3社沿線クイズ&スタンプラリー⑩ 姫路

2015年2月16日(日)


近鉄・阪神・山陽が共催している「3社沿線クイズ&スタンプラリー(沿線散歩2014)」も9コースを終え、いよいよ残る最後の1コースをやっつけるため姫路に出掛ける。20年前に住んでいた馴染みある町だが、最近訪れるたびに、世界遺産のある観光地を意識した洗練化を感じる。



梅田・姫路間に直通特急を運行している主催者の山陽電車には申し訳ないことだが、どうしてもJRを使ってしまう。料金は120円アップだが、所要時間は40分も違うんだから・・・。

最近山陽電車の駅や車内でよく見かけるのが、台湾鉄路管理局との姉妹鉄道協定締結の告知。台湾の国鉄と関西準大手とは意外な組合せだが、大変名誉なことなんだろう。



山陽姫路から南に一駅目、こじんまりした手柄駅が本日のスタートポイント。いかにも戦国時代に武将が手柄を立てた土地といった風の地名だが、古代の神々が農具を使わずに手で草を刈っていたところから手刈が語源との説もあるらしい。



東に1kmほど歩いて、姫路の南側を南北に貫いている外堀川へ。姫路城の外堀と繋がっていた川なのだが、徐々に整備が進み、気持ちのいい河原の遊歩道が整備されている。




遊歩道の脇には、石垣、櫓、灯籠といった、姫路城をイメージさせるものの他、海賊船を象った複合遊具など、とてもユニークな子供用の遊具が多数設置されている。



外堀川は、JR姫路駅の高架に吸い込まれ、その後、東に直角に曲がる。



姫路を代表する繁華街、みゆき通り。一時、郊外の大型ショッピングモールがいくつも建設されたせいか、閑散としていた時もあったが、姫路城に官兵衛ブームも相俟って、観光客増加再び活気を取り戻しているようだ。いつのまにかアーケードも国道2号線を跨ぐよう拡張されていた。



平成の大改修が成った姫路城のグランドオープンは、来月27日。これを記念して、来週日曜日にはマラソンが開催される。時空をかけるというのは少々大層なキャッチコピーだとも思うが、みゆき通りに吊り下げられた何百ものフラグから、相当な意気込みは感じられる。



姫路城大手前公園の手前で、東に折れ、ここからグルッとお城の外周を一周する。何堀というのか知らないが、内堀と外堀の間にも水路や石垣がある。石垣の中は、私立の女子校。広大な姫路城域の内側には、民間の施設も多数設置されている。



姫路城の東部にあるノコギリ横丁。近くには与力町などの地名があるため、姫路城の中級武士の住居が並んでいた地域と推察できる。家の並びがジグザグになっている。軍事説、方位説、地割説などがあるらしいが、どうしてこのようになったのかは定かではないそうだ。



道路がずれているところがある。これは「あてまげ」といって、姫路城への敵の侵入を鈍らせるための工夫なんだそうだ。



兵庫県立歴史博物館からシロトピア記念公園の中を通って、姫路城の北側を西に進む。正面となる南側から見える姫路城より、北側から見るほうが好きだ。姫路城の規模の壮大さ、連立天守としての優雅さが感じられるのだ。



それにしても、改装で瓦などが白っぽくなった。なんだか雪でも積もっているような気にさせられる。
しばらく違和感は残りそうだが、数年経てば、カビが生えるなどで、また以前の色合に戻ると聞く。



姫路城の西側。男山配水池公園に上る石段。以前、階段下に説明板もなく、観光ガイドなどにも掲載されておらず、これは何だ?と登ったものだ。外堀川、ノコギリ横丁とか、男山配水池と、定番コースには無いポイントを組み込んだ、なかなか工夫されたコース設定になっている。



200段近い階段を上り、頂上へ。この男山は、姫路城のある姫山と対を為す山だったそうだ。さすがに、姫路城が一望できる。天守閣が姫路城公園のごく一部でしかないことが手に取るように判るのだが、手持ちのスマホでは姫路城の全域を納めきれない。



男山配水池公園の頂上には不思議な構造物が並んでいる。一体、この配水池がどのような構造になっているのか、これらの奇妙な物体は何なのか、説明板も見当たらず、謎のままだ。



男山の中腹にある千姫天満宮。恋愛成就の願いが叶うとのことだが、千姫自身は、相次ぐ配偶者の死に見舞われ、あまり恋愛が成就した生涯を送ったとは思いにくい。



どういう仕掛けなのかは不明だが、絵馬に願い事を書いて、切手を貼って郵送すれば、神社に奉納されるようだ。吊り下げられた絵馬にある願い事は、どういう訳か、恋愛より受験合格が圧倒的に多く見られる。



堀に挟まれた千姫の小路を南に向かう。いつの間にか桜の並木なども植えられて、ますます気持ちの良い道になってきた。



古い石垣が残る堀は、鴨や鷺の格好の棲家になっているようだ。



姫路城公園の外側をグルットまわって、城の南側に戻ってきた。立派な石垣の中には、どういう経緯かは不明だが、民家なども見られる。



姫路駅前に戻ってきた。駅から姫路城までは、歩くのも、バスやタクシーに乗るのも、ちょっと中途半端な距離。観光客向けにクラシックなループバスも運行されている。



姫路駅の完全高架が完了して、もう10年ほどは経つと思うが、旧鉄道用地も含めた駅前再開発は未だ途上。完成はいつになるのだろうか。



JR姫路駅側から、大手筋を通して見た姫路城。真正面から見ると、雄大ではあるが、なんだか平べったい感じがして立体感や躍動感に欠けるように思う。失礼ながら、まるで「ぜんまいざむらい」の中に出てくる張りぼてのお城のようだ、とさえ感じる。



スタンプも無事10個貯まった。山陽電車や阪神電鉄は、なかなか工夫したコース設定をしているのだから、定番コースのコピーばかりを安直に繰り出している近鉄にも来期は頑張ってもらいたいものだ。


 

まとめ


歩行距離    8.0km
所要時間    161分 (2時間41分)
歩数       15400歩