると、これが蛙岩らしい。あまり蛙らしくは見えないが、奇岩ではある。



神戸電鉄の鵯越駅に向かって、ダラダラとした坂を下りていく。須磨説を主張する人は、鵯越には、平家物語などに描かれているような断崖絶壁のような急坂は無い、ということなのだが、実際のところ、どうなんだろう・・・。



鵯越墓地公園の南入口付近にある、「史跡鵯越」の碑。神戸市が立てたものだ。筒井康隆の短編に、神戸電鉄の社員は鵯越に、山陽電車の社員は須磨に、源義経一行を「そっちに行っちゃいけない」と互いに誘導する傑作小説があるが、神戸電鉄側の論拠のひとつが、神戸市が認定した石碑がある、ということだったように記憶している。



碑の前には、ちょっとした崖がある。これくらいの崖で、十分、逆落しだとは思う。40mの崖から滑落した経験から言わせて貰えれば、馬で断崖を駆け下りるなんてありえない。もっとも、このあたりで逆落ししても、平氏の陣からは未だ遠くて急襲にもならないように思う。



神戸電鉄鵯越駅。ここを通る道は、六甲全山縦走の一部にもなっているせいか、本格的なハイカーの姿が多く見られた。



義経の逆落しの現場を勝手に推測すべく、さらに南に向かう。鵯越を過ぎると、源平町という町名が現れるが、源平がぶつかったのは、もう少し南の平地部ではなかろうかと想像する。



神戸電鉄に沿って南下したいが、そうそう都合のいい道がない。何度も鉄道を越したり、潜ったりしながら、進んでいく。



神戸電鉄の丸山駅では、陸橋を超える。


鵯越展望公園を過ぎ、夢野台までやってきた。このあたりから先は、平地部が広がり、大した斜面は無さそうだ。「立入禁止、この斜面で遊んではいけません」の看板がある。ということで、ここを勝手に鵯越逆落しの崖と考えることにして、今日は帰ることにしよう・・・。馬に乗って下りるとするなら、この程度の坂で、十分すぎるほど、凄すぎると思う。



ホントは、JR新長田まで歩くつもりだったが、酷暑のため、11km地点でリタイア。名前は近いが、JR新長田までは3km以上ある、神戸電鉄長田駅に向かう。



記録された標高グラフでは、後半、かなり逆落し感があるのだが、実際歩いている感じでは、ダラダラとした下り坂でしかなかった・・・。

 

まとめ


歩行距離    11.7km
所要時間    200分 (3時間20分)
歩数        18100歩