3社沿線クイズ&スタンプラリー④ 西淀川

2014年12月31日(水)


今年の歩納めは、近鉄・阪神・山陽3社沿線散歩スタンプラリーの第4コース。かつては難波八十島と呼ばれた淀川の河口地帯を歩くコースだ。



阪神本線の淀川駅からスタート。大阪市内にありながら、阪神本線のなかでも相当マイナーな駅ではなかろうか。少し離れて集合住宅群があるものの、駅前にはな~んにも無い。こんな駅に今年はウォーキングで既に2回も来ている・・・。



ここから尼崎市の杭瀬駅に向けて歩くのだが、橋がないものだから、数百メートル上流の伝法大橋まで淀川の土手沿いの道を歩かなければならない。



伝法大橋。通常この季節なら、風が吹きつけて凍える思いで歩かなければいけない橋なのだが、幸い今日は、日射しも強く、風も無くて暖かい。



野里まで国道2号線を歩き、再び阪神本線方面へ。この秋に西淀川区民まつりを訪問した際に降車した姫島駅が見えてきた。




姫島駅を通過して、しばらくすると大和田街道の石碑が現れる。中之島の難波橋(北浜)を起点に、尼崎の大物までの旧道だが、橋が架け替えられていることなどもあって、イマイチどこを通っていたのか判りにくい道だ。



大和田街道に面して姫島神社がある。 古事記などに幾つかの話が残っているらしいが、思いっきり端折ると、旦那さんと不仲になったお姫様が、この地に隠れ住んだそうで、これが姫島という地名の由来になっているそうだ。



このまま旧大和田街道を尼崎方面に進むのかと思いきや、マップのコースは、お気に入りの大野川遊歩道に迂回するよう指示している。幅の広い豊かな緑地帯の中に、自転車道が2本、歩道が2本設置されているという贅沢な遊歩道だ。



サザンカが多く咲いている。西淀川区の花にもなっている。



神崎川の護岸に突き当たる。神崎川沿いに整備されている「なにわ自転車道」(正確には大阪府道803号線)が護岸工事のため閉鎖されていた。全長20km以上になるが、一度歩いてみるかと考えながら果たしていない。12月10日から閉鎖、とは書かれているが、いつ工事が完了するのかは書かれていない。行政のズルいところだ。



千船大橋の南にある大和田住吉神社。千船の地名の由来になったと言われる「千船の泊まる大和田の浜」と詠まれた万葉句碑がある。



千船神社には「判官松之跡」の碑がある。源義経が平家討伐に向かうにあたって、海上安全を祈願して、ここに松を植えたとの伝承があるそうだ。年号から察するに、屋島の戦いに間違いない。とすると、軍船に後退のための逆櫓を付けるかどうかを梶原景時と激しく言い争った時だ。



神崎川を渡る千船大橋。両側に自転車も走れる歩道が付属しているんだけど、歩行者や自転車の多くは何故か車道を歩いている。標識によれば、7~9時だけが自動車専用になっているが、自動車は運転しにくそうだ。



千船駅近くのローソン。最近たまに見かけるんだけど、看板が低く設置されている店がある。自動車より歩行者が多い店なんだろうか。それにしては広々とした駐車場もある。なまじ高々と看板を上げるより、周辺環境によっては高さ2mくらいの方が目立つのかもしれない。



今まで気付かなかったけど、地図で見ると、千船駅のある佃一帯って、神崎川と左門殿川に挟まれた中洲だったんだ。退屈な鉄道の高架の側道を尼崎方面に向けて歩く。



左門殿川には、歩行者専用の橋が架けられている。



尼崎市の東端になる杭瀬駅に到着。マップでは7.8kmとあったけど、せいぜい6kmくらいしか無かったのではかろうか。アチコチ寄り道しながら、のんびりと歩いたのに、1時間40分ほどで到着してしまった。



大晦日で賑わう杭瀬駅前のスーパーを見て思い出したが、一昨年の大晦日も同じくこの沿線散歩スタンプラリーで杭瀬駅ゴールの道を歩いた。不思議な偶然だ。



まとめ


歩行距離    7.8km(??)
所要時間    102分 (1時間42分)
歩数       9800歩












3社沿線クイズ&スタンプラリー⑨ 加古川

2014年12月29日(月)


年賀状やら大掃除やら、用事は沢山あるのだが、こんなときこそ忙中閑歩。何とかヒマを作って歩きに出かける。今日も近鉄・阪神・山陽三社連携の沿線散歩スタンプラリーのうち、最長距離となる加古川コースの制覇に出掛ける。



スタート駅は山陽電車の別府。新幹線がすぐ隣を走っている。「べふ」と呼むが、大分の別府と同じく、平安時代に荘園の拡張のために、税率軽減措置で開発を促進した地域だと聞く。現在の特区制度みたいなものだと、勝手に理解しているが、まったく間違っているかもしれない・・・。



別府は、多木化学の本拠地。駅前の巨大ショッピングモールも多木ビルだ。本社らしき建物は100年以上続く会社の歴史を感じさせる



門扉が空いているものだから、勝手に前庭に入らせてもらったが、なんだか歴史遺産的なものが寄せ集め的に並べられている。興味深いのは、3つの石鉢。肥料を作るために、獣骨を粉砕するために使われた乳鉢のような役割を果たしたものだそうだ。



別府駅から、どんどん海に向かうと、古くから漁の安全を加護する神様として崇められてきた静謐な神社と思いきや、鳥居の柱にデカデカと刻まれている文字はかなり気宇壮大なものだ。



境内にある手枕の松。松が腕枕のように横に伸びていることから名付けられたものらしいが、現在あるのは三代目なんだそうだ。



神社の脇には、多木化学創業者の功績を讃える巨大な石碑がある。碑には、本邦初の化学肥料事業を興したことから「肥料王」と大書されている。碑文は、二・ニ六事件の犠牲となった斎藤実総理大臣によるものだ。



石碑の近くには、多木化学の迎賓館だった多木浜洋館が建っている。屋根や壁に多数の胴板を張り付けているところから、あかがね御殿とも呼ばれているらしい。随分古い建物と見えるが、何に使われているのだろうか。非公開なのが残念だ。



石炭系の臭いが漂う工場地帯を延々と海に向かって歩くと、突如リゾート風の建物が現れる。クイズポイントの加古川海洋文化センターだ。結構大きな水遊びプールまである。が、何と休刊日。クイズは、玄関に掲げられている絵に関してだが、中に入ることができない。入口のガラスに顔をひっつけるように覗きこんで、辛うじて答は確認できた。



対岸は神戸製鋼所の加古川製鉄所。石炭なのか鉄鉱石なのかは判らないが、タンカーから巨大なクレーンで荷揚げ作業が行われている。



神戸製鋼所の脇の道を延々と西に向かって歩く。東西3kmくらいはある巨大工場だが、その内部は窺い知れない。境界部には広い道路と深い緑地帯があり、さらには濠まである。まるで大名が住まう城郭のようでもあり、古代の王族が眠る古墳のようでもある。



神戸製鋼所の境界線から1kmくらい内陸に入ったところに浜の宮公園がある。松が鬱蒼とした公園だが、もともとは、この辺りが海岸線だったのかもしれない。松ぼっくりと松葉をモチーフにしたモニュメントが面白い。



戦時中は、ここに陸軍の兵舎があったそうで、今もその遺構が残されている。



この辺り一帯、神鋼専用バスが走り回っているようだ。神姫バスのバス停の何倍もの数の神鋼専用バス停が立っている。もっともデザインが同じところを見ると、神鋼専用バスも神姫バスが運行しているようだ。



白旗観音寺。名前に惹かれて立ち寄ってみた。かつて、この寺の観音様のお告げに従い、白布を船印にすると荒海のなかでも風波の厄を受けることが無かったことに由来するらしい。



他人のお宅を勝手に撮るのは、少々憚られたが、貨車を住居に転用(本来の住居にガッチリ接続している)したお宅を発見。ワフ35271とある。調べてみると、ワフとは、旧国鉄の車掌室付の有蓋貨物車である。確かに本来のお宅との繋ぎ目が車掌室っぽい。しかし屋根には瓦があるようにも見える。どのような経緯でここにあるのかは不明だが、相当な鉄道好きなんだろう。



加古川の河口付近までやってきた。向こうに見えるコンモリとした林は、お気に入りスポットの砂海浜公園だ。



加古川沿いは、「しおかぜこみち」と名付けられた遊歩道が整備されている。とてもいい感じの道なんだけど、歩いている人は他に誰もいない・・・。



海の向こうには家島諸島も見える。おそらく男鹿島だろう。



潮の香りがする加古川の土手を、ズンズン北上する。どうしたことか、今日も小雨が降ってきた。ここまで、最近にしては暖かい日だと思っていたが、ちょっと雨が降ると急に寒さを感じてきた。夕暮れも近づいている。



加古川市と高砂市を結ぶ相生橋。かなりの基幹道路だと思うのだが、歩道は片方に細いものが付いているだけだ。車は多いが、歩く人が少ない街だ・・・。



振り返れば、西の空はすっかり夕焼け状態。煙が棚引くカネカの工場の煙突の向こうに日が沈もうとしている。



高砂駅近くにある三菱製紙。新しいプラントとは別に、今も掘割に面した古い工場が残っている。



高砂市は、そのおめでたい名前から、「ブライダルシティ」を標榜している。それはいいけど、駅前のこの不思議なハートベンチはいかがなものか。地元で産出した石で作られたものらしいが、こんなところで記念写真なんて恥ずかしくて撮れたものではなかろう。



すっかり遅くなってしまった。今晩こそ、年賀状を仕上げよう。


まとめ

 
歩行距離   11.0km
所要時間   179分 (2時間59分)
歩数      17700歩





3社沿線クイズ&スタンプラリー⑥ 芦屋・深江

2014年12月28日(日)


昨日に続いて沿線散歩スタンプラリー。どうしたことか、今年のコースは、寒そうに感じられるところが多い。阪神・山陽はシーサイドを地盤にしているから、今年に限ったことではないずなんだけど、年のせいだろうか・・・。



今日のスタート駅は、芦屋市の打出。水と緑が豊かな閑静な住宅街とのイメージがあったのだが、商店街は意外にも地味な雰囲気だ。



天気予報に反して、早々に雨が降り始める。六甲山系にも雲がかかり、空も暗い。止みそうな気配がないが、幸い小雨だ。このまま傘なしで歩こう。



芦屋なんて、地名から想像するに、昔は葦で葺いた粗末な小屋があったところのはずなんだけど、今や関西の高級住宅地の代表。歩道と車道を分離している緑地帯にも地下水を汲み上げたというセセラギが設けられていたりしる。いい感じだ。



芦屋市のカラーマンホールを発見。雨で濡れているのだが、それが逆に良い輝き具合になっている。なかなか、これだけ状態の良いカラーマンホールは見つけることは容易ではないのだ。



なんと、色目の異なるカラーマンホールも見つけた。色が剥げ落ちたものではなく、もともと、このような色だったように見える。先ほどのものがゴールドで、これはシルバーだ。芦屋市のシンボル、黒松が品良く描かれている。金銀のマンホール写真ゲットで気分上々だ。



どうも気に入らないのだが、今回の阪神電鉄エリアのコースでは、ケーキ屋さんとかパン屋さんとかを寄り道するコースになっている。こちらは真面目な性分なものなので、地図に忠実に遠回りし、その挙句、日曜閉店と書かれたシャッターが下りた店を見てUターンすることになる。



突如、あしや温泉と書かれた暖簾が現れた。芦屋市が運営している温浴施設のようだ。天然温泉の浴場が屋内にあるようだが、屋外で足湯を楽しむ人も多く見られた。



次第に強まる雨のなか、谷崎潤一郎記念館を経て、かつての護岸堤防沿いの道を西に向かって歩く。沖合への埋立が進み、無用化した堤防だが、今では地元の子供たちのための、大きなキャンバスと役割を変えている。



芦屋川西岸の芦屋公園。松が並ぶ道は「松風通り」と名付けられている。雨さえ降っていなければ、もっと気持ち良く歩けるとこどなんだけどねぇ・・・。



どうしたことか、芦屋川の水が無い!
上流で何かの工事でもしているのだろうか。普段は見ることが無い川底を見るのは妙な気持ちだ。



橋を渡って、今度は芦屋川の東岸の道を再び海に向かって歩く。以前からこの地に棲みついているであろう松の木に最大限の敬意を払ったうえで、新しい舗装道路ができているようだ。



芦屋川沿いの住宅街の中にひっそりと佇む高浜虚子記念文学館。松山出身で、ホトトギス派。正岡子規の弟分的存在、というイメージが強いんだけど、秋山兄弟とも親交があったんだろうか。



いつの間にか、芦屋市から神戸市に入っていた。深江の海は、沖合に埋立島ができて、外海とは狭い水路で繋がっている。おそらく穏やかな水域なのだろう。停泊中・修理中の小型ボートが多く見られる。



阪神電鉄、深江駅付近も、いよいよ高架化される日が近いようだ。



深江駅前の生活文化史料館。昔の大漁旗や地引網などが展示されていると、沿線散歩の地図に紹介されているので、あまり興味の無い分野ではあるものの、生真面目に立ち寄ってみる。



なんじゃこりゃ・・・。年末年始休館は仕方ないが、12月14日から1月9日まで休みなんだそうだ。数えてみると27連休!



雨は降り続いている。六甲山がひどく近く感じられる。住宅地が山肌に貼りついているように見える。、



すんなり青木駅に向かうコースにすれば良いものを、2kmほども遠回りさせて、パン屋さんに立ち寄るルートになっている。阪神電鉄も一体何を考えてコース設定しているのか。日曜が閉店であることを確認するためだけに、延々とマンションが立ち並ぶ道を歩いていく。



この道を歩かせたいのなら、ケーキ屋さんとかパン屋ではなくって、何か見どころを載せてもらいたいものだ。例えば、近くの小寄公園には、小さいながらもSLが設置されていたりする。



さらには、かつて神戸市内を走っていた市電の車両も展示されている。意外なことに、SLより大きいぞ。



トドメの寄り道は、このケーキ屋さんに立ち寄るためだけの10分の単純往復。興味が無いなら歩かなければいいのに、って言われそうだが、それを言い出すと、駅でスタンプだけ貰うことになってしまう。ズルをやりだすと歯止めがかからないため、この手のスタンプラリーは、とにかくマップに忠実に歩かなければと頑なに考えている。



なんとなく気になった公園のカバ。下半身は水に浸かっている、というか、砂に埋まっているのだが、足は作ってもらっていないんだろうか・・・。



高架工事中の青木駅から帰宅。結局、ずっと雨だった・・・。



まとめ


歩行距離   8.3km
所要時間   124分 (2時間04分)
歩数      13400歩