大正(純)愛らんどスタンプラリー

2013年3月2日(土)



昨日の雨はすっかり上がって快晴。大阪市大正区のスタンプラリーに挑戦する。地下鉄大正駅などには、「ようこそ大正純愛らんど」のポスターが貼り出されている。NHKの朝の連続ドラマ「純と愛」の舞台となったことを契機に、一気に大正区に人を呼び集めようとしているようだ。



大正区では、区内の全渡船場を回るスタンプラリーを秋に開催していたのに、昨年は実施されず残念に思っていたが、「渡船+沖縄」にグレードアップされて昨日スタートした。



JR駅前の大正区観光案内所で、台紙と最初のスタンプをゲット。大正区に観光案内所なんて、以前は考えられなかったけど、最近は沖縄出身者が多い街であることから、「おきナニワん」なる造語を編み出して、「沖縄」と「なにわ」を合体させた料理やお菓子を売り込んでいる。



続いて、駅近くの「いちゃりば」という沖縄の料理や物産を取り扱うお店へ。店舗がスタンプポイントになっている場合、何か買わないとスタンプを押しにくい、という不安があるのだけれど、スタンプ台は店の前に「ご自由に」という感じに置いてある。これが、よくできたスタンプラリーの品格というものだ。台紙も分厚く、スタンプのデザインも、インクのノリもいい。



尻無川に沿って、 甚兵衛渡船場を目指す。泉尾地区は、地盤の低いところのようで、高さ5mほどの分厚い堤防で守られている。



甚兵衛渡船場に到着。 どうやら沖縄系のスタンプポイントは、区の花、つつじをモチーフにした大正区のマスコット「ツージィ」、渡船場では、「渡船」がスタンプに使われているようだ。



次は千歳渡船場。北恩加島と鶴町を結ぶ渡船だが、その双方がスタンプポイントになっている。
北恩加島の渡船場に行くと、次の渡船まで、あと5分。でも天気もいいので、少し戻って千歳大橋を歩いて渡ることにした。ひょっとしたら渡船に勝つかも・・・なんて考えて、速足で歩く。



千歳大橋の上から、昭和山がよく見える。向こうには、建設中のハルカス。やはり高い・・・。手前に見える、船がひしめいている桟橋は何だろう?地図を見ると「大正内海はしけさん橋」とある。とても気になる。スタンプラリーとは関係ないところだが、後で探検してみよう。



せっせと、千歳大橋を渡ったが、北恩加島と鶴町の渡船場の間を歩くのに13分掛かっていた。橋が完成して、渡船が無くなるのでは、と思っていたが、残してほしいとの強い要望があったと聞く。実際に歩くと渡船の有難さが判る。雨の日や寒い日などは渡船が一層便利だろう。

渡船場の待合ベンチの上に置かれたスタンプ台は、結構派手で、よく目立つ。



鶴町にある神明神社。近代になって出来た土地だけに、古い寺社は無いところだ。帰宅して神社のHPを調べてみると、元は内平野町にあったものが、松屋町筋の拡張で移転を余儀なくされた際、大正13年、熱心な誘致活動があったこの地に遷座したのだそうだ。鳥居には明治40年という年号があったので、鳥居ごと移転してきたのかもしれない。



中山製鋼所。幾星霜もの時代を乗り越えてきたという、威圧感ある工場だ。大正12年の創立というから、神明神社が鶴町に移って来たのと、ほぼ同時期になる。経営危機が伝えられているが、頑張ってもらいたいものだ。



めがね橋と呼ばれる千本松大橋にやってきた。ぐるぐる回るので、車を運転していても、少し気分が悪くなったりする。でも、これまで歩いて渡ったことが無かったので、スタンプラリーとは関係無いが、少し寄り道してみる。



橋の上で、思いっきり背伸びして、腕を伸ばして、歩道の鉄柵の上に携帯カメラを差し出して、下の方を撮影。円を描く道路の内側は、少年野球のグラウンドとして活用されている。



次のスタンプポイントになっている千本松渡船場を、橋の上から撮影。ちょうど渡船が停泊している。



西成区側まで渡ってしまいたいとも思ったが、結局、橋の真ん中まで行ったところで、千本松渡船場まで戻る。 これで渡船場のスタンプポイントは終了。



おきナニワんの本拠地?、平尾の町にやってきた。ここに4つもスタンプポイントが集中している。平尾本通商店街は、沖縄色を前面に押し出している。



五色堂というお菓子屋さん。スタンプは店先に置いてあるので、買い物しなくとも気軽に押せるのだが、紅芋を使った「おきナニワんロール」と、シーカーサーのジャムを入れた「おきナニワんどら焼き」を購入した。お姉さんが、店頭にあるものではなく、出来たてをわざわざ出してくれた。



商店街に飾られていた、段ボール紙で作られたシーサー。傍にいたお兄さんに「写真撮ってもいいですか?」と聞くと、「どんどんブログなどにUPしてください」とのこと。遠慮なく掲載させてもらいます。



おきナニワんドリンクなども売っている中川青果店と、美味そうな匂いを思いっきり発散している宮城ホルモン店でも、無事スタンプゲット。



ところが、最後の平和堂という菓子店が見当たらない。地図のポイントが印刷ミスで一筋ずれていたのだ。この店だけが、スタンプが店内にあった。で、またお菓子を2つ買ってしまった・・・。う~ん、歩いても歩いてもカロリーオーバーだ。



スタンプラリーは無事コンプリート。さあ、千歳大橋から見て気になった「大正内海はしけさん橋」の探検だ。行ってみると、桟橋の幅は3mもない。さらに真ん中に手すりがあるので、道幅は1m少ししかない。暗い海面を見つめていると吸い込まれそうだ。風もあって、ちょっと怖いぞ・・・。



はしけが最大5重にもなって桟橋に係留されている。それぞれがロープで括りつけられているが、これって、三国志の「赤壁の戦い」における龐統の奇策「連環の計」そのものだ。



タグボート(たぶん)も、ずらりと並んで係留されている。壮観だ。それにしても、人の気配は無いのだが、たくさん駐輪されている自転車は、誰のものなんだろうか。



大正区のメインストリート「大正通」。片側3車線の立派な道路だ。鉄道がほとんど無いので、市バスの本数が、おそらく市内で最も多いところだと思う。

この道路、南の方は、中央分離帯に立派な街路樹が植えられているところが多いのに、北に行くと無くなる。狭くても、中央分離帯を確保して植樹すれば、もっといい感じの道になると思うんだけどなぁ・・・。



完成したスタンプ台紙。JR大正駅前の観光案内所に戻り、記念品を貰おうとすると、表面に「済」スタンプを押してもいいですか?と聞かれた。スタンプラリーストの気持ちが解ってるねぇ。せっかくコンプリートしたスタンプ台紙を台無しにするような無粋なマジックインキでチェックを入れるようなスタンプラリーとの格の違いを感じた。



日曜定休や不定休の店がスタンプポイントになっているのが気になったが、無事終了。プレゼントの応募ハガキと、ツージィのキーホルダーを記念品として貰った。結構いい品物だ。



寄り道が多すぎて、予定より4kmほど多く歩く羽目になったけれど、いいスタンプラリーだった。悔やまれるのは、大正区を巡回している、シーサー型のコミュニティバスを撮り損ねたこと。お菓子をパクついている最中だったので、絶好のシャッターチャンスを逃してしまった・・・。


まとめ

歩行距離   約14km
所用時間   232分 (3時間52分)
歩数      22400歩 (しっかり 15600歩)