天王山ハイキング

2015年5月6日(祝)


いよいよゴールデンウィークも最終日。過去には、ダイヤモンドトレールとか、京都一周トレールとか、琵琶湖一周ウォーキングなど、春の大型連休ならではの長距離ウォークに取り組んできたものだが、今年はロクに歩いていない。これは、GW前半の体調不良ばかりが原因ではなく、明らかに体力が落ちた体が山歩きを拒否していているようだ。

そんな嫌がる体に鞭打って、大阪・京都府境のJR山崎駅にやってきた。久々に天王山に上ってみようと考えてのことだ。この程度の低山ならば、さほど苦にならずに歩けるはずだ・・・。



山崎駅前で、偶然、超体育会系の同僚に出会う。「ちょっと天王山まで」・・・なんて話したものの、標高300m足らずの低山だけに少し気恥しく感じる。ところが、いざ上り始めると、序の口ともいえる舗装道の段階で、すぐに息があがってしまう・・・。



天王山の登り口にある宝積寺。「秀吉の一夜之塔」なんてものがある。墨俣の一夜城は知っているが、一夜塔など聞いたことが無い。塔の前には表札があるだけで、説明書のようなものは見当たらなかった。



宝積寺から道を間違え、サントリー山崎醸造所方面に進んでしまう。往復各10分程度のロスの後、ようやく天王山登山道に戻る。GWということもあろうが、びっくりするほどの数の登山者が山道を進んでいる。こんな沢山上っているのに、一人道を間違えて進んでしまった自分に驚く。



子供たちも多い。大勢の人が木の葉のところに集まっているので、何事かと近寄ると、カタツムリがいるとのこと。カタツムリ程度で、こんなに人だかりができるものかと感じつつも、考えてみれば、子どもの頃はウジャウジャいたのに、最近カタツムリって見かけなくなった。



天王山中腹にある、青木葉谷展望広場。大阪平野が一望できる。写真では判らないが、子供たちは走り回り、ご老人たちはお元気で、若い中国人(台湾人?)グループは大声で談笑しているなど、展望台は騒がしいこと、此の上ない。



丁度名神高速の天王山トンネルの上にあたる旗立松。天王山を占拠した秀吉方が、主戦場となった山麓にいる味方の指揮を高めるために、ここに旗を立てたという。



東側に展望が開けているが、ちょうど淀川とこの天王山の間の、狭い平地が羽柴・明智両軍が激突したところにあたるようだ。



登山道には、大きな陶板画が設置され、天王山の戦いの模様が解説されている。



禁門の変(蛤御門の変と言う方が個人的には馴染みがあるが・・・)で敗れた、真木和泉ほか十七烈士の墓がある。御所での戦いに敗れ、天王山に籠るものの、新撰組などに討ち取られたものだ。意外にも長州藩士の名は無く、真木の出身である久留米をはじめ、土佐、宇都宮、肥前といった諸藩の志士がここで最期を遂げている。



酒解神社を過ぎると、天王山登山も終盤だ。中腹までは竹林が続き、登山路の脇には筍運搬用と思しきモノレールなども見られたが、この辺りまでやってくると鬱蒼とした雑木林になる。大勢が登っている中ではあるが、ふとした瞬間、誰も映り込んでいない山道を撮影できたりする。



天王山山頂に到着。かつて山崎城が築かれていた頃の名残のようなものも無くは無いが、基本的には何もない。ただのお弁当広場になっている。それにしても疲れた。この程度の山で、こんなことでいいのだろうか・・・。



数年前に歩いた道と同様に、天王山をそのまま北に突っ切り、乗願寺大仏や柳谷観音を訪問し、長岡天神に出るつもりだったのだが、だんだん自信が無くなってくる。途中、龍神池(あるいはシゲ池)と呼ばれる池があるとのことなので、森の中の美しい池を期待して谷底に下りるが、期待とは大きく異なる水溜り風の池。水が無いことで苦しむ住民のために龍神が舞い降りて池となったとの説明書があるが、失礼ながら、龍神にしてはかなりショボい・・・。



しかしながら、龍神のお導きか、池の傍で、観光マップには書かれていない登山路があることを発見。柳谷観音より楽な小倉神社を経由する下山を考えていたのだが、さらにショートカットして小倉神社に辿りつける道だ。



整備されている割には、あまり人が歩かないのだろうか。そこかしこに、筍や、筍の成れの果てのようなものが見える。



マップには出ていないが、ちゃんと標識もあるので、大丈夫そう。もっともショートカットにありがちなことだが、下り坂の険しいことといったら半端ない。下りだからいいようなものの、登るのには勘弁してもらいたい道だ。



小倉神社。平安京の裏鬼門(南西)を守護した格式ある神社なんだそうだ。



よく判らないのが、小倉神社の幟に描かれているマーク。これって、どう見ても蟹。神社の手水が亀だったのは理解できるが、こんな山中で蟹とどう関わりがあるのだろうか。



最近、新たに開業した阪急の西山天王山駅。同じく最近開通した京都縦貫自動車道の高架下に駅舎が設置されている。



西山天王山駅から、頑張ってさらに一駅、長岡天神駅まで歩く。長岡天満宮の前に広がる八条ヶ池周辺の庭園に、筍料理で有名な老舗料亭がある。一度訪れてみたいものだ。



長岡天満宮。この辺りは、かつて菅原道真の所領だったらしい。



八条ヶ池には、鯉と亀が仲良く同居している。



長岡天満宮の見どころといえば、八条ヶ池に架かる橋の両脇に植えられているキリシマツツジ。樹齢は百数十年という。残念ながら見頃は10日ほど前までだったようだ。



阪急長岡天神駅へ。本末転倒なことではあるが、先日取り損ねた花・新緑スタンプラリーのスタンプをゲットすべく、長岡天神を再訪することを考えた末、天王山登山を思いついたのだ。阪急お勧めのキリシマツツジの見頃はとうに終わっていたが、これで1ビンゴ達成だ。第二期は松尾大社、武庫之荘、箕面の各駅。箕面~武庫之荘は歩ける距離だが、松尾大社をどうするか・・・。



当初想定していたコースは11km余りだったのが、相当なショートカットしてしまったため、結局歩行距離は7km余り。上り道、下り道、平地がそれぞれ3分の1ずつといったところだろう。それにしては、随分疲れた・・・。



明日から会社。もう少し休みたい。行きたくない・・・。