布引滝~再度公園~大師道 【六甲山系】

2025年11月6日


昨年大好評を博し、台紙も記念品も早々に払底してしまった「神戸の山にでかけようスタンプラリー」が今年も開催中。昨年とほぼ同じスタンプポイントのため、コンプリートに向けてのモチベーションはあまり盛り上がらないけど、まあちょっと歩いてみよう。



スタンプポイントは20ケ所。コンプリートのためには何日もかかるけど、今年はもうひとつのゴールがある。茶屋5ヶ所で各500円以上の飲食をすれば、抽選会に参加できるらしい。それくらいなら一日でコンプリートできそう…と思いながら、スタート地点の新神戸駅へ。



まずは新神戸駅構内にあるトレイルステーション神戸へ。六甲山の情報提供ばかりか、どれほどの利用者がいるのかわからないけど、靴やリュックなどのレンタルもしている。ここで台紙をゲットし、ひとつ目のスタンプをゲット。



新神戸駅を出て10分ほども歩けば、布引の滝(雌滝)。小ぶりとはいえ、新幹線駅からすぐと思えば大した光景だ。ジェンダー平等の思想が進んで、雄滝・雌滝、男坂・女坂といった名称は無くなるのでは?と恐れていたけど、今のところ、そのような動きは聞かない。



雌滝から雄滝へは急な階段を登っていかねばならない。ピークハントを含まない今日のコースでは最大の難所と言ってもいいかもしれない。案の定、すぐに息が切れてくる。



雄滝。空も晴れて、水量もいい感じだ。平日とはいえ、結構な数の人がここまで登ってくるけれど、その半数くらいは外国の方だ。阿蘇でもそうだったけど、特に欧州の方が目立つ。



布引の滝の近くにある「おんたき茶屋」。なんといきなり閉店している。木曜日が定休日だったのだ。取り敢えずスタンプはゲットしたものの、スタンプ台紙は既に払底していた。今年もかなりの人気のようだ。



布引滝の北にあるお堂が少し気になって寄り道したところ、凄い数のヤマガラがいて、人を怖れる様子もない。あまり知られていない野鳥スポットの発見に興奮し、より良い写真を撮り、出来れば餌付けしたいものだと粘ったけど、逆に警戒されて近づいてこなくなった。



振り返れば、神戸の街並みがとても美しく広がっている。まだ標高150mほどでしかないけれど、布引の滝と併せて、短時間でかなりの充実感を味わえる。



布引ダムとも呼ばれる五本松貯水池へと向かう。ダムの水量が多いときにだけ現れる「隠し滝」が今日は盛んに水を放流している。



いつの間にか樹々の色づき、秋らしくなってきた。山歩きには最高のシーズンなんだけど、遠出するにはクマが気になるし、それに右膝の調子がやはり良くない。この秋は六甲山あたりをウロウロするしかないのだろうか。



五本松貯水地。神戸の水瓶と呼ぶべき存在だ。イギリス人の技術者に助けられて125年前に完成したという。日本の大都市でこれほど近くに、これほど大きな貯水池を有しているところは、他にあるのだろうか。



五本松貯水池からさらに登って市ケ原にやってきた。摩耶山と高雄山や再度山の鞍部となるところで、ハイカーが行き交う六甲山の要所となるため、いくつもの茶屋があったところだけど、今では2軒になってしまった。こちらは紅葉茶屋。



紅葉茶屋に続き、日曜日しか開業していない桜茶屋でもスタンプゲット。外国人のハイカーもスタンプを集めているようだ。



小さな木橋で川を渡る。上流に向かえばトゥエンティクロス、下流は布引滝を経て生田川へと続く。



大龍寺。道鏡の天皇即位を阻止した和気清麻呂が建立したと伝わる。その後、空海も参詣したという。その後、空海が再び参詣したので、この辺りの山は再度山と呼ばれるようになったと聞く。



再度公園。修法ヶ原池の周りのモミジはかなり紅葉が進んでいる。池の畔には今年新たにスタンプポイントとなったRe-encounterというカフェがある。他のスタンプが湯呑の絵柄なのに対して、ここのスタンプはコーヒーカップになっている。



大師道を下山。名前から想像するに、空海が大龍寺に参詣した道なのだろう。簡易舗装されたところも多く、比較的歩きやすい道だと思っていたけど、結構段差の深い下り坂もあって、右膝がさらに痛くなってきた。



猩々池の近くに最近できた「ふたたびキャビン」。ハイカーの休憩用に造られたものらしいけど、トイレが無いのが残念。この種のキャビンは、ここと衝原湖の2ヶ所にあるんだけど、どうしてその2ヶ所なんだろうか。それほどハイカーの数が多くはないところなのだ。



とはいえ、早朝にはかなりの登山者がいるのかもしれない。毎日登山発祥の地なのだ。道のアチコチには箒や塵取りが設置され、有志の方々が道の清掃に勤しんでおられるようで、頭が下がることだ。



が、この道の問題は、あまりに多い廃屋。有志による清掃活動で対応できるものではない。10年も20年も放置されたままと思える廃屋(もはや家屋の姿さえとどめていないものも多い)を何とか撤去できないものだろうか。



大龍寺に向かう参道にもなっている大師道。お地蔵様が彫られた丁石が立っている。ゴールに向かって一丁、二丁…と数字が増えるところと、逆にゴールの寺院に向けてロケットの発射の如くカウントダウンしているところもあって興味深い。ここはカウントダウン型だ。



本日最後のスタンプポイント、稲荷茶屋。茶屋と道を挟んで、バーベキュー場があり、パターゴルフや釣りも楽しめるようになっている。



諏訪山に下山。今日の収穫はスタンプ6つ。全20個のうちの3割だけど、これが最も簡単にスタンプを集めることができるコース。スタンプコンプリートのためには、更に数日は厄介な山道を歩かねばならない。さてどうしたものか…。



距離9.4㎞、獲得標高640m、所要時間4時間。