五月山(ナイトハイク)(池田市)

 2023年9月17日


8月の山歩きは2度とも猛暑で酷い目に会ったせいで、涼しくなるまで山歩きは控えるつもりだったけど、なかなか涼しくなる気配が無い。止む無く街歩きでもしようと阪急フリーハイキングのマップを見ていたところ五月山散策コースがあることを発見する。



五月山といえば、夜景がきれいらしい。阪急池田駅を出発し、涼しくなる夕刻から山に入り、夜景を楽しみながらのナイトハイキングを目指すが、ちょっと出発が早すぎたかなぁ…。15時過ぎの住宅街の地味な坂道で既に汗ビッショリ。足腰もとても重たく感じる。



時間調整も兼ねて茶臼山古墳を訪れる。墳丘長約60mの規模を有する4世紀の前方後円墳だ。この地域の豪族の首長の墳墓らしい。後円部へと登る階段など、随分と整備された古墳だ。宮内庁に管理され鬱蒼とした樹々に覆われ立入不可の天皇陵とはまるで異なる風景だ。



墳墓の上はステージのような様相。石室の上は円形のコンクリートで覆われている。さらに不思議なことに北側にだけ柵が設置されている。防風のためなのだろうか。



まだまだ暑くて集合住宅の向こうに見える五月山に登っていく気にならない。古墳の下に置かれたベンチでのんびりと涼しくなるのを待つ。



16時。まだ暑いんだけど、登っているうちに涼しくなるだろうからと、五月山に登るいくつかの登山道のうち、五月平高原コースへと向かうことにする。



が、やはり暑い。しんどい。いきなりの階段ですぐに息はきれ、足はあがらなくなる。暑さのせいとは思いたいけど、老化による急激な体力低下かもしれない。もっとも元よりこの種の階段は大の苦手だったはずだ。



おそらくは雨水を道の脇へと導くためのものだろう。コンクリートのブロックが複雑に配置されて随分と段差が多い道だ。もっと楽な道だと思っていたんだけど、かなりしんどい。



五月山の南の中腹にある大文字の火床。夏祭りに併せて火が灯されるらしい。ここまで急な階段を登ってきて息もキレギレ、汗もビッショリ。火床の傍に長らく腰を下ろして、いい感じの風と眼下に広がる景色を楽しむ。


五月山ドライブウェイにある駐車場がスタンプポイント。相変わらず不思議なところをスタンプポイントにするものだ。デジタルスタンプの写真は駐車場のトイレだ。もう少しいいポイントがありそうなものだが…。



これで取得したスタンプは5つ。5つ集めると何かご褒美が貰えるらしいんだけれど、どうすればいいのか良く判らない。月2回ほど開催される阪急ハイキングに参加しないと貰えないのかなぁ?



まだ日没まで時間があるので久しぶりに五月山の山頂に立ち寄ることにする。YAMAPに従って墓地のなかの道を登っていくけれど、こんなトコを通って登ったという記憶がない。 



しかし歩き続けると見覚えがある展望台が見えてきた。以前とは異なる道を登ってきたらしい。明らかにここが頂上だと思っていたのだけれど、YAMAPでは少し離れたところに山頂マークがある。



森の中の小径をかきわけ山頂の三角点を発見。が、五月山ではなく、千代山とある。標高は314.9mとあるので五月山と同じものだ。どうやらこの山は五月山と千代山の二つの名前を有するようだ。



山頂で休憩しているうちに徐々に日も西に傾きかけてきた。同時に気温も明らかに下がってきた。尾根道を東西に貫くドライブウェイに並行する「自然とのふれあいコース」と名付けられた林間コースを進む。正面の西日が眩しい。



アップダウンも緩やかな尾根道ということもあるけれど、気温が30度を下回ると急に歩きやすくなる。30度を超えると体温の排熱に支障が生じるような体質になったのだろうか。以前は真夏でも元気に歩けていたように思う一方、今年の夏は特別だとも感じる。



吊り橋が現れた。こんなのあったっけ? 吊り橋を歩くのは少なからず興奮を覚えるものだけれど、ここの吊橋はちょっと変だ。別に吊り橋を渡らなくとも、並行した道を歩くことができる。アトラクションのようなものだろうか。



阪急ハイキングのマップに従ってひょうたん島コースで下山する。以前歩いたことがあるけれど、良く整備された道だったような記憶がある。それよりも未だに未確認の「ひょうたん島」を今日こそ確認できそうなことが楽しみだ。



が、深い森の中での日暮れは早い。あっという間に周囲は闇に包まれ、ヘッドライト無しでは歩くのが危ないような暗さになってきた。ひょうたん島を確認するどころではない…。



元よりナイトハイキングのつもりだったし、時折り見える夜景も美しく、随分と涼しくてとても歩きやすかったけど、やっぱり夜の山道は危なっかしい。随分と路面に注意しながら進んだつもりだったけど、一度躓いて危うく転びかけた。



その後、暗い夜道が続いたため、写真を撮ることもできないまま、トボトボと阪急池田駅へと向かう。帰路の写真は「落語みゅーじあむ」の幟が立ち並ぶ駅前の商店街の写真だけ。



距離8.2㎞、獲得標高370m。涼しくなるまでの長い時間調整も含めて休憩時間は計1時間半。実質的な歩行時間は3時間ほど。もう少し歩きやすいナイトハイキングができそうなトコがないものだろうかと思うけど、五月山ほどに整備が行き届いた山が思いつかない。