2013年10月12日(土) ①
恒例の比叡山スタンプラリーに出掛ける。車やバスでの周回を想定して開催されているものだが、比叡山登山のモチベーションアップとして参加している。5ヶ所のスタンプを集めると貰える記念品が、これまでの絵皿から、ロックグラスに変ってしまっているのが少し寂しい・・・。
JR比叡山坂本駅から、日吉神社に向かう。10月に入っても驚異的な高気温が続いていたが、今日の気温はそれほどでもなさそうだ。もっともよく晴れ渡って日射しはきつい。今日の予定は、坂本~八王子山~三石岳~横川中堂~根本中堂~瓜生山~北白川。55歳のメタボハイカーにとっては、チャレンジングなルートだ。
この2年間に、坂本からは、本坂、大宮川、飯室の各ルートを歩いたが、三石岳ルートは初めてになる。最も楽しいルートと聞くが、この場合、最もキツイという意味だ。写真の左側の小山が八王子山。山頂付近に日吉神社の奥宮が見える。
比叡山の麓にある日吉神社の西本宮で、一つ目のスタンプをゲット。ところで、三石岳ルートって、どこから登るんだっけ・・・、この辺りについては、かなり詳しいつもりで、事前に調べもせず、山に登ろうというのは、比叡山を舐めていたなぁ、と反省。
これだけ観光地化しているというのに、比叡山には、まともな地図が用意されていない。ハイカー用の地図は無いし、ロープウェイやマイカーでの訪問者向けの地図も、デフォルメしたイラストマップのみ。沿線のウォーキングマップを積極的に作成しているJRや京阪にとっても、比叡山はアンタッチャブルゾーンであるかのようだ。寺域だけに、何か制約があるのだろうか。
日吉神社の境内から、直接八王子山に登れたという記憶もあるのだが、境内の地図は奥宮で行き止まりになっていて、そこから三国岳に続いているようには見えない。境内をせっせと掃除する巫女さん。掃除に勤しんでおられるだけに、道を聞ける雰囲気ではない。
結局、一旦日吉神社を出て、勝手知ったる神社脇の石段を登っていくことにする。大宮川ルートに続く道だが、途中で三石岳ルートへの分岐があったような記憶があるような、ないような・・・。山岳地図は一応持ってきてはいるのだが、縮尺も粗く、地形も読めないアマチュアハイカーにとっては、無用の長物に等しい。
大宮川ルートは、川に沿った比較的なだらかな整備された林道。日なたでは暑いが、日陰に入ると、風が冷たく肌寒く感じる。
途中、八王子山方面に向いた木橋に出会う。標識もないし、まさか、こんな道いけないよなぁ、なんて思いつつも、試しに渡ってみると、橋は細いし、揺れるし、撓むし、橋の半ばで反転もできず、後退りして戻る。わざわざ余計な危険行動を取ってしまう悪癖はなかなか直らない。
今どこにいるのかも判らないまま、歩いていると、ついに三石岳に向かう道を発見。と思ったが、横川中堂まで、残り550m地点まで来ていた。三国岳ルートへの分岐点というより、三国岳ルートとの合流地点と言うべきだろう。
結局、日吉神社から1時間半余りで、横川中堂に到着。昨年歩いた飯室ルートに比べ、急坂も悪路も無く、全然楽にやって来れた。二つ目のスタンプをゲット。
比叡山延暦寺は、最澄が開いた天台宗の総本山。しかし、延暦寺で得度を受けるなど、この地に所縁のある、法然、親鸞、道元、日蓮など、他宗派の開祖を紹介する絵図が境内に掲げられている。延暦寺が、宗派を超越した存在であることをアピールしている。
横川から、東海自然歩道を通って西塔に向かう。昨年、飯室ルートで登ってきた際には、なんて楽で歩きやすい道か、と感じたのだが、今年は違う。大宮川ルートには、ほとんど急坂は無かったのだから。
横高山の手前で、昨年歩いた京都一周トレイルコースに合流。大原の戸寺に下りるボーイスカウト道にある丸木橋は、未だに崩壊したままのようだ。
玉体杉で弁当。ここは、京都を見渡すことができる絶景ビューポイントだけに、多くのハイカーが休憩しているのだが、秋の行楽シーズンというのに、今日は人が少ない。後になって判ったのだが、比叡山ロープウェイが運休していたせいなんだろう。
比叡山ドライブウェイの脇にある峰道レストラン。巨大な最澄像があることで知られるところだ。晴天のおかげで、琵琶湖がよく見える。
最澄像の横に、ウォーク記念碑なるものを発見。1997年の国際ウォーキング大会の開催を記念して設置されたもののようだ。地球愛護、照千一隅、心身健全、世界平和、歩即修行と、失礼ながら、統一感の感じられない5つの四字熟語が並んでいる。
西塔、阿弥陀堂に到着。堂を彩る朱色が年を経てとても落ち着いた色合いになっていて、延暦寺でも最も好きなところだ。
「天然記念物比叡山鳥類繁殖地」の石碑。杉やモミの大木に覆われたこの地域には、多種多様な鳥類が生息し、「比叡山鳥類繁殖地」として国の天然記念物に指定されているそうだ。
広大な延暦寺の寺域の数ヶ所に料金所が設置されているが、ほとんどの登山路には料金所が無い。「お詣りする人は料金を払ってください」といった立て看板が随所に見られる。ご利益が薄れそうなので、いつも購入しているが、受付の係員さんは、「えっ、払ってくれるの?」といった感じ。もう少し厳格にやってはどうか。その代わり、ハイキング地図を作ってほしい。
西塔から、根本中堂のある東塔エリアに向かう。階段が続くが、適度に休憩を挟みながら歩いてきたせいか、思いのほか体力の消耗は少なく、足取りは軽い。
東塔と阿弥陀堂。東塔のスタンプ押印所は、ここからかなり離れた延暦寺会館に設置されている。
スタンプラリーは無事完了。ここのスタンプも長年変わっていないだけに、スタンプラリーとしての魅力は徐々に感じられなくなってきた。
今年の記念品は、ロックグラス。材質もイマイチで、絵もなく、グラスに書かれた和歌も同じ。東
東塔、西塔、横川の3種から選べるのだが、違いは、東塔とか、横川とかの文字だけ。かなりコストを絞った感じだ。ところが、去年までの残った絵皿でも構わないとのこと。使い道が無いことには変わりないが、これまで持っていなかった西塔の飾り皿があったので、それをチョイス。
さあ、いよいよ、京都に向けて下山だ。
比叡山スタンプラリー2013(2) へ続く