金勝山 森とのふれあいスタンプラリー

2014年11月8日(土) ①


以前からの計画どおり、滋賀県栗東市の近江湖南アルプスとも呼ばれる金勝山(こんぜやま)に出発。日程を確定した後、重要な所用が重なってきたものの、今更予定変更もできず、山行を決行する。絶好のハイキング日和にも恵まれ、金勝山一帯を対象にしたスタンプラリーも制覇することとする。



草津線の手原駅に8時40分に到着。この時期だけ栗東市が特別に運行している金勝寺行きのバスを、スタンプポイント全制覇のため、「道の駅こんぜの里りっとう」で途中下車する。宿泊所も付いた林業体験施設「森遊館」が最初のスタンプポイントなんだけど、道の駅から10分ほどの登り道で、早くもかなり疲れてしまう。



森遊館から再び道の駅に戻り、登山口を出発する。プレゼント応募のためには、6ヶ所のスタンプポイントのうち4つを集めれば十分なのだが、6つのスタンプ欄がある以上、全てを集めたくなるのがスタンプラリーストの悲しい性。おかげで、先ほど乗っていたバスなら10分ほどで到着するはずの、次のスタンプポイント「金勝寺」まで、1時間近くの山登りをすることになる。



しばらく歩くと、延々と続く石段が現れる。その名もナンダサカ狛坂石段。「なんだ坂、こんな坂」のナンダサカなんだろうか。石段にはいい具合に細かな草が茂り、靴底には優しいが、息が切れて休憩ばかりする。



金勝寺。どういう訳か、「こんぜ寺」ではなく、こちらは「こんしょう寺」と呼ぶようだ。車でも来れるところだが、杉の木立に囲まれた静かな参道が幻想的だ。



金勝寺から、しばらくの間、車や自転車も走る平坦な道が続く。おかげで、山登りの疲労も癒えて、体調も良くなってきた。ようやく体に潤滑油が回ってきたような感じだ。



車道の終点にある馬頭観音堂。ここも金勝寺の一部のようだ。ここの紅葉は随分赤く染まっている。



馬頭観音堂に掲げられた馬型の絵馬。栗東トレセンが近いせいだろうか。金勝寺ではサラブレット絵馬なるものが販売されていた。「万馬券が当たりますように」とか「〇〇がエリザベス女王杯に勝利しますように」といった、なんとも俗っぽい願い事ばかりが目につく。



ここから先は、いよいよ本格的なハイキングロードになる。静かな林の中を通る気持ちの良さそうな道だ。



金勝山とは、ひとつの山を指すのではなく、この一帯の山系の総称なんだそうだ。その中の最高峰の竜王山の頂上に立つ。標高は600m余りだ。



山歩き系のスタンプラリーといえば、最近では六甲山系を舞台にしたものや、奈良の吉野や高取を舞台にしたものにチャレンジしてきたが、難しいのがスタンプの設置場所。竜王山では山頂近くの祠の灯篭の前に郵便受を転用してスタンプが収納されていた。




竜王山からの眺望。琵琶湖は霞んで良く見えないが、日本競馬協会の西日本の拠点、栗東トレセンの長円形のトラックが、これから向かう巨岩群の向こうに見渡すことができる。バスの中で流されていた栗東町の広報ビデオによれば、100万平米もあるそうだ。



登り道を階段状にしてくれているのは有難いのだが、丸太の向こう側の土が完全に流出してしまっていて、陸上のハードルのようになってしまっている。歩きにくいこと、この上ない。



滋賀県南方の山々。特段高い山は無いが、山が途切れているところが見当たらない。滋賀県から三重県北部に通じる道は、例外なく難路になっていることが判る。



白石峰にやってきた。 写真の右からやってきて、左に向かえば、天狗岩などの奇岩地帯へ。手前に向かえば、国史跡にもなっている巨大な磨崖仏へ。もともとの計画では、奇岩は遠目に見るだけにして、磨崖仏に向かう予定だったのだが、体調もいいし、時間もあるので、北にある天狗岩まで行って、再びここに帰ってくることにする。



遠目に見るのと、近くに寄って見るのでは大違い。崩れないのが不思議な巨岩が折り重なっている。何らかの理由で、岩が縦に積まれたのか、あるいは、巨岩が水平方向に割れたものなのか、生成の過程はよく判らないが、驚愕の景色が続く。



道も大変。ゴツゴツした岩場を攀じ登ったり、滑り下りたり・・・。巨岩に挟まれた超狭い道も通らなければならない。肥満体には厳しい狭さだ。



ついにやってきた。金勝山のパンフレットでは表紙に使われている天狗岩だ。どこから登ったのか、岩の上にはかなりの数の人の姿が見える。



天狗岩の下までやってくると、何人もの人が四苦八苦しながら、岩場を攀じ登っている。5年前の怪我の後遺症で、未だ股関節に痛みが残るメタボ中年には到底無理とも思ったが、熟年の女性もチャレンジしているのを見て、登攀を一大決意。



ロープを使って攀じ登ったり、狭い岩の隙間を潜ったり、四苦八苦しながら上へ上へと登っていく。写真の左側の岩に上っていったのだが、どこからどうやって上れたのか、あらためて写真を見直しても不思議だ。



ついに天狗岩の頂上を制覇。さすがに眺望は抜群で、そこそこのスペースもあるため、結構快適なところだ。もっとも、登るより下りる方が怖くて危ないことは判っている。無事に下りることができるか、少しずつ不安になってくる。



天狗岩から見渡すと、山全体に巨岩・奇岩が散在している。



天狗岩から無事下りることができ、来た道を白石峰まで戻る。ここから改めて、磨崖仏に向けて歩いていく。奇岩地帯は白石峰の南側にも続いている。重岩と名付けられた岩。落っこちないのが不思議でならない。地震どころか、強風でさえ、上の岩を落とすことができそうに見える。




磨崖仏への道は、下りなので楽かと思いきや、道は岩や石だらけで、足への負担は大きい。数多くの岩が崩れたり、落ちたりしているのだろうから、道が石だらけになるのも当然とも言える。



狛坂磨崖仏。高さ6mの壁面に、3mほどの阿弥陀如来像などが浮き彫りになっている。奈良時代後期に渡来人により製作されたとの考えが有力なんだそうだ。歴史的な価値が高いことは間違いないが、仏様のお顔も良く、想像していたものより、かなり芸術性も高いと感じる。



磨崖仏から少し下ったところに、コンコンと湧き出る泉があった。ここから発する小さなせせらぎに沿って、山を下っていく。どうやら草津川の源流になるようだ


狛坂の磨崖仏から1時間ほど歩いて、ようやく第4スタンプポイントの「逆さ観音」にやってきた。岩に観音様が逆さまに彫られている。説明板によると、もっと上に方にあった磨崖仏が、下に落ちた際に、逆さまになってしまったらしい。



逆さ観音から、帰路のバス停「上桐生」までは、おそらく半時間ほど。しかし、スタンプポイント全制覇のため、さらに遠回りをして、一丈野キャンプ場を目指す。キャンプ場が設置されるだけあって、川の流れも清く、小ぶりながらも涼しげな滝もある。



キャンプ場から、「たまみずきの道」というユニバーサルデザインの遊歩道が続いている。山道ながら、段差を完全になくしたもので、登り坂には緩やかなスロープがジグザグに設置されている。



このような道が、全国にどれほどあるのかは知らないが、素晴らしい試みだと思う。車椅子の人でも、森林の空気を思いっきり吸い、四季の自然を楽しむことができる。わずか1ヶ月ほどの経験とはいえ、車椅子生活の辛さ判っているつもりだ。



たまみずきの道の休憩所で最後のスタンプをゲット。たった6つのスタンプとはいえ、山を歩きまわって制覇したものだけに、感慨深い。



7km地点にあたる天狗岩の前後が一番キツかった。山歩きの場合、距離としんどさは一致しないため、歩行軌跡を見てもあまりピンと来ない。

 
 

まとめ

 
歩行距離   約15km
所要時間   410分(6時間50分)
歩数      27100歩