2015年7月4日(土) ②
(前半より続く)
天王寺駅に到着したのは19時前。ギブアップするかの最終選択を迫られる。あと9駅を1駅30分かかるとしても、八尾南駅からの終電、23時半には間に合うはずと計算し、敢然と前に進むことにする。
顔出しパネルにまでなっている天王寺駅の駅員キャラクターは「茶臼山王寺」と「茶臼山天」。これも妙なネーミングだ。同姓の2人は、夫婦なのか、それとも兄妹なのか。まあ、どっちでもいいことだけど・・・。
17.天王寺駅 「ソデグロヅル」
チンチン電車(阪堺電車)が走るあべの筋を南に向かう。この辺りまで来ると土地勘も少々怪しい。阿倍野駅から、文の里駅に向かう道を間違い、大きく迂回する羽目になる。
18.阿倍野駅 「チョウゲンボウ」 ・・・ 小型のハヤブサの仲間なんだそうだ
ようやく本来のルートに戻る。疲れた体と時間制限のなかで、道を間違ったのは痛い。ここからは阪神高速松原線に沿って歩けばいいはずなんだけど、油断はできない。
文の里駅に到着。各駅が趣向を凝らして、どうぶつスタンプラリーを盛り上げる飾り付けや掲示をしている。
19.文の里駅 「ナベヅル」
典型的な平地ウォークのようだが、とんでもない間違い。地下鉄の駅に到着するたびに、階段を上り下りしなければならない。歩道橋もある。ここに来て、急に足腰の動きが悪くなってきた。
田辺駅も阪神高速の下にあるのだが、駅前は暗く、もはや高速の高架さえ映らなくなってしまった。
20.田辺駅 「ニジキジ」
地下鉄駒川中野駅の上に、近鉄南大阪線、さらにその上に阪神高速が走っているのだが、暗すぎて見えない・・・。
駒川中野駅の駅長室。ひっそりとライトが点いている。この辺りの駅は、この時間になると2人体制になるらしい。1人は改札口に貼りつき、もう1人が駅長室での事務を含む全ての用事をこなすため、短時間とはいえ、駅長室がカラになることもあるそうだ。
21.駒川中野駅 「ニホンイヌワシ」
平野区に入る。この区は大きい。以前、大阪市内の全24区で製作された「みどりのウォーキングコースマップ」を全て歩いたが、平野区が圧倒的に長いコースだった。そのせいか、平野区役所の前には、「ひらチャリ」と名付けられたレンタサイクルが設置されている。
22.平野駅 「ニホンキジ」
少し時間に余裕も出てきたので、遠回りにはなるが、大阪教育大学附属平野中学校に立ち寄る。大阪万博の年、親に勧められるままに、この中学校を受験し、試験には受かったものの、抽選で堕ちるという理不尽な結果となった。正直なところ、家から遠い学校に通わなくて済んでホッとしたものだが・・・。暗くてよく判らないが、当時の校舎もこんな感じだったように記憶している。
難読駅名として逆に有名になった喜連瓜破。遅くなっても飲食店などは営業しているようで、かなり明るい。
23.喜連瓜破駅 「ニホンコウノトリ」
さすがに、雨のため右手が傘で塞がれているだけに、歩きながらの写真撮影は難しい。もっとも暗すぎて、面白そうなものも見つかりようがない。
出戸駅に到着。ダイエーに直結している。空腹が辛いが、ここで何か食べると、この後が余計に辛くなる。さらに一旦座りこもうものなら、歩けなくなってしまう。足腰の張りを感じる暇を与えないよう、ここまで来たら歩き続けるしかない。
24.出戸駅 「パラワンコクジャク」
久しぶりに、未知の単管バリケードに遭遇。暗くて上手く映っていないが、白いパンダが笹を持ったデザインだ。
中央環状線・近畿自動車道に出てきた。あと一息だ。
25.長原駅 「ヒオドシジュケイ」 ・・・ 七面鳥みたいなヤツだ
そして、ついに終着駅、八尾南駅に到着した。路線の最後だけが地下から出てきて、立派な地上駅ビルに吸い込まれている。
26.八尾南駅 「ヒメコンドル」
自分で自分を褒めてあげたい。ギブアップの誘惑に負けず、雨のなか、最後まで良く頑張った。昼の12時5分に出発して、到着が22時15分。途中休憩はあるものの、10時間10分のウォーキングだった。歩数はなんと55000歩。この3年ほどの間に50000歩超はなかったはずだ。明朝どうなっているのかは判らないが、55000歩歩いた割には、足腰のダメージは少ない。
判らないのは歩行距離。スマホのアプリは、地下に入って電波が途切れたりするせいか、時たま自分の位置を間違うようだ。それを差し引いても、GPSが受信できない時間が長かったせいか停止してしまった天王寺駅までに25km以上歩いていることになっている。八尾南までを加えればさらに10km以上歩いているはず。谷町線の営業キロ28.1kmと差がありすぎるが、37~38kmくらい歩いたのだろうか。
動物スタンプは26個獲得。多くは谷町線のシンボルカラーの紫だが、堺筋線との乗継駅となっている天神橋筋六丁目駅のスタンプが、堺筋線の茶色になっているなど、乗継駅のスタンプカラーは様々だ。
どうぶつカードも26枚ゲット。表が一枚ずつ異なる動物、裏は統一デザインだ。トランプのようなものだが、どうやって使うのだろうか・・・。
激闘の記録が、地下鉄の一日乗車券、エンジョイエコカードに残されている。駅長室でスタンプを押すだけを繰り返したため、入構と出講が同じ駅ばかりだ。時刻も印字されているので、ウォーキングの記録としては、なかなかのものだ。それにしても、一枚のカードにこれだけ印字されることも多くはあるまい。もっとも規定の行数を溢れてしまったせいか、八尾南駅の記録は印字されていない。
達成困難かとも考えていた当初の目標を、雨という悪条件のなかで達成できた。満足感は高い。とても心地良い疲れだ。