海上自衛隊阪神基地隊フリートフェスタ

 2025年7月13日


メチャクチャ暑くて、山どころか駅まで歩くのさえウンザリ。ブログの更新もできないまま長い期間が経ってしまった。まあ全く外出しなかったわけでもなかったので、そのなかでも神戸の東灘区の海上自衛隊のイベントを覗きに行ったことを遅ればせながらアップしたい。



朝からとんでもない猛暑。以前伊丹の陸上自衛隊の自衛隊のイベントが凄い人出だったことは知っていたけれど、海上自衛隊阪神基地はさほど大規模な基地でもないから、とタカを括っていたのが大間違い。500mほども入場待ちの見学者が並んでいるではないか。



こんな炎天下だから、気分が悪くなる人が出てくるのも当然。海上自衛隊もここまでの酷暑と判っていたなら、こんな日にイベントを開催しなかったのではないだろうか。もっともさすがに海上自衛隊の医療班が直ちにやってきて救急処置を施している。



20分ほども並んで、ようやく入場。水も持たずに呑気にやってきたけれど、かなり大変なイベントだ。多くの人はリピーターなのか、日傘などしっかりと準備してやってきている。




魚崎の沖合の人工島の東南角地に立地する阪神基地は地図で見る限り150×250m程度。さほど大きくない会場内は大混雑だ。まずは比較的人の少ない南の岩壁に停泊している海上保安庁の巡視艇はるなみの傍に行くけれど、乗船の待ち時間は20分。もう並ぶ気にはならない。



海上保安庁と同様、協賛の形で参加している神戸市消防局の消防艇たかとり。雄々しく放水銃を掲げている。



東の埠頭には、海上自衛隊の艦船が停泊している。これは輸送船にほんばれ。陸上部隊を輸送する船のようだ。装甲の厚みを感じる。今年3月に就航したばかりだ。



おそらくこのスロープから陸上部隊の車両が上陸するのだろう。こちらの乗船待ち時間はなんと80分。この暑いなか、随分と熱心な見学者が多いことに驚かされる。



にほんばれの北には、掃海艇のうみ。多分瀬戸内海の能見島からの命名だろう。こちらも今年3月に就役したばかりだ。輸送船とか掃海艇より、潜水艦とか護衛艦とか、もっと派手な艦船を期待していたけれど、このイベントは新船お披露目の意味合いが強いのかもしれない。



掃海艇って、機雷の除去が主な役割だという。地味な役割のようだけれど、艦上にはレーダーやソナーなどカッコいい探知設備が並んでいる。磁気で作動する機雷に対応するため、なんとプラスチック(FRP)製なんだそうだ。



艦上には砲門も設置されている。湾岸戦争の際、掃海艦がペルシャ湾に派遣されたことを記憶しているけれど、今後も戦闘艦より掃海艦の方が海外に派遣される可能性が高いのかもしれない。



FRP製という艦体に触れてみたいものだと思ったけれど、こちらも75分待ち。この炎天下では10分が限界だ。



艦船への乗船見学は諦めて物販のテントを見て回るけれど、飲食系のテントは大行列。何か飲み物が欲しかったけど、並ぶ気にならない。



物販テントでは自衛隊関連のグッズがてんこ盛り。海軍以来の名物カレーが気になる。でもカレーだけでも沢山種類がある。潜水艦のカレーとか、南極観測船のカレーとか、気になるけれど700円は安くはない…。



せっかくなので、と購入したのは、海上自衛隊のキャップ。陸上自衛隊は緑~茶色系の迷彩柄だけど、海上自衛隊は濃紺系の迷彩柄だ。



南側の人工島は六甲アイランド。埠頭にはフェリーが停泊している。



基地の真ん中には大きなヘリポート。災害時にも活用されるんじゃなかろうか。



結局ブラブラと基地内をうろついただけで帰宅の途に就く。このイベントのために市バスも臨時便を出しているけど大行列。倉庫や工場などばかりの人工島なので、自販機も多くは見られないし、やっと見つけても売り切ればかりというかなり過酷なイベントだった。




ゴロゴロ岳【六甲山系】

 2025年7月8日

梅雨前線が早々に消えてしまって、毎日猛暑日が続いているけれど、早朝ならちょっとはマシかと思い、阪急芦屋川駅からゴロゴロ岳方面に歩いてみることにする。芦屋川のずっと奥に見えるマンションあたりが柿谷道登山口のはずだ。



芦屋川駅から舗装道を2㎞弱、170mほど登って、いよいよ柿谷登山道に入る。カーブNo.12のガードレールの奥に、ひっそりと登山口が隠れている。



いきなりゴツゴツした道を登っていく。ゴロゴロ岳への道は、柿谷道(女坂)も前山道(男坂)も、岩がゴロゴロしている。上から転がり落ちてきたような、さほど大きくはない岩が多い。



渓流を渡渉したところで、空調服を着てくるのを忘れたことに気付く。気付いた途端、急に暑くなってきた。やる気は早くも半減、早くも座り込んで長い休憩。適当なところで引き返そうと考え始める。



さらにどうやら朝一番の登山者のようで、蜘蛛の巣が酷い。誰か後ろから来ないかなぁ…、と期待して、またまた休憩。誰かが蜘蛛の巣を払いながら先行してくれれば、後を行くものは随分楽なのだ。さほどマイナーな道でもないのに、誰もやってくる気配がない。



卑怯な考えにバチが当たったのか、20分ほど座り込んでいても誰もやってこず、しかもその間に気温はどんどん上昇してきた。



スマートウォッチで心拍数を確認しながら歩く。140を超えることなく歩くことを目標としているのだけれど、今日はすぐ140オーバーしてしまう。座り込んで心拍数が100を切るまで休憩すると決めたものの、いつまでも100を切らない。通常の心拍数は70台後半なのに…



どこか体に不具合があるんじゃなかろうか、と、ちょっと心配。今日は俳句を捻るために山に入ったんだ、と思い直して、何度も長い時間座り込みながら息を整える。



これだけ休憩たっぷりペースで歩いているのに、膝の調子もさほど良くは感じない。もう帰ろうとは思うものの、中途半端なところまで登ってきてしまっているので、このままゴロゴロ岳から奥池に向かう方が楽そうに思えてきた。



標高565mとはいえ、周囲が別荘地に開発され、まるで山っぽくなくなってしまったゴロゴロ岳。The top of Mt. Gorogoro-dakeなんて凄そうな道標が立っているけれど、初めての人は、topらしさを微塵を感じさせない山頂に驚くに違いない。



柿谷を抜けていよいよ尾根に出てきた。もう太陽を遮ってくれる樹林は無い。



道に横たわるように生えている何かの蔓草が、ひどく濃い影を路面に落としている。



ゴロゴロ岳山頂に近づくと、別荘地と登山道を区分するフェンスが現れる。片や優雅な豪邸ゾーン、片や汗臭いどころか獣臭くさえ感じられる登山ゾーン。お互いにあまり関わりたくないと思っているような気がする。



ゴロゴロ岳山頂。全くピーク感はないけれど山頂碑は立派なものだ。標高565.5mであることからの命名だというけれど、阪神大震災で今は565.3mになったという。岩がゴロゴロ、あるいは雷がゴロゴロという異説もある。



山頂碑の奥の柵の向こうには隣接地に立つ別荘の屋根が見える。屋根と山頂はほぼ同じくらいの高さに思える。



ゴロゴロ岳の山頂でウダウダしていたら雨が降ってきた。夕方までは持つと聞いていたのに…。雨の中を別荘地を抜けて、奥池のバス停までダラダラと歩いていく。



奥池。芦屋市の奥にある貯水池だ。奥に見えるのは東おたふく山かなぁ…。



ゴロゴロ岳バス停でゴール。30分に1本だと思っていたけど、それは朝夕のことで、昼間は30分に1本だった。タイミング悪く、バス停のベンチに座ったり横になったり、時間を持て余しながら50分以上も待つ。



距離5.3㎞、獲得標高550m。驚くことに所要時間は6時間。なんとうち3時間40分も休憩していたと記録されている。まあ、猛暑日の山歩きなんてペースなんてどうでもよくて、熱中症などに気を付けて安全・健康第一で無理せず楽しむことでいいのだ。





生駒山(東大阪市・生駒市)

 2025年7月2日


未だに思わしくない右膝の痛みに加えて、6月後半からの驚異的な暑さに辟易し、すっかり山歩きもご無沙汰となっていたけれど、見頃を迎えている「ぬかた園地」の紫陽花を目指して石切から生駒山に登ってみることにする。暑さを極力避けるため、7時前のスタートだ。



石切から辻子谷ルートで生駒山を目指す。かつては急峻な谷川に多数の水車が並び、精米、製綿、さらには銅や真鍮の伸線などにその動力が活用されていたという。現在では近年復元されたものが僅かひとつあるだけだけれど、産業用だけに結構大きい。



以前は辻子谷はかなり楽な道だと思っていた。12年前には石切から生駒山上遊園まで休憩無しで80分ほどで登っている。坂の勾配は変わらないのに、今では息切れが激しい。若い頃と比べると寂しくなるばかりだけれど、無理せず、膝を労りながらゆっくり登っていこう。



山頂手前にある興法寺との関係だろうか、多数のお地蔵様が並んでいる。お地蔵様に出会う度に手を併せて拝んでいくと、息を整えながら楽に山道を登っていけるという「発見」をしたのも随分と前のこと。今ではお地蔵様に出会う度に座り込みたくなる。



辻子谷も後半は石段や丸太階段が多くなる。さほどの段差はないけれど、この程度の段差でも今の膝にはちょっとキツイ。涼しいうちに歩き通したいと思うものの、痛みが増さないよう、適度に休憩を挟んでいく。



興法寺。行基の手による千手観音を本尊として、役行者が開基し、弘法大師空海が諸堂を整備したと伝わる。日本の仏教史における3大スーパースター(と私は思っている)の事績が交叉する古刹なんだけど、今日は参拝する気力も体力も無い。



以前は辻子谷の登山道からそのまま生駒山山頂に登れたものが今では通行止。土砂崩れとかいう話も聞くけれど、実のところ生駒スカイラインの徒歩横断が問題なのではなかろうか。まあ今日の主目的はぬかた園地なので、山頂を手前に南進。大阪平野はひどく霞んでいる。



ぬかた園地のあじさい園に到着。手毬のような紫陽花がたわわに咲き誇っている。実のところ紫陽花の花は驚くほど軽く、茎も垂れ下がらないため、「たわわ」という言葉は不適当なのだろうけれど、他に適当な形容が思い付かない。



およそ1500mの遊歩道に沿って水色、ピンク、白など、多様な紫陽花が咲いている。紫陽花しかない道なのだ。実はこの道、紫陽花のピークも終わり、茶色く枯れた花ばかりが残る寂しい時期にしかこれまで訪問することが無かったのだ。



ガクアジサイも多くみられる。一見地味に感じるけれど、よく見るとなかなか可愛い花だ。ホンアジサイと同様、様々な色がある。



紫陽花って、虫が付きやすいという印象が強いんだけれど、ここは何故か虫の気配を感じない。葉も虫に齧られたようなところが見当たらない。かなり力を入れて手入れしているのだろう。



虫は見当たらないけれど、園内の池では大きな声でウシガエルが鳴いている。池の畔にいた大きなウシガエルの写真を撮ろうと近づくと、一斉に池に飛び込んでしまい、鳴き声も止んでしまった。長らく見張っていたんだけれど、相当警戒されているようで姿を見せない。



朝9時頃に着いた時にはほぼ無人貸し切り状態だったというのに、その後続々とハイカーがやってきた。平日とはいえ、皆ここの紫陽花を目当てにやってきたようだ。



紫陽花の花の色は、アントシアニンという色素の影響だと聞く。土壌が酸性だと青、アルカリ性だと赤だという。日本は酸性度が高い土壌が多いせいで青の紫陽花が主流らしいけれど、ところどころ赤いものも見られる。何か土壌に工夫を加えているのだろうか。



のんびりとあじさい園を堪能した後、生駒山上へと向かう。以前は生駒スカイウェイを適当に横断していたのだけれど、今では辻子谷から山頂に向かうには、スカイウェイの下にトンネルがある摂河泉ルートまで迂回しなければならない。結構狭くてしんどい道なのだ。



徐々に気温が上がってきた。今日の最高気温は35度だという。空がどんよりして日射しや齢うえにここまでの道は日陰も多く風もいい感じに吹いていたのが助かったけれど、次第に晴れてきた。汗もひどくかなり疲れてきたところで、生駒山頂の無線塔群が見えてきた。



季節外れとも思えるツツジが咲いている。街中では滅多に見かけることが無くなったクロアゲハが何羽もツツジの蜜を求めてやってきた。



開園直後(朝10時)の生駒山上遊園地はガラガラ。でもトイレもゲームセンターも涼しくて、つい長居してしまう。聞いたことも無い歌謡曲が大音響で流れている。なんとうるさく、でもなんと寂しい遊園地なんだ…と思っていたけれど、徐々にお客さんが増えてきた。



良く知られているように生駒山頂(641m)の三角点はミニトレインの線路内にある。何とかならんかったのか、と常々憤慨していたものが、最近ついに線路外に新たに山頂碑が建てられた。でもこれがひどくショボい。記念写真を撮りたくなるようなものが欲しいものだ。



山上遊園地で長らくノンビリしているうちに、日射しはどんどん強くなってきた。山頂碑はショボいけど、遊園地の自販機は3~5割増しの山プライスなもんだから、飲料購入をケチって生駒駅に向けて下山開始。鉄製の手摺りがメチャクチャ熱くなっている。



暑~い。もう歩きたくなくなってきたぞ。ケーブルで下山しようかと本気で考え始める。でも登山スタイルで途中駅からケーブルに乗るなんて恰好悪くてできない。



徐々に重くなる足取りで、生駒昇天とも呼ばれる宝山寺の参道まで下りてきたけれど、立ち寄る元気はもはや無い。階段を見るだけでも鬱陶しくなる。



生駒駅から生駒昇天まで延々と続く参道を下っていく。料理屋なども多くかなりの参拝者が訪れるようだけど、平坦部と階段部が交互に現れる子の参道は下るのさえ厄介だ。あと生駒駅まであと1㎞というのに、公園のベンチで自販機の飲料をがぶ飲みしながら長い休憩。



上から見ると平坦部ばかりが見えるけど、下から見ると階段部ばかりが目に入る。駅か宝山寺まで1000段以上あるという。



距離9.1㎞、登り獲得標高700m、所要時間は5時間50分。遅くとも午前11時までには下山するつもりだったのに、休憩ばかりしていたせいで蒸し返すような暑さの生駒駅に到着したのは12時半。気楽と思われた生駒山でこの疲れようでは、もはや夏に登る山が思い付かない。