セントラルパーク散策(ニューヨーク)

2017年11月4日(土)


ニューヨークでの休日、セントラルパークを探索すべく、グランドセントラル駅を出発する。たかが公園というなかれ、南北4km、東西0.8kmもあり、単純に一周しても10kmになる。まずはレキシントン通りを北へ、セントラルパークの南端までの2kmほどをテクテク歩いていく。



レキシントンアベニュー、その後パークアベニューを北へ北へと歩いていくうち、セントラルパーク南端の59丁目を通り過ぎ、79丁目まで来てしまう。予定に反して、東側からセントラルパークに入る。天気のいい休日ということで、随分多くの人が自然のなか散策を楽しんでいる。

 


セントラルパークの奥深く入るのは初めてのこと。意外なことに池が多い。セントラルパーク自体は人工の公園だが、もともとあった池を巧みに利用しているようだ。レンタルのラジコンヨットに興じる人が多数みられる。



音楽を披露している人たちも多い。たくさんのベンチがあるので、多くの人はベンチに座って遠巻きに音楽を楽しんでいるが、楽しんだ分、きっちりとチップは弾んでいる。ベンチには、それぞれ名前のプレートが貼られている。おそらくベンチを寄贈した人たちの名前なんだろう。



大きな芝生エリアもある。ボール遊びに興じる親子連れが微笑ましい。巨大な公園のなかには、様々なゾーンがあって、人それぞれの楽しみを見つけているようだ。



いったん外周の道に出て、メトロポリタン美術館の正面にやってきた。これまた大変な人で溢れかえっている。



美術館前では、自作の絵画を展示・販売する人が多数みられる。芸術好きが集まるエリアだけに、結構な数が売れているようだ。



路上に大きな絵を描いている人もいる。こんなことをしていいいのか、どうだか判らないが、なかなかの大作だ。無論、絵の横には、しっかりとチップの箱が置かれている。



セントラルパークの横には、高級マンションが立ち並ぶ。セントラルパークの自然と、摩天楼の夜景の両方を楽しむことができる高層階は、何千万ドルもするらしい。



マンハッタンには、イエローキャブと呼ばれるタクシーがウジャウジャと走っているが、他都市では、UBERというスマホで配車から支払まですべてを済ますことができる白タクのような仕組みが安くて便利で快適ということでタクシーを駆逐しつつある。マンハッタンでさえ、UBERの車が何台もすぐそこでスタンバイしていることが解る。



公園の中にはおそらく何万匹ものリスが生息している。ニューヨークに限らず、これまで訪れたアメリカ、カナダのどの都市でもリスは、そこかしこで見てきたので珍しくもなんともないのだが、この可愛い仕草を見ると、ついシャッターを切ってしまう。



セントラルパークの中にある巨大な貯水池。どういう経緯かはわからないが、JFケネディ夫人のジャクリーンが池の名前となっている。



セントラルパークの西側のビル群が池面に移りこんで、なんだか神秘的な風景だ。



すっかり秋、というか、冬の初めといっても言い過ぎではない気温だ。赤や黄色に色づいた木々も多い。



「地球の歩き方」では、「ここから先にはあまり行かないように」と書かれていたセントラルパークの北側を進む。球技のグランドがあったり、ランニングコースがあったり、危なそうな雰囲気は感じない。人も多く、時間帯さえ誤らなければ大丈夫そうに感じる。



アイスホッケーの練習場なんてのも見られる。



セントラルパークの北端に近づいてきた。公園の向こうは、あのハーレム地区だ。用心に越したことはないが、やばそうな空気はまるで感じられない。



ハーレムの街並み。といっても、ハーレムのごく端っこの大通りでしかない。用もなく入り込んだり、人にカメラを向けたりするのは止めておけ、との「地球の歩き方」の忠告に従って、短時間でセントラルパークに戻る。



セントラルパークは、池も多いが、岩も多い。自転車を停めて、大きな岩の上で語り合うカップル。なんだか絵になる。ちょっと妬けてきたりもする。



ランニングも岩をくりぬいたような道が続く。



静かなせせらぎやら、中世風の石橋やら、なんだかアメリカ、あるいはヨーロッパの田舎の風景を感じさせるところも多いが、ここはマンハッタンのど真ん中なのだ。



ベルヴェデーレ城。不勉強なもので、一体これが何なのかよくわからないが、さらに自分がマンハッタンにいることを忘れてしまいそうな風景が現れる。



多くの人がボート遊びに興じる池の向こうには、摩天楼の一角が見える。ハーレムに面した公園の北端からかなり南に戻ってきたことが解る。



セントラルパークの南西角には、明日開催されるニューヨークシティマラソンのゴールゲートが出来上がっている。ゴールのフィニッシュポーズで記念写真を撮る人が大勢見られた。



電光掲示板もすでに準備万端のようだ。男子2:00:10、女子2:09:04という、容易には出そうもない大記録がダミーとして表示されている。



いつの間にやら、どっぷりと日も暮れてきた。セントラルパークを後にして、夜のパークアベニューをグランドセントラル駅に向かう。



肝心なときに、歩行奇跡アプリが6km地点で止まってしまっている。ちょっとショックだ。お絵かきソフトで、歩いたと思われるルートを適当に線を引く。おそらく20kmくらいは歩いているように思う。