東京散歩(巣鴨~東京ドーム)

2015年7月25日(土)


新幹線で東京へ。ドームでの野球観戦は14時からだが、その前に東京少しを散策することとする。新幹線で地図とニラメッコし、訪問したことがない巣鴨周辺に狙いを定め、品川から山手線に乗ること約30分。大塚駅に初めて下り立つ。



巣鴨まで山手線に乗らず、大塚で下車したのは、都電なるものに一度乗ってみたかったため。山手線の大塚駅のガード下に、都電大塚駅前駅がある。阪堺電車などに乗る度、駅前という名前の駅はおかしい、と常々ケチを付けているのだが、この手の鉄道は駅ではなく、正確にhあ停留所となるらしい。



それにしても、チッチェー車両だ。常々東京は、何事によらずスケールが大きい、と感嘆することばかりだが、この車両は路線バスと同じくらいの大きさの一両編成。しかも、バスと同様、下りたい時は降車ボタンを押す仕組みだ。



大塚駅前から僅か2駅、庚申塚で下車。レトロ感があって沿線風景も興味深い。いつの日か改めてもう少し長い距離に乗車してみたい。さて、無人駅になっているのは驚くほどことでもないが、ホームに喫茶やかき氷の店が直結していることにはビックリ。今風の駅ナカとは異なるっものだが、昔から都電の乗降客に愛され続けてきたと思われる、長閑な風情を感じる。



庚申塚。中山道を旅する人たちのランドマーク的存在だったようだ。ちょうど、江戸と、最初の宿場町、板橋宿との中間地点にもあたるらしい。今のJR中央本線沿いに中山道があったように勘違いしがちだが、そちらは甲州街道なのだ。中山道は江戸からまずは意外なほどに北西に迂回し、高崎や軽井沢を経て、京都に向かっている。



おばあちゃんの原宿、として名高い、巣鴨地蔵通商店街。ここも元は中山道だったということになる。



巣鴨のマスコットだろう、「すがもん」なる、鴨というよりアヒルに似たキャラクターが郵便ポストの上にドンと据え付けられている。



とげぬき地蔵尊、高台寺。名高いお地蔵様を拝ませていただこと思っていたのだが、こちらの延命地蔵菩薩は秘仏のため、拝見させてもらえないようだ。


洗い観音。体の悪い部分に水をかけると治癒するという霊験あらたかな観音様だ。この日はさほど参拝者は多くなかったが、何十人も並ぶことがあるようで、長い行列を整理するための柵が設けられていた。



噂どおり、衣料品店が多い商店街だ。もちろん、コンビニもあるし、飲食店もある。それほど、おばあちゃん感を感じないのは、自分がおじいちゃんにドンドン近づいているせいなのかもしれない。



しかし、あらためて観察していると、何人もの年配の御婦人方が、服や帽子を物色しておられる光景も多く見られる。



商店街を歩く人のご老人率がさほど高いとは見えなかった。若い人も少なくない。もっともご老人方が買い物を楽しむには、この日は暑すぎたのかもしれない。



商店街には、大きな氷の塊をドンと据えて、涼を楽しめるようにはなっているのだが、汗は止めども無く噴きだす。



JR巣鴨駅側の商店街入口にある真正寺。江戸六地蔵のひとつだという。五街道に千葉街道を加えた江戸を起点とする6つの街道に旅の安全を祈るための地蔵が据えられていたそうだ。真正寺は行基が開いたとのことだが、行基って、こんなトコまで来ていたのか・・・。まさに超人だ。



巣鴨周辺は、関東大震災で多くの犠牲者を出したところらしい。これまで気付かずにいたが、東京中に、関東大震災に関わる多くの供養塔や慰霊碑があるに違いない。



巣鴨から、白山通りをテクテク歩いて、水道橋に向かう。 ただただ暑い・・・。立派なイチョウの街路樹が並んでいるが、正午にも近くなり、ほとんど木陰がない。



東京全体に言えることなのか、文京区だけのことなのかは判らないが、道路に沿って、消火器が格納された銀色のポールが多数設置されている。歩測してみると、約100mおきに1基設置されているようだ。



数百mに1基程度は、大型消火器が格納された、大きな箱も設置されている。ここまで消火器が並んでいる町は、あまり無いように思う。それとも、これまで気付かなかっただけなのか・・・。



コミュニティバスというものは、田舎町だけのものと思っていたが、文京区には「B-ぐる」というコミュニティバスが運行されている。小ぶりのバスだが、白山通を見る限り、道幅も十分広いんだけど、どうして都バスでないのだろう。



大した距離も歩いていないのに、暑くて頭がフラフラしてくる。遠くにようやく東京ドームに隣接した遊園地の観覧車が薄っすらと見えてきた。



もう少し寄り道しながら名所旧跡を訪ね歩くつもりだったが、そんなことはどうでもよくなってきて、一直線にドームに向かう。しかし、偶然、外国人観光客が数人写真を撮っているところに出くわし、そこが、柔道のメッカ、講道館であることに気付く。柔道の父、加納治五郎の銅像が立っている。



歩数、わずかに1万歩とは思えないほどに汗をかいて、東京ドームに到着。




(おまけ)
帰路に立ち寄った東京駅大丸のトイレ。なんと男子トイレが半個室になっている。う~ん、大阪ではお目に掛かったことがない。さすが東京はやはり進んでいる・・・。