世界の”モノ”を探せ ~大英博物館展×神戸~

2016年1月10日(日)


NHK神戸放送局、神戸市交通局、神戸市立博物館が共催している、「世界のモノを探せ」スタンプラリーに参加する。大英博物館展が神戸市立博物館で開催されているのに併せたイベントのようだが、ネーミングがネーミングだけに、何のことやら判らず、開催終了の前日まで放置していた。どうやら、「神戸には世界中から色々なモノが集まっているんですよ」ということをアピールするため、モノのあるところをスタンプポイントにしているようだ。



まずは15ヶ所あるスタンプポイントの中で西端に位置するノエビアスタジアムを目指して、地下鉄御崎公園駅からスタートする。可動式屋根付きの多目的スタジアムで、ヴィッセル神戸やINAC神戸が本拠地としている。ラグビーのワールドカップでの使用も決まっているらしい。



さて、このスタンプラリーでは、台紙方式と、スマホアプリ方式の2つがある。リアルなスタンプをドンと押すことこそスタンプラリーの醍醐味と信じて疑わず、スマホアプリ方式にはこれまで手を出さなかったが、今回NHKのサイトからアプリをダウンロードしてスマホ方式も併せてやってみることにする。



スタンプポイントで、所定のモノをカメラで映すと、自動的にバーチャルスタンプが押される仕組みになっている。ここでのモノは、スタジアム前のタイルに描かれたラグビーのマオリオールブラックスの選手の足型。



モノをカメラで捉えると、アプリの中の台紙に、自動的にバーチャルスタンプが押印される。なるほど、確かに便利といえば便利だ。スタンプの紛失とか保管も気にすることもなく、時間に関係なくスタンプラリーが楽しめるかもしれない・・・。リアルスタンプ派には寂しいことだが、いずれスタンプラリーのバーチャル化が進むのも止むをえないかもしれない。



などと、スマホアプリの性能に感心して、次なるスタンプポイント、平清盛が後白河法皇を幽閉したことで知られる薬仙寺で、バーチャルスタンプをゲットすべくカメラを翳すが、反応しない・・・。10分以上、いろいろと試したものの、ついにバーチャルスタンプは諦めて、リアルスタンプだけを押して、次に向かう。



3つ目のポイントは兵庫大仏で知られる能福寺。ここでのモノ(スタンプ)は、アメリカ先住民のパイプ。大英博物館展の出展品であることは判るが、この寺と何が関係あるのか・・・。英文での寺の由来碑を建立した寺なので、海外との付き合いもあったのかもしれないが、モノとスタンプポイントの関係が全く理解できない。まあ、時間もないので、深く考えずに次に進む。



国道43号線沿いにある鎮守稲荷神社。ここに一の谷の戦いで奮戦の末に討死した平経俊の墓があることは知っていたが、この鳥居の脇にある石灯籠は高田屋嘉兵衛が寄贈したものだと知る。



ハーバーランドにやってきた。アンパンマンミュージアムをはじめ、人気の施設が集中しているせいもあり、大変な混雑ぶりだ。ここの赤煉瓦倉庫もスタンプポイントのひとつ。



 神戸の中心部を後回しにして、一気に北上。最北端のスタンプポイントがある諏訪山に向かう。キツネの石像がいくつも設置された諏訪稲荷神社まで、急坂を上る。



標高は100mほどとのことだが、ここまで上ってくると神戸の街や港が一望できる。



関帝廟。三国志の英雄、関羽雲長を祀っている。長田は三国志の町として定着してきた感もあるが、さらに神戸市営地下鉄海岸線も長い間、三国志と鉄人28号の2つの横山アニメを押しに押しまくっている。



県庁の傍にある兵庫県中央労働センター。な、な、なんと、今日は第二日曜日のため、1ヶ月にただ1回の休館日。リアルスタンプは、館内に設置されているようだが入館できない。



せめてバーチャルスタンプだけでもゲットすべく、きっとこれがスタンプゲットのためのモノに違いないと小泉八雲の肖像レリーフをカメラに捉えると、見事ビンゴ。



徐々に日暮れが近づくなか、大倉山公園にやってきた。ここでは孫文の胸像の撮影がバーチャルスタンプゲットのために必要。



ところが、普通にスマホで写真を撮ると、自動的に光度調整をしてくれるのに、アプリでカメラを向けても、暗くて孫文の顔を識別できない。ここでもバーチャルスタンプを諦めて次に向かう。



神戸のメリケンパークまでやってきたのは、17時を過ぎて随分暗くなってきた頃。おはじきで遊ぶ子供像を撮るが、これまた暗くて識別してくれない・・・。



ここで、ふと思いつく。実物を撮るのではなく、掲示板にある写真を撮ればいいのではないのか・・・。よく説明を読むと、「この枠の中の写真にアプリのカメラをかざそう」とあるではないか。カメラを向けるべきものは、実物ではなく、写真だったようだ。



同じくメリケンパークのスタンプポイント、サンタマリア号のモニュメント。老朽化のため、長らく展示されていた帆船そのものは解体され、今は一部の部材が飾られるのみとなってしまった。



地下鉄みなと元町駅近くにある旧第一銀行神戸支店跡。ここでは暗くて、パネルの写真さえ、アプリのカメラは反応してくれなかった。



神戸市立博物館。展示パネルもスタンプも館内にあるようだ。開館は夕方5時半までだったようだ。バーチャルスタンプもリアルスタンプもゲットできなかったが、諦めるしかない。



最後は、神戸市役所南にある東遊園地。すでに真っ暗だが、説明パネルの写真に、アプリは反応してくれた。



これがリアルスタンプの台紙。計13のスタンプをゲット。取り損ねたのは、閉館していた神戸市立博物館と兵庫県中央労働センターの2つ。



こちらはバーチャルスタンプ。11個のスタンプをゲットした。薬仙寺、大倉山公園、旧第一銀行、神戸市立博物館の計4つのスタンプが無い。



神戸市立博物館に行けば、スタンプの数に応じた記念品がもらえるようだが、明日でイベントは終了する。神戸市内を西に東に動き回ったが、振り返ればなんとも効率の悪い移動だった。