宇治十帖スタンプラリー2013

2013年10月26日(土)


外出は諦めていたのだが、台風が逸れて朝のうちに雨はあがった。ということで、今日から始まる宇治十帖スタンプラリーに早速出掛けることにした。今年で第23回を数えるこのイベントを、勝手にキング・オブ・スタンプラリーと呼んでいる。



源氏物語全五十四帖のうち、宇治を舞台にした「橋姫」~「夢浮橋」の十帖に所縁の地を巡る基本コースと、毎年参加する、12ヶ所のスタンプポイントを加えた健脚コースがある。所要時間約5時間、「午前中のスタートをお勧めします」とパンフレットには書かれているが、京阪宇治駅に到着したのは12時40分。早速駅前の第五十帖「東屋」からスタートする。



さすがに、この時間になると、ハイカー風の参加者はあまり見られない。それでも、道行く人は、必ずといっていいほど、スタンプラリーの台紙を持っている。ゆっくりと基本コースを行く人や、2日に分けて健脚コースを行く人もいるようだ。お茶屋さんでは、宇治茶が振る舞われている。



スタンプポイントの閉鎖時刻は午後4時なので、制限時間は3時間20分。今年は少し距離が短く全行程は13.5kmだが、山道もあるので、かなり際どい。しかし、寄り道無しでせっせと歩いていても、何かしら興味深いものが目に飛び込んでくるものだ。民家の脇に宇治市が立てている「上空注意」の看板。電線はさほど低くないし、見上げても他に何もない・・・。



三室戸寺も源氏物語ミュージアムも、スタンプだけ押させてもらって素通り。去年、源氏物語ミュージアムの玄関前で撮った写真と見比べると、紅葉の色が違う。今年は秋の到来が遅い。10月も末というのに、この秋初めての長袖シャツを着てのウォーキングをしているくらいだもの・・・。



宇治川沿いにある、京都府茶業會館。とてもクラシックな建物で、入り口には、右から左に向けて書かれた「喫茶店」との古い表札が掲げられているが、営業している様子は無い。


宇治上神社。京都に数多ある大社名刹のなかから、宇治では、平等院と並んで、古都京都の文化財として、ユネスコの世界遺産に登録されている17(だったかな)の寺社のひとつになっているためか、海外からの参拝者が多いような気がする。現在大規模な改修工事中だ。



宇治川東岸の平地のポイントは終了し、仏徳山(大吉山)に向かう。つづら折りの道を、どんどん登るのだが、最近、この程度の山が、休憩無し、息切れ無し、で一気に登ることができる山の限界になってきたように感じる。標高は131mでしかない。



仏徳山の頂上から、宇治橋を見下ろす。歩き始めてずっと曇っていたが、このあたりで、パラパラと小雨が降り出してきた。パンフレットには、「午後1時半以降は、市街地に戻れ」とあるが、既に2時。急がないとスタンプポイントが閉まってしまう。



仏徳山を下り、興聖寺にやってきた。宇治川から興聖寺の山門に続く参道がとてもいい感じの道。紅葉が色づく頃に、一度来訪したいものだ。



再び宇治川の東岸を天ヶ瀬ダム方面に向かって歩く。もう何度も歩いている道なんだけど、こんなところに滝なんかあったかなぁ・・・。山手から宇治川に向かって、かなりの量の水が流れ込んでいるのだけれど、台風の影響で今朝まで続いた雨によって出現したものかもしれない。



天ヶ瀬吊橋が見えてきた。やはり通常と比べて宇治川の水量は多く、流れも早そうだ。いつものことながら、吊橋は興奮する。個人的には、吊橋、洞窟、廃線跡が三大興奮ポイントだ。



通常ならば、吊橋を渡った後、天ヶ瀬ダムまで歩くコースになっているのだが、天ヶ瀬ダム(あるいは水力発電所)が工事中だとのことで、今年は天ヶ瀬吊橋を渡って、市街地方面に戻る。距離も2~3km短縮していることになる。



これまで気付かなかったが、吊橋にはゲートのようなものがあり、橋の名が書かれた表札のようなものが掲げられている。表札によれば、「天ヶ瀬吊橋」ではなく、「天ヶ瀬橋」というのが正式な名称のようだ。



宇治川の西岸は、車も多く、とても歩きにくかったのだが、少しずつ歩道が整備されてきた。川岸ギリギリの車道から、川に向けて梁を突き出して、その上に歩道を設置している。かなり大掛かりな工事になるが、これ以外に歩道を設置する方法は無さそうだ。



宇治川西岸から白山神社に向けて再び山を登る。マップでは自動車道を往復するコースが記載されているが、同じ道を行って戻るは嫌いな性分なのだ。そこで、あまり良い道ではないが、とても美しく楽しい「もみじ谷」を歩く。偶然、去年と同じポイントで写真を撮っていた。去年の写真と見比べると、水嵩が全く違う。



白山神社。神社は急峻な石段の上にあるのだが、スタンプポイントは石段の下。時間が無いので、階段の下からお参りすることで勘弁していただく。



秋は始まったばかり、という感じなんだけど、柿はいい色に熟してきている。山道もこれでお終い。一気にゴールを目指す。相変わらずタイムリミットまで、ギリギリのペースだ。



宇治橋通りは、歩行者天国になって、「わんさかフェスタ」なる催しが繰り広げられていた。今年のスタンプラリーでは、宇治のゆるキャラ、「ちはや姫」と「おうじちゃま」が一日2回登場して、記念スタンプを押してくれる、とのことで、運良く会えるなら、この辺りと思っていたものの、影も形も見当たらなかった・・・。



JR宇治駅前のスタンプポイント。毎年、茶壺ポストの横に設置されている。この茶壺ポスト、れっきとした現役の郵便ポストなのだ。



JR宇治駅前には、茶摘み娘やら、源氏物語の平安貴族やら、平等院までの道案内やら、種々のモニュメントが乱立している。




宇治橋の畔にやってきた。橋の袂には、夢浮橋之古蹟碑と、紫式部の石像が設置されている。紫式部像の後ろにある松の枝ぶりがとてもいい感じだ。



平等院前の最終スタンプポイントでスタンプをゲットしたのが、終了15分前の午後3時45分。この辺りに乱立する巨大抹茶ソフトクリームと、茶団子の看板が、空腹を刺激するが、誘惑を振り切って、中の島のゴールポイントに向かう。



宇治川の遊覧船は、この季節は休業中のようだ。それにしても、たくさんの屋形船がずらりと接岸されている。一体全部で何隻あるのだろう・・・。



毎年おなじみのゴールのテントに到着したのが3時55分。13.5kmの健脚コースの完歩に要した時間は3時間15分。まあ、よく頑張ったと言えるだろう。



頑張ったのだけど、完歩の記念品の抽選結果は、いつも通りの絵葉書。もっとも今年は、イラストが描かれていた例年とはテイストが異なり、写真が印刷されたものだった。完歩賞のバッジも、これまでいくつも貰っているが、毎年色や絵柄が変っている。



さすがに、キング・オブ・スタンプラリー。完歩した後の、台紙の華やかさでは、他の追随を許さない。スタンプには細かな絵柄が描かれているが、台紙もインクも良く、スタンプのノリは申し分ない。毎年デザインが毎年変わるのも楽しみのひとつだ。



明日はゴルフ。さあ、今日のウォーキングの影響は、どう出るだろうか・・・。


まとめ


歩行距離   14.5km (ゴール~駅までを含む)
所要時間   215分 (3時間35分)
歩数      24400歩 (しっかり 20900歩)