灘五郷御酒印めぐり(大石~今津)

2016年3月6日(日)


すっかり春めいてきたというのに、仕事が溜まって週末も忙しい日が続きイライラが募る。こんなときは、思い切ってストレス発散する方が、逆にアイデアも浮かぶというものだと意を決して、「灘五郷 御酒印めぐり」なるスタンプラリーに出掛ける。神戸市から西宮市にかけての、西郷、御影郷、魚崎郷、西宮郷、今津郷の5地域の8つの酒蔵を巡るもの。阪神の大石から今津の13駅分に相当する範囲を歩くことになる。久しぶりのウォーキングスタンプラリーに心が弾む。



神戸市灘区の阪神大石駅からスタート。10分ほど南下して「沢の鶴資料館」へ。灘の酒蔵スタンプラリーで毎年訪問しているところだけに、迷うこともなく、無事最初のスタンプをゲットする。試飲コーナーもあるが、飲んでる場合ではない。



西郷の酒蔵通り。左手は富久娘酒造。今回のイベントには参加していないが、これまた大きな酒造工場だ。



新在家あたりは、高層マンションが林立しているが、その脇に何棟もの酒蔵風の建物が立ち並んでいる。自転車置き場だ。



西郷のオリジナルマンホールを発見。かつて西国街道にあって賑わった街並みが描かれている。



続いては「神戸酒心館」。祝ノーベル賞受賞の幟が何本も立ち並んでいる。それもそのはず、ノーベル賞の晩餐会では「福寿」が提供されるのが、この数年恒例となっているらしい。



西郷から御影郷に入る。最初に現れるのが剣菱酒造。灘五郷と一口に言うが、西郷、御影郷、魚崎郷は連続していて、そこから随分離れて、西宮郷と今津郷が再び隣接している。



「白鶴酒造資料館」。灘五郷のなかで屈指の規模の酒蔵資料館で、観光バスも多数やってくる。資料館というより、ミュージアムという方が相応しいように感じる。



こちらは魚崎郷の酒蔵通り。左手は菊正宗の工場。菊正宗は御影郷と魚崎郷のそれぞれに施設が存在するようだ。



「菊正宗酒造記念館」。こちらも天皇陛下が来社されたなど、格の高さをアピールしている。



菊正宗酒造記念館が建つ六甲ライナーが走る住吉川の川辺には白梅、紅梅が、見頃を迎えていた。とても暖かい(というより生ぬるく感じる)日曜日だ。



魚崎郷の東側にある櫻正宗記念館。随分古めかしく立派な門だが、門のなかは近代的な建物の「櫻宴」がある。


櫻宴の向かいにある、櫻正宗の醸造棟。何だか市役所かオフィスのような建物で、工場には見えない。



阪神大震災で整備した道のようだが、ここにも酒蔵の道とのプレートが埋め込まれている。



天上川。ちょうど先日梅ウォークで散策した、岡本梅林公園や保久良神社の下流になる。海はすぐそこだが、こんなトコにもイノシシはやってくるようだ。



魚崎郷の東端にある宝酒造。松竹梅で有名な酒造メーカーだ。ここから先、西宮まで数kmにわたって酒蔵の無い地帯が続く。



阪神高速神戸線が高架上を走る国道43号線をテクテク歩いていく。



芦屋市に入る。芦屋市に酒造メーカーが無いのは不自然に感じるが、どうなんだろうか。同じ六甲からの宮水が湧き出てきそうなところなんだけど。松並木が美しい芦屋川は、水枯れになることが多いことで知られるが、何か関係があるのだろうか。



西宮市に入る。芦屋川もいいけど、夙川もいい感じだ。




ようやく西宮郷の「白鹿記念酒造博物館」に到着。この辺りも毎年のようにウォーキングにやってくるところだが、この博物館には入館したことがない。灘五郷でおそらく唯一有料なのだ。しかし、ついに本日初入館する。入館料は200円。



200円払ったら、入館記念のラベルを貼りつけた日本酒の小瓶を1本いただいた。急に得した気分になる。我ながら現金なものだ。



西宮市のマンホール。下に描かれているのが甲子園球場だとはすぐ判るのだが、上の絵は長い間、中国自動車道か何かのトンネルだと思っていた。酒蔵と酒樽だと気付いたときは赤面する思いだった。



付近には酒造メーカー各社の宮水をくみ上げる井戸がある。それにしても、銀色の円盤状のものは何なんだろう。マンホールの図柄は解明したが、この円盤は今も謎だ。



西宮郷の酒蔵通り。この道がそのまま今津郷の酒蔵通りになる。




日本盛の「酒蔵通り煉瓦館」。ガラス細工の店などもあって、とてもお洒落なところだ。



ついに今津郷に到着。大関の「甘辛の関寿庵」。これにて8つの酒蔵を徒歩で制覇したことになる。



スタンプもいい感じ。毎年秋に神戸市内の3郷だけで開催されている灘の酒蔵スタンプラリーのスタンプは味も素っ気もないものだが、こちらは各酒造メーカーの商標そのものがスタンプになっている。まさに御酒印だ。



各酒蔵では、何か買い物すると御猪口を貰える。有料入場した白鹿と、最後におやつを買った大関の2つの御猪口をゲットした。



直線距離にして12kmほど、電車では20分ほどで移動できる大石~今津だが、スマホの歩行記録を見ると17km以上歩いたことになっていた。歩数も25000歩ほど。さあ、急いで帰って仕事の続きだ。