2017年6月14日(日)
約半月の米国出張で、テキサス州ヒューストンに数日滞在した。ホテルの前には、星条旗に並んで、テキサス州旗ローンスターがたなびいている。亜熱帯性の気候で、相当な暑さとはいえ、まだ6月、休日の早朝、少し町中を歩き回ってみる。
宿泊したのは、ガレリア地区という、ダウンタウンからは10kmほど西にある新都心的な地域。ダウンタウンほどの、摩天楼ではないが、ヒューストンっぽい、ピカピカ感のある高層ビルが何本も立っている。
石油産業で栄えたところだけに、アメリカのなかでも、最も車中心の街だ。車道はやけに広く、町中至るところに駐車場が設置されている一方で、歩道インフラにはあまり手をかけていないように感じる。
大半の交差点では、歩行者横断は押ボタン式になっている。しかも、青(実際の表示は白っぽいのだけど)の時間はごく僅かしかない。ちょっと出遅れると、渡り切れない。
道路工事は大胆極まりない。4車線のうち3車線を塞いでの工事なども見られる。
工事の復旧も、大雑把で、特に歩道の回復などは、最後の最後に行われるようだ。 う~ん、ウォーキングには実に不向きな街だ。
車道は無駄に広いのに、どういうことか、歩道はプッツリと途切れてしまうことも、しばしばある。
ここまで巨大な車止めが要るのだろうか・・・。こんな大きな石の玉を並べるより、玉と玉の間隔の広さが気になる。
ヒューストンというところは、全米有数の大都市であるにも関わらず、公共交通機関がほとんどないうえに、UBER(配車サービス)の普及のせいか、タクシーもあまり見られない。バスはあるものの、時刻表は無く、30分おき、と書かれているだけ。途中でくたばっても、頼りになるのは、自分の足しかない。
ダウンタウンでは、バッファローバイユーという川沿いに、遊歩道が整備されているらしく、その上流を目指して歩いてきたが、予想以上に濁った川。それに、この辺りでは森の中を流れる川でしかなく、遊歩道なんてものは見当たらない。
第二の目的地となるメモリアルパークにやってきた。ガレリア地区の北側にある2km四方ほどの大きな公園だ。
さすがに、メモリアルパークは、自然を利用した遊歩道(というより自転車道)がしっかりと整備されていて、とても歩きやすい。
パークの中には、ランニングトレイルセンターなる施設があって、何台もの車が停まっている。どうやら、ここを拠点にして、ジョギングをするようだ。建物の中にはロッカールームやシャワーも整備されているに違いない。
公園内の道を跨ぐように、鉄道が走っているが、全く列車がやってくる気配は無い。
公園内は気持ちよく歩けるが、太陽が徐々に高くなり、木が多い割には木陰は小さい。気温もドンドン上昇してくる。1リットルほど水を持ってきたが、ここまで歩いて、自販機も売店も見かけていないだけに、あまりガブガブと飲む訳にはいかない。
公園は、ダウンタウンに向かって、広がっていて、森の中には道も続いているが、まともな地図もないまま、先に進むのはリスキーだ。今日はこの辺りで引き返すことにしよう。
ヒューストンの町中でもよく見かける黒い鳥。一見、カラスのようにも見えるが、少し青っぽくて、カラスより小柄だ。高くて軽やかな鳴き声は、明らかにはカラスとは異なる。何という鳥なんだろうか。
リスも見られる。両手で餌を持つ特異のポーズで、こちらを少し警戒しながらも、逃げることはない。結構な至近距離で写真を撮ることができた。
歩道の緑地帯には、謎のキノコが生えている。誰かが駆除するのか、すぐ無くなってしまうのだが、2~3日もすると、また生えている。
町中に戻ってくると、ペットの糞を処理するための紙が入った箱のようなものがある。後始末は法律で定められている、と強い調子で書かれている。
大阪でも、この程度の暑さは、決して珍しくはないと思いながら歩いていたのだが、なんと、スマホの温度上昇でカメラが使えない、というエラーが現れた。気温のせいばかりではないとは思うのだが・・・。
ヒューストンのマンホール。ニューヨークでも不思議だったのだが、ここでもマンホールの多くに、「MADE IN INDIA」の文字がある。インドから輸入するには、マンホールは重すぎるように感じるのだが・・・。ごく稀に、MADE IN USAと書かれたマンホールも見られたが、マンホールって、製造国をアピールするようなものだろうか。
文字ばかりが多い、米国のマンホールだが、ヒューストンには、水鳥とナマズ?が描かれた絵入りのマンホールも見られる。
歩行軌跡。広大なヒューストンの街のごく西端を、8km余り歩いたに過ぎないが、他に殆ど歩いている人は見かけなかった。ヒューストンには、これからも度々訪れることになるので、気候とも相談しながら、他のエリアにも足を伸ばしてみたいが、この街にはウォーキングマップのようなものが、見当たらない・・・。
おまけ)
12日の金曜日の夜、ヒューストンアストロズとLAエンゼルスの試合を観戦に出掛けた。ジュースメーカーの名を付した開閉屋根式のミニッツメイドスタジアムだ。試合前の国歌斉唱では、スタンドの全員が起立、合唱する。
カラフルなスコアボード。アストロズ投手陣が大崩れし、観客のイライラが溜まる試合だった。日米通算2000本安打まであと2本と迫った青木も8番レフトで先発していたが、あいにく無安打。2日後の日曜日に達成したようだ。
これから米国出張が頻繁に予定されているが、その大半は、ニューヨークとヒューストン。夏のヒューストン、冬のニューヨークは、とても歩き回る気候とは思えないが、なんとか、良い場所を見つけてウォーキングの機会を創りたいものだ。