2016年1月24日(日)
昨日2コースを完歩し、近鉄・阪神・山陽3社沿線クイズ&スタンプラリー(沿線散歩)の全10コース制覇にリーチを掛けたばかりだが、続けて最終コースを歩き切り一気にフィニッシュさせるべく、山陽電車の西二見駅にやってきた。
西二見駅には初めて降り立つ。どんな駅かと楽しみにしていたのだが、南側にはイトーヨーカドーなんかがあって賑やかなようだが、スタートとなる北口には店はおろか、自販機さえ見当たらない開発途上地帯。ただでも大寒波が襲撃中というのに、この風景を目の当たりにすると、さらに寒々しさが増してくる。
西二見駅は、明石市の西端。子午線が通る町をアピールするマンホールが、最近造成されたばかりと思われる道に並んでいる。
と、思っていたら、お隣の播磨町のマンホールが現れた。どうやら、明石市と播磨町の境目あたりを北上しているようだ。播磨町のマンホールには、大中遺跡がデザインされている。
今日のコースのテーマは「溜め池」。よりにもよって、寒風吹きすさぶ今年度最低気温の日に、溜め池巡りは辛い・・・。
第二神明道路の明石西インターの横にある鳥池。言葉通り、鳥たちが、寒さをモノともせず、餌を探っている。どうせ、しばらく歩いていると体も暖かくなると、タカを括って、薄手のブルゾンでやってきたが、歩いても歩いても体は温もらない。それどころか、体の芯までドンドン冷えてくる。
明石市と播磨町の境を歩いているつもりが、稲美町にやってきた。このあたりの市町は複雑に入り組んでいて、未だにその位置関係を掴みきれない。
稲美町のマンホール。町の花、コスモスがデザインされている。
なんだか変な地名が現れた。六分一六分一山。六分一は「ろくぶいち」と読むようだ。
この付近では最大の溜め池、天満大池にやってきた。案内板によると7世紀に築造された、兵庫県下では最も古い溜め池なんだそうだ。総貯水量は50万トン弱。計算すると、牛乳瓶にして30億本近い容量となる。(計算あってるかなぁ・・・)
水面を利用したメガソーラーが設置されている。太陽光パネルは浮いているのか、それとも水底に固定されているのか、遠目には判らない。
白いの、黒いの、大きいの、小さいの・・・、様々な水鳥が、ワンサカとこの池に棲息している。近年になって溜め池の役割は大きく変わってきたが、水鳥たちにとっては、ずっと変わらず、居心地の良い住処になっているのだろう。
池の畔には、美しい木々が植えられ、ベンチがあったり、ピクニック場があったり、近隣の人々にとっても、居心地の良い環境が整えられている。
基本コースは、ここから南に戻る全11kmのコース設定になっているのだが、さらに距離を伸ばした健脚者向けのオプションコースも紹介されている。体内温度は氷点下とさえ思える寒さだが、沿線散歩のスペシャリストを自認するからには、オプションコースに挑まなければならない。菅原道真が大宰府に赴く際に立ち寄ったとの伝承が残る天満神社に参拝し、さらに北へ進む。
暖かい日ならば、さぞかし気持ちいいんだろうなぁ、と思わせる、水辺の遊歩道を進む。寒いのなんの、暖かい缶コーヒーを買っても、1~2分で冷たくなってしまう。
稲美中央公園内にある「いなみ野 万葉の森」までやってきた。加古川と明石川に挟まれたこのあたりの台地をは、かつて印南野と呼ばれ、歌枕として万葉集などにも数多く登場するそうだ。
播州葡萄園歴史の館。驚いたことに、このあたりは、明治初期に、日本初となる葡萄園とワイナリーが開設されたとこなんだそうだ。台地にあって水利の悪い地域だが、葡萄栽培には適地、ということで国家プロジェクトとして葡萄酒造りに取り組んだらしい。非常に無念なことに、害虫による甚大な被害を受け、成功には至らなかったそうだ。
いなみ野水辺の里公園。稀少な虫か鳥がやってくるのだろうか。寒いなか、大きなカメラを抱えて何かを待っている人が多数おられた。ご苦労なことだなぁ、と思ったが、この寒気の中をテクテク歩いている自分自身も、相当ご苦労なことだ。
こんなに寒いのに、いなみ野水辺の里公園には、すでに蕾が綻びかけた梅が見られた。
ニッケの工場跡地に建てられた、まちなか発電所。ソーラーパネルの向こうに、古い煉瓦造りの工場遺跡が見られる。
明石市に戻ってきた。明石市のコミュニティバスといえば、TACO(タコ)バス。最近は路線ごとに海産物のマークが付くようになっている。
山陽電車の車庫がある東二見駅でゴール。いやぁ、寒かった。暖かい缶コーヒーと缶コーンスープで何とか体温を維持できた。
無事、全10コースのスタンプをコンプリート。
歩行記録。4時間半で約18km。歩数は25500歩。東二見の駅で、歩行記録を停止させるのを忘れたため、そのまま山陽電車の路線を東に歩いたような軌跡になっている。
久しぶりにウォーキングらしいウォーキングができたが、ちっとも汗もかかず、ただただ寒かった。