2023年9月25日
先日の五月山ナイトハイクでは、暗闇の不気味さに怯えつつも涼しいなかでの山歩きの快適さに目覚めてしまった。未だに真夏日が続き日中は出歩く気にもなれないので、再度ナイトハイクにチャレンジしたい。ターゲットは神戸の町を彩る電飾で知られる錨山と市章山だ。
諏訪神社へと向かう激坂。暑い日中であれば、早々に息切れしていたことだろうけれど、問題なく登っていける。登山開始時の気温は27度。やはり30度を超すか超さないかで、体への負担度が全く違う。
諏訪神社の狛犬ならぬ狛狐。諏訪神社のなかに稲荷神社があるためだろう。暗い中であらためて気づいたのだけれど、ここの狐はやけに筋骨隆々としている。厳しい坂道で鍛えられているせいだろうか。
諏訪神社周辺からビーナスブリッジまでは、ところどころに街灯もあって、ヘッデン(ヘッドライト)無しでも辛うじて路面を確認して歩けそうだけど、安全のため早々にヘッデンを装着して進んでいく。
暗闇のなか、急に眩しいほどのライトに照らされたビーナスブリッジが現れる。夜景の名所だけに、諏訪神社からここまで歩く人がいるかと思っていたのだけれど、ここまで誰とも出会っていない。
つい最近、大規模な改修工事が終わったばかりのビーナスブリッジ。手摺りも路面もとても綺麗に修繕されている。
ビーナスブリッジを渡りきると諏訪山(151m)頂上。登り始めて僅か20分ほどだけれど、既にかなりいい感じの夜景が見渡せる。夜景を楽しむカップルの邪魔にならないよう、早々に錨山に向かって進んでいく。
ビーナスブリッジを過ぎると完全に暗闇のなかの山道を進むことになる。スマホカメラのフラッシュが上手く作動しない。フラッシュくらいでは明るさが足らないのだろうか。ヘッデンの明かりだけで、撮影するしかないのだろうか。
この期に及んで、スマホの夜間撮影方法をネットで調べたけれど、よく判らない。いろいろと設定を変えながら試してみるけれど、真っ暗な写真しか撮れない…。結局やはりヘッデンの明かりだけでオートで撮影するのが最も雰囲気が伝わるような気がする。
日中なら何ということも無い登山道のはずなんだけれど階段や草むらが多い。以前2~3度は歩いた道とはいえ、全く記憶に残っていない…。秋の虫の声がうるさいほどだけれど、有難いことに蚊はいない。意外にこの時季はナイトハイクに適しているのかもしれない。
錨山の灯りが見えてきた。イカリの右半分は森に遮られているけれど…。
あれほどの明かりを神戸の街に届けられているのだから、現地はそこそこ明るいと思っていたのだけれど、ほぼ100%の光は麓に向かっていて、山道を照らすような光の無駄遣いはしていないようだ。
錨山(260m)から見下ろす神戸の街並み。電飾の上に設置されたベンチで涼しい風に吹かれながら神戸港ばかりか大阪方面までクッキリと見渡すことができる夜景を堪能する。森の緑色に見えるということは今日は無色の電飾なのだろう。特別な日には青になるはずだ。
錨山からさらに登って市章山(275m)までやってきた。ここには展望台的なものがないけれど、かなり間近に投光器を観察することができる。光が青っぽい。確か昨年から市章の電飾を青と黄色のウクライナ色に染めていたはずだ。
YAMAPの歩行軌跡を見ると、諏訪山から市章山までぶっ飛んでいる。どうもスマホの負荷が位置情報収集をスキップしてしまうようだ。おかしくなる度に再起動しているのだけれど、そろそろ買い替えかなぁ…。
超低山とはいえ、久しぶりに全然疲れも感じない山歩き。このまま堂徳山まで歩いていこうかとも思ったけれど、安全にナイトハイクを終えることにしよう。路面に注意しながら慎重に下山していく。平坦とはいえ一歩間違えれば滑落するようなトコロもあるのだ。
当然と言えば当然だけれど、道中誰とも出会わなかった。ソロの夜間の山歩きは不安も多いけれど、とはいえ、誰かに出会ったら腰を抜かすほどに驚かされるに違いない。
諏訪山展望台に戻ってきた。かなり広い駐車場が整備されているので、夜景を楽しむ人の殆どはここまで車でやってくる。夜9時というのに、数台の車が駐車されている。
諏訪山展望台から神戸の夜景に向かってビーナスブリッジを下っていく。
帰路は諏訪山公園経由。誰もいない真夜中の公園で吊り橋を渡ったりしながら下っていく。怪しいヤツにしか見えないに違いない。
全然疲れもない山歩きだったけれど、それもそのはず。気を使って歩いて割には距離は2.6㎞、獲得標高は260mでしかない。所要時間は2時間。