2012年8月25日(土)
日も暮れかけた頃、大阪城で開催中の「城灯りの景」(しろあかりの「え」と読むらしい)を見に行く。今年で12回目になるのだが、行くのは初めてだ。
城内に2万個もの行灯が並べられているという。蝋燭の灯りだ。辺りが暗くなるのに従って、行灯の灯りが輝きを増していく。
メインの会場は、普段は有料になっている西の丸公園。コンサートの賑やかな演奏が鳴り響き、驚くばかりの人出だ。。そもそも、この公園は有料にすることで、芝生や桜の木を大切に育て、いざという時には大阪の迎賓機能を果たすところだったはず。この2日で公園はかなり荒れちまうだろう。遊ばしておくより、このように地域の活性化のために使った方が良いという考え方までは判らなくはないけど、この公園を国際モトクロス会場にする、という発想は理解できない。東京には、皇居、明治神宮、浜離宮・・・など都心にも静寂で風格のあるエリアがいくつもある。大阪も国際都市を自負するなら、そのような場所がひとつは必要ではないのか。
公園の外周には屋台が立ち並んでいる。人気の有る屋台には大行列ができている。
自販機の飲み物は、あらかた売り切れの赤ランプが点灯していた。夕方以降は過ごしやすくなってきたとはいえ、まだまだ暑いし、B級グルメというのは総じて味が濃いからねぇ・・・。
天守閣前広場にも、膨大な数の行灯が並べられていた。天守閣のイルミネーションも相俟って、とても美しい。それにしても、この費用はどこから出ているのかなぁ・・・。
大阪夏の陣で豊臣秀頼と淀君が自刃した場所と伝えられている山里曲輪は、普段は比較的静かな所なんだけど、ピッカピカにデコレーションされていた。
大して歩いてもいないのだけど、あまりの人出と騒がしさで、とても疲れた。
無料イベントとなると、費用のことなど考えずに大勢集まってきて喜んでいる。目論みどおり2日で6万人の来場があったとしても、一人あたり300円ほど掛かる計算になる。入場料300円に設定して6万人集まるだろうか・・・。大阪城の魅力向上に繋がっているのだろうか・・・。こうした人出の多いイベントは苦手なので、どうしても辛口の感想になってしまう。
ギンギラギンの天守閣広場を離れ、極楽橋を渡り、京橋口に向かう堀端から天守閣を振り返る。やはり、お城から少し離れて月明かりに照らし出されたシルエットを眺める方が性に合っている。