刀剣乱舞スタンプラリー(嵐山~白梅町~四条大宮)

2016年1月31日(日)


先週の大寒波から打って変わって、暖かい週末となった。刀剣乱舞というゲームには何の知識も興味もないのだが、冬の京都の空気を吸いに、嵐電と太秦映画村が共催しているスタンプラリーに出掛けることにする。



阪急嵐山駅からスタート。ホームのベンチは御所車、照明は吊灯籠をモチーフにデザインされているようで、いかにも京都、という雰囲気を演出している。



桂川に架かる渡月橋。よくポスターなどに採用されるのは、北側からの写真なんだけど、南側から見た風景も悪くない。



10分ほど歩いて京福電鉄の嵐山駅にやってきた。久しぶりにやってきたが、いつの間にか駅構内には200~300本はあろうかと思われる京友禅をデザインしたアクリルポールが林立していて、幻想的な雅の空間が創り出されている。



ここで、一つ目のスタンプを無事ゲット。う~ん、こりゃ何のデザインだ?家紋だろうか? 大勢の女性ファンが列を為してスタンプ台に並び、登場人物と思われる特大パネルの前で記念写真を撮っている。そんな中で、刀剣乱舞のことなど何も知らないオジサンが列に加わるのは、気恥ずかしくもあり、また申し訳ないような気分にさえなる。



オジサン的には、こちらのスタンプの方がうれしい。鉄道むすめ、福王寺ひかるだ。どんどん鉄道むすめが増殖しているように思えるが、一体どれほどの鉄道会社が鉄道むすめを採用しているのだろうか。



嵐山だけでも、一日過ごせる観光地なんだけど、国内外からの観光客での大混雑するエリアを素早く通り過ぎて、嵐電に沿って、太秦方面に向かう。通常1両編成の路面電車だが、しっかりと複線化されている。



もっともホームの雰囲気は、いかにもローカル路線っぽいレトロ感に溢れている。



車折神社。裏参道出口のすぐ前に嵐電の車崎神社駅がある。鳥居の向こうに電車が到着するところを撮影する人が多数いたので、マネをして同じようなアングルから写真を撮る。



商売繁盛や良縁成就などのご利益のある、由緒ある神社だが、境内社の芸能神社の方がメインになっている感がある。芸能人の名前が書かれた玉垣がギッシリと並んでいる。大物ばかりでなく、結構マイナーな芸人の名前も数多く見られる。




嵐電に沿って歩きたいのだが、そう上手い具合に道がない。このような軌道に沿った道が続くと、とてもラッキーな気分になる。



路地のための、ひどく狭い踏切も見られる。遮断桿の長さは1mも無いように思える。



最近は、交通標識風の地域オリジナル注意看板が多く見られるようになった。これは痴漢注意の看板。う~ん、狙われている女の子が幼すぎるように思うのだが、これも最近の犯罪傾向を反映した結果なのかもしれない。



四条大宮行と北野白梅町行が分岐する帷子ノ辻駅。駅ビルになっていて、他の駅とはグレードが違う。



太秦にある広隆寺。平安遷都前から続く真言宗の寺院だ。あまり知られていないように思うが、京都で一番古い寺ということになるらしい。




大映通り商店街。大映の撮影所が閉鎖されてから、もう何十年にもなるはずだ。映画カメラをモチーフにした商店街の看板がユニークだなぁ、と写真を一枚撮っただけで戻ってしまったが、後で調べると、この中に昭和のヒーロー「大魔神」の巨大像があったようだ。惜しいことをした。いつか再度見に行きたいものだ。



東映太秦映画村。あまりお客さんの姿が見あたらない。自分自身も30年ほど前に訪れたきりだ。ここがスタンプポイントになっているんだけど、悪い予感が当たった。スタンプは入場ゲート手前に見つけることはできなかった。間違いなく有料ゾーンに設置しているのだろう。



映画村が主催しているのだから、スタンプを有料ゾーンに置くのも当然か、と、あっさり諦めて、次のスタンプポイントの北野白梅町駅を目指す。途中、妙心寺に立ち寄る。室町幕府に庇護されていた五山十刹とは一線を画した、林下の代表寺院。大徳寺もそうだが、おそらくその反動で、織田政権や徳川政権下では重んじられたようだ。安土桃山~江戸初期の有力武将が創立した塔頭が、広大な敷地にズラリと並んでいる。



広隆寺も妙心寺も初訪問だが、足を延ばしてこれまで来たことがない、石庭で有名な龍安寺にもやってきた。スタンプラリーのことなど忘れて寺社巡りだ。もっとも、有料ゾーンの石庭は、もう少し小奇麗な格好で、時間のあるときに再訪することにして、門前で退去する。



仁和寺、龍安寺、金閣寺をつなぐ「きぬがけの路」。京都を代表する観光道路のはずだが、残念ながら歩いている人は、ほとんど見当たらない。



立命館大学。門の前には、入学試験会場の大きな看板が掲げられている。



北野白梅町駅にやってきた。嵐電北野線の終着駅だ。西大路通と今出川通に面した、京都における交通の要所だが、駅舎は古く、自動券売機も1台しか設置されていない・・・。映画村でスタンプを押せなかったので、ここでようやく2つめのスタンプをゲット。



嵐電をバイパスするように最短距離で西大路通を南下し、嵐電のターミナル、四条大宮駅までやってきた。改札口には、8匹の鬼の人形が吊りさげられてた。節分の飾りだろうか。



う~ん、四条大宮駅のスタンプは、駅構内にあるではないか。鉄柵の向こうにあるスタンプが恨めしい。まあ、主催者でもある嵐電に一切乗車せず、歩いてスタンプポイントを回っているんだから、文句は言えない。



結局、全スタンプのうち、収集できたのは、嵐山駅と北野白梅町駅の2つだけ。しかし、嵐電沿線風景や、古い寺社の張りつめた空気感を楽しむことができた。スタンプラリーは目的ではなく、歩くためのモチベーションづくりの手段なので、ガッカリ感はない。