京北町散策(京都市右京区)

2017年10月1日(日)


大政奉還150周年記念「京都幕末維新を歩こう!」というイベントが始まっている。スタンプポイントは、山科、伏見、嵐山・・・と京都市内の全域にわたっての15ヶ所なんだけど、ひとつポツンと離れた京北町の山國護国神社がポイントに指定されている。今日は、この最難関をまずやっつけることとする。



京都駅から1~2時間に1本のJRバスで周山に向かう。京都市内とはいえ、京都駅から直線距離でも30km近くあり、日本海との中間地点とも言えるところで、なんとバスの所用時間は80分!



山道をウネウネと走って京北合同庁舎前に到着。ここまで来るだけで充分疲れてしまった・・・。高雄まで18kmとあるが、途中、とても歩けるとは思えない長いトンネルなどもある。できれば山國護国神社の後、嵐山の天龍寺でもうひとつスタンプを、と思っていたが、おそらく25km以上は歩かないと辿りつけそうにない。



さらに、ここから乗り換える予定の「京北ふるさとバス」が、午前・午後に各1本しかない!スタンプラリーパンフレットにある「日中6本」とは平日のことなのだ。京北町、手強すぎるぞ。



まあ、どうせこんなことだろうとは思っていたが、山國護国神社までの約4kmを歩くことになる。いっそ未踏破の京都一周トレイルの京北コースを歩いてやろうかとも思ったが、35kmもあって、到底一日で歩きとおせるものではない。



今日は割り切って1日京北町を散策すると腹を括って歩き始める。10年ほど前に京都市に編入された際、京北区ができると勝手に思っていたのだけれど、右京区の町になってしまった。人口僅か6000人余りの山間の集落と思っていたのだけれど、桂川が流れ、平野部も多い。いい感じのウォーキングが楽しめそうだ。



「ようこそ魁の里へ」という大きな看板がある。戊辰戦争では、いちはやく志願農兵を山國隊として組織し、官軍に馳せ参じたというのがこの地の誇りだ。時代祭りの行列の先頭を行く鼓笛隊は山國隊がモデルだと聞く。




既に柿は赤く、栗も弾けている。山村に秋の訪れは早い。



平日6本、日曜2本のバスにしては、結構立派なバス停だ。もtとも、林業の町だけに、案外簡単に作れてしまうのかもしれない。ちょっとした休憩や、地図の確認のために利用させていただいた。



気が付くと、歩いているのは「酷道」として名高い国道477号線。この先の花背峠や百井峠のあたりは大変な隘路だというが、この辺りはよく整備されている。



スタンプポイントではないが、山國神社に立ち寄る。山國隊の出陣式が執り行われたところだそうだ。平安京建設に材木を拠出して以来、朝廷に対する思いは強い土地柄であったようだ。



山國神社の参道にある橋の欄干には、山國隊の行軍の様子が描かれている。錦の御旗を掲げたり、鉄砲を持った兵もいるが、笛を吹いたり、太鼓を叩いたりする鼓笛隊の様相が濃い。兵の多数を占めていたであろう農民や杣人に音楽の経験があったんだろうか。



イノシシなどの被害が多いのだろう。枝豆などを栽培する畑には、かなり厳重な感電柵が設置されている。最近は、このような設備でも太陽光を使っているようだ。



山國護国神社に到着。バス停からしっかり1時間は掛かったぞ。思っていた以上に、こじんまりとした境内で、社殿も質素なものだ。



従軍中に死亡した隊員7名の慰霊碑。碑には犠牲者の氏名の上に「官軍山國隊」の文字が大きく彫られている。



社殿の前に、スタンプ引換券が入ったケースが置かれている。この引換券があれば、京北合同庁舎近くの道の駅「ウッディー京北」でスタンプが押せると説明されている。しかし実際は引換券など無くともスタンプが押せるようになっていた。よく判らない仕組みだ・・・。



京都市の一部とはいえ、その間には、まるで屏風のような山々が聳え立っている。それでも桂川に沿って南下すれば、確実に京都中心部にたどり着くはずなのだが丸一日のウォーキングを覚悟する必要がありそうだ。



周囲は杉の木だらけ。いわゆる北山杉だ。幾たびの戦火による焼失に挫けることなく平安京の発展を支えてきたのは、この北山杉と、桂川の水運に違いない。



町内には、広大な杉材の保管場が見られる。



ところどころではあるが、モミジも随分と紅くなっている。



何ヶ所かで見かけた丹波マンガン記念館の案内板。このあたりは乾電池の材料などになるマンガンの主要な国内生産地だったらしい。ちょっと興味があったが、かなり山の中のようで諦めた。帰宅後調べると、強制労働問題とか騒音問題とか、いろいろと複雑な施設のようだ。

 
 
昼食休憩を含めて京北町を4時間弱歩き回って、ゲットしたスタンプといえば、魁マークのひとつだけ。スタンプラリーとしては甚だ効率が悪いが、これまで訪れたことのなかった京北町を少しは知ることができた。



帰路のバスを待つ間、ウッディー京北で少々買い物。これまで食べたことがないアケビを購入する。



ウッディー京北に掲げられたポスターで、来週であれば「山国さきがけフェスタ」を見物できたことを知る。残念だ。しかし、それよりも興味深いのは、月末に開催される「木こり技能大会」だ。



本日の歩行軌跡。このマップで、ピンと来る人がそうそう居るようには思えないが・・・。



「京都幕末維新を歩こう!」スタンプラリーの最難関をクリアしたとはいえ、まだ14ヶ所も残っている。すべて歩きとおすには少なくともあと3日は必要となりそうだ・・・。