乙訓歴史探訪ミステリークイズラリー

2016年3月19日(土)


 小雨降るなか、大山崎町、長岡京市、向日市の乙訓3市町で開催される「乙訓歴史探訪ミステリーラリー」なるものに参加する。行き先はトップシークレットとのことで、各チェックポイントで次のチェックポイントが書かれたシールがもらえるというもの。そのほか、クイズがあったり、歴史上の人物に扮装した人を撮影したり、と何だかややこしそうなルールだ。



スタートポイントの大山崎ふるさとセンターに向かうべく、JR山崎駅に降り立つと、ミステリーラリーの看板を持った係員さんが駅前に建って、参加者の募集と案内をしていた。結構力の入ったイベントのようだ。



大山崎ふるさとセンターで無事ラリー参加の受付を済ます。ミステリーラリーの台紙や、各市町のガイドマップなどを貰う。厄介なことに、胸にミステリークイズラリーと書かれたシールを貼りつけられた。ちょっと恥ずかしいぞ。(もっとも小雨のせいか、1時間ほども歩いてているうちにシールは剥がれて、どこかに行ってしまった・・・)



ふるさとセンターは、天王山関係のポスターやパネルで溢れかえっている。それにしても、近年歴史上の人物のアニメ化がどんどん進んでいるが、およそ史実とかけ離れた派手ないで立ちのイケメン武将ばかり。最初は面白いと思っていたが、さすがに最近は食傷気味になってきた。



スタートポイントで判明した最初のチェックポイントは、離宮八幡宮。ふるさとセンターからは歩いて数分のところだ。まずは小手試しということだろう。ここで、クイズに挑戦させられ、新たに次のチェックポイントが書かれたシールを貰う。



離宮八幡宮は、日本における製油発祥の地。平安時代初期に発明された搾油機によって製造された荏胡麻油は、主に神社の燈明用に使用されていたらしい。境内には「油祖」の像があり、売られている御守りも「油断大敵」だ。



次なるチェックポイントは、アサヒビールの大山崎山荘。10分少々の距離とはいえ、天王山に登る急坂を登っていかなければならない。小雨はなおも、降ったり、止んだりを繰り返している。



大山崎山荘の美術館庭園。とても綺麗に整備された美しい建物だ。雨もあがって、少し汗ばむほどに気温も上がってきた。



次のチェックポイントが、長岡京市の勝竜寺城公園。大山崎山荘から4kmくらいはありそうだ。阪急とJRの交差ポイントを進む。陸橋の上で待つこと数分、双方の列車が同時に通過するところをカメラに収めることができて、ちょっとご機嫌になる。



長岡京を目指して、適当に北東方向に針路を取るが、新幹線やら名神高速やらが走っていて、思い通りの方向に進めず、名神、京滋、京都縦貫の各自動車道が複雑なジャンクションを構成する大山崎インターチェンジの付近にやってきた。交通の要所ということか、常設の検問所がある。



3連休の初日ということもあってか、兵庫方面は18km、滋賀方面は5kmの渋滞。



なんだか遠回りをしているようだが、そのおかげで面白いものに出くわしたりもする。恵解山古墳。乙訓地域では最大の前方後円墳なんだそうだ。埴輪風の陶器を並べたりして、最近になって整備された様子がうかがえる。



細川忠興と玉(ガラシャ)が、結婚式をあげ、新婚生活を送ったといわれる勝竜寺城の跡には、堀、石垣、櫓などが復元され、公園となっている。



忠興とガラシャの像。既にスタートしてから2時間近く経っているが、まだチェックポイントは半分の3つだけしかコンプリートできていない。



長岡京の市街地を通り抜けて、次なるチェックポイントの乙訓寺に向かう。長岡京市で竹をモチーフにしたものが目につく。街路樹の植え込みや、車道と歩道の間のブロックにも竹がデザインされている。もちろんマンホールの絵柄も竹になっている。



乙訓寺に向かう道中、長岡天満宮に少し立ち寄る。当然チェックポイントになっているだろうと思っていたが、予想は外れた。



乙訓寺。桓武天皇の弟、早良親王が罪を得て幽閉されたことで有名なお寺だ。桓武天皇の陰謀の犠牲になったとの説があるが、早良親王の死後に起こった災害や疫病は、すべて早良親王の怨霊によるものと怖れられたというから、桓武政権には後ろめたいものがあったように感じてしまう。



噂のゲス議員のポスターをようやく発見。例の事件以来、一気に町から消えたのではなかろうか。見つかりそうで、なかなか見つからなかった。



第5チェックポイントの向日神社。神社の横には、なぜかプラネタリウムを備えた立派な天文館がある。



天文館があるせいか、向日神社の前を通る大通りは、アストロ通りと名づけられている。天文館の存在を知らなかったころは、なぜこの典型的な地方都市の生活道路が、このようなカッコいい名前なのか不思議でならなかった。



向日市といえば激辛の街。飛び出し注意の看板など、アチコチに、激辛キャラクター「からっキー」が登場する。



ゴールポイントは、阪急西向日駅前の朝堂院公園。長岡京の政庁の中心だったところだ。長岡京跡が最初に発見されたのは長岡京市らしいが、長岡京跡の大部分は向日市にある。



ゴールポイントでも武将のお出迎え。この武将や姫は、確か離宮八幡神社でも見かけたように記憶している。武将や姫の写真を2枚以上撮影、クイズに3問以上正解、全チェックポイントのシールを収集をいくつクリアできたかによって、記念品抽選回数が変わる。



シールは全数ゲット、クイズも全問答えることができた。ミステリーラリーのため、チェックポイントもクイズも極秘なんだけど、イベントも終了した今、画像アップしても問題なかろう。



記念品の抽選は、すべて末等ばかり。それでも、クリアホルダーやらボールペンやらを沢山貰うことができた。



本日の歩行軌跡。案内には10km、3時間くらい、とあったが、結局見学やら昼食やらもあったので、13kmを4時間かけて歩いたことになる。