2024年12月1日
六甲山系茶屋巡りのスタンプラリーも4日め。今日は六甲縦走路の西側序盤となる旗振山~高倉山の二つの茶屋を目指す。一般的に良く利用される須磨浦公園からの道ではなく、塩屋から旗振山を目指す。
塩屋駅からのルートは2つ。ひとつ目は線路のすぐ北にある山を越える西尾根ルート。ふたつ目は六甲縦走路ともなり源平古道の標識もある北に迂回するルートだ。後者の方が遠回りのように見えてコースタイムは3割ほど短いけれど、今日は敢えて前者で登ってみよう。
瀟洒な洋館も多数見られる塩屋の住宅街の坂道を登っていく。登山口の入口近くにあるのが西向地蔵尊。かつて塩屋の浜の網に偶然かかったお地蔵様を山の東麓に西に向けてお祀りしたものだそうだ。
いよいよ登山口。初めてこの道を歩いたときは、天気も悪く、薄気味悪ささえ感じられた細く寂しいところだけれど、今日は快晴。とても気持ち良く歩いていける。
里に近いだけあって、多少道が不明瞭で枝道も多いのが難点。どちらも同じような方向で同じくらいトレースもあって悩ましいところもあったけれど、どうやらしばらく進むと再合流するようだ。
いつの間にか六甲縦走路に合流。さすがに道が広くなる。もっとも西尾根が難路だったとも思えない。個人的には須磨浦公園から延々と階段を登っていくよりも遥かに気持ちよく歩ける。
須磨山上遊園地に到着。10時の開園時間までまだ時間があるせいもあるけれど、快晴の週末だというのに人の気配はほとんどない。というか、この遊園地が賑わっているところを見たという記憶が無い…。
旗振山の山頂にほど近く、明石海峡大橋を目前に臨む眺望は素晴らしい。ロープウェイやマイカーでも来れるところだし、もう少し賑わっても良いところだと思うのだけれど…。
もっとも遊園地の遊具類は、昭和のテーストが色濃いレトロなものが多く、ジェットコースターのような派手なアトラクションは見られない。それがいいところと思うのだけれど、魅力を感じない人もいるのだろう。
公園内では野路菊が満開。どこにでも見られるような平凡な花に見えるけれど、生息地は瀬戸内や四国の日当たりの良い海岸付近に限られているそうだ。横尾山とか日笠山とか、兵庫県内には野路菊の群生地が多い。兵庫県の県花に選ばれていることも納得だ。
旗振山(252m)。昭和6年創業の旗振茶屋がある。もっとも六甲山系には江戸時代からの茶屋まであるので老舗とはいえないかも。大阪での米相場情報を繋いだ旗振通信拠点だったことが山名の由来なのだけれど、植樹が進んだせいか今は須磨海岸方面以外の眺望は無い。
土日は営業しているはずの旗振茶屋だけれど、今日は地元登山会の200人規模?のBBQがあるようで、準備に大わらわ。インスタントなら提供可とのことで、摂津・播磨国境の看板の前のベンチでコーヒーを頂戴する。食べログでは旗振茶屋は喫茶店に分類されているのだ。
旗振山から先、しばらくは平坦(というか、緩やかに下っているようだ)な尾根道。六甲縦走路のなかでも最も気分良く歩ける道だ。
鉄拐山への急登。山頂を迂回する巻き道もあるけれど、今日は山頂を目指す。ごく短い距離のはずだけれど、結構体力を削られる急坂だ。
鉄拐山山頂(237m)。トレラン?の大会が開催されているため、山頂碑には色々なものが賑やかに貼り付けられている。旗振山と違ってほぼ全周囲が展望できる。でも急登を嫌ってこの山頂まで登ってくるハイカーは半分ほどのように思う。
旗振山では確認できない旗振通信網を鉄拐山から確認してみることにする。西側の通信相手となる15㎞ほど先の御茶山(↓)が良く見える。隣接するの雌岡山(★)や雄岡山(☆)の方が高く通信しやすそうに思えるけれど、毎日の通信には低い山の方が便利なのだろう。
東側の通信相手は金鳥山。何度も登ってはいるけれど、特に周囲からの突出の無い山だ。おそらく三宮の高層ビルの向こう側の斜面が金鳥山になるはずだ。直線距離にして20㎞ほど
だ。
高倉山(200m)。住宅地開発で削られたせいか、ピーク感のない平たい山頂だ。神戸の絶景ポイントに設置されている針穴のモニュメントが立っている。
山頂は色濃く紅葉している。つい先日まで暑くて山に行く気にもならなかったというのに、もう12月だ。
高倉山の山頂にあるおらが茶屋。古風な店名ではあるけれど、3階建ての鉄筋コンクリート造り。屋上は展望台になっている。
旗振茶屋に続いて、おらが茶屋でもスタンプゲット。開催から日が経ってきたせいか、人気の六甲縦走路沿いの茶店のせいか、スタンプのインクが薄くなっているように感じる。
おらが茶屋で名物のカレーを食べるつもりだったのだけれど、あいにくの満席。さすがにここまで天気の良い週末は、茶屋も混雑するようだ。長い階段を下って高倉台を目指す。
多くのハイカーが馬の背方面を目指すのを尻目に、時間の都合でバスで須磨駅に戻る。隣接する商店と同じほどの規模にしか見えない山陽須磨駅がとても愛おしく見える。
JR須磨駅には須磨海水浴場を見渡すことができる展望コーナーがある。かなり天気が良いとはいえ、さすがに海水浴場で水遊びをするようなムチャをする人の姿は見当たらない。
距離3.7㎞、獲得標高340m。所要時間は1時間50分。8時半に塩屋駅をスタートして11時前には須磨駅から帰宅。ちょっと物足りない山歩きだけれど、あまり身体への負担の無い、これくらいの山歩きを頻度高く行う方が健康のためには間違いなく良さそうだ。