2017年2月11日(祝) ①
神戸市長田区で毎年開催されている、高取山耐寒スタンプテーリングに出掛ける。2年連続の傘下になる。北近畿では大雪というのに、阪神間は晴れているようだ。
朝9時15分にJR新長田駅近くの鉄人広場にやってくると、誰もいない・・・。去年はスタート時刻の9時の少し前に到着したところ、何百人もがスタート待ちの行列を作っていたものだから、今年は遅れてやってきたのだ。ちょっと焦る。
が、出発して数分もすると、大集団の最後尾に追いつくことができた。最初のスタンプが貰えるシューズプラザ前では、大渋滞。
靴の街、長田は、阪神大震災からの復興で大きな変貌を遂げた。シューズプラザも復興のなかで誕生したものだが、前の道にはスポーツ選手など有名人の足型が嵌め込まれていて、何だか彼らと一緒に歩いているような気持ちになる。
高取山本堂と名づけられている道を北に向かう。道の正面には、これから目指す高取山の全貌が望める。
いつもこの道を通るときには、ここで写真を撮ってしまう。白富大明神だ。何かの経緯があるのだろうが、神殿や鳥居とは、およそ不釣り合いな大きな狛犬が据えられている。
住宅街のなか、徐々に坂がきつくなっていく。
不思議なモニュメントが集合住宅の前にある。もともとあった貯水塔の一部を残したものらしい。おそらく、以前はこの辺りより下にしか住宅地は無かったのだろうが、山に向かって住宅街が上に広がったものだと愚考をめぐらす。
登山道は住宅街の中を通っているため、早朝登山に対しての注意書きがアチコチに見られる。年配者が大勢、お喋りをしながら、毎朝のようにウォーキングを楽しむ風景はアチコチで見られる光景だが、確かに近隣の人たちにとっては迷惑も多いことだろう。
神戸では再度山が毎日登山発祥の地として有名だが、高取山も標高300mほどのお手軽な山だけに、いくつもの登山会があって、毎日登山の参加者も相当な数にのぼるようだ。
山頂近くに鎮座する高取神社に向かう最後の石段を一気に登っていく。
標高328mとはいえ、神戸の街を見渡すことができる眺望は素晴らしい。冷たい風も心地よい。
六甲全山縦走のスタートポイントの須磨から鉢伏山、旗振山、鉄拐山、高倉山、栂尾山などが連なっている。昨年3日に分けて歩いたが、須磨浦公園駅から歩き始めて、この高取山までやってきた頃には、既に疲労困憊だったことを思い出す。
日の当たらない山道では、早朝には少し積もっていたであろう雪が、まだ薄っすらと残っているところが見られる。
高取山の北東にある丸山口に向けて、一気に山を下りていく。大きな砂防ダムまでやってくると、もう山道も最終盤だ。
山を下りて、高取山の山裾を回るように南に向かう。自動車道の横には、切り立った崖が続き、高さ3mあたりのところには落石を止める鉄条網が張られている。
よく見れば、土石流危険渓流なんて標識も見られる。
スタンプポイントにもなっている長田神社にやってきた。神社の片隅に何十本もの道路標識が保管されているのを発見。初詣客で賑わう年末年始にだけ登場する、歩行者専用を示す標識だ。
スタンプポイントは長田神社の鳥居をくぐったところにある。ここまで来ると結構疲れもあるのか、本殿まで参拝する人はほとんど見られない。
ゴールの長田区役所の近く、新湊川と村野工業高校の間に、源平合戦勇士の碑がある。平知章、平通盛、そして源氏側の木村重章、猪俣則綱の4つの碑が、仲良く並んでいる。
長田区役所でゴール。暖かいぜんざいを地元の婦人会の皆さんに振る舞っていただく。
今年のスタンプは、「み」「ん」「な」「の」「大」「好き」「な」、そして最後が、インクが掠れて良く見えない・・・。
最後のスタンプは、長田区のマスコット「なぁタン」のようだ。最近流行りの萌え系ではなく、昭和風のテイストだ。粉もんの街を自称する長田区らしく、大きなコテを持っている。ゴール地点では、係員のお姉さんが、なぁタンと記念写真を撮りましょう、と呼び掛けている。
昨年同様、高取山のバッジと、なぁタンのタオルを完歩品としていただく。
まだ正午にもなっていない。もうひと歩きすることとしよう。(②に続く)