賤ヶ岳・木之本シールラリー

2013年6月16日(日)


「春夏の陣!賤ヶ岳・北国街道木之本宿シールラリー」に出掛けた。賤ヶ岳の七本槍をテーマにしているところは好みなんだけど、遠隔地のうえに、シールを貰うためには、買い物や宿泊が必要というのが気に入らない。しかし、天気も良いことだし、久しぶりの賤ヶ岳を楽しむとしよう。



まずは、滋賀県の北端、余呉駅へ。福井県はもうすぐそこだ。昨日の雨で少し涼しくなるかと思ったが、朝から日射しは厳しい。余呉湖の湖面も明るく輝いている。暑い日になりそうだ。



持参した地図は、6年前に全50コースを制覇したJRの「駅からはじまるハイキング」のもの。その際は、木之本から賤ヶ岳を越えて余呉まで歩いたのだが、今回はその逆コース。地図に従って、賤ヶ岳に登る前に、余呉湖の湖岸を散策する。月末に紫陽花祭りがあるそうだ。




余呉湖は、羽衣伝説が伝わる土地のひとつ。湖岸には、羽衣を纏った天女がモチーフになった看板や像などが設置されている。



30分ほどの湖岸散策を終え、いよいよ賤ヶ岳登山だ。住宅の横をすり抜ける小路が、登山口になっている。



登山口には、電線が張られている。イノシシばかりか熊まで出る山らしい。電線を跨いで、山に入っていく。



あたかも緑のトンネルだ。樹林が日射しを遮ってくれるうえに、余呉湖の方から、とても気持ちいい風が吹いてくる。



大岩山の中川清秀の墓所に立ち寄る。秀吉軍に属して、ここに砦を築き、北方からの柴田勝家軍に備えていたところ、余呉湖西岸を迂回して奇襲してきた猛将佐久間盛政に討ち取られた。荒木村重や明智光秀などの負け組と、際どく袂を分かつ立ち回りの良さを見せた清秀だが、享年42で戦場に散った。



木之本からの道に比べて、距離は長いが、坂は緩やか。もっとも賤ヶ岳山頂の手前では、息がきれるような坂が続く。



登り始めて70分余りで、標高422mの山頂に辿りついた。賤ヶ岳の戦いの直後の武将を描いたと思われる像がある。いかにも疲労困憊の体だが、1年弱の間に、明智光秀、滝川一益、柴田勝家と、 かつて仲間であった織田家重臣との戦いが続いたことへの悲嘆を感じる。



賤ヶ岳展望台から余呉湖の全貌を見渡すことができる。



逆サイドには、琵琶湖が広がる。2つの湖の水脈は繋がっているのだろうか。水位はほとんど同じように見える。



木之本への下りは、賤ヶ岳リフトを利用する。片道、しかも下りにリフトを使うのは、馬鹿らしい気もするが、シールラリーのコンプリートに、賤ヶ岳リフトは外せない。16ヶ所あるシールポイントのうち8ヶ所は宿泊施設なのだから、8枚シールをゲットするためには、残りはひとつも外せない。



山を下り、JR北陸本線を東に渡る。田植えも終わり、稲も順調に育っているようで、田んぼ全体が風を受けて波立っている。秋には美味しい近江米が収穫されるだろう。



北陸自動車道の上り線のサービスエリア。シールポイントになっているのは、下り線のレストランなのに、南行きを下りと勘違いして、30分以上、無駄なウォーキングをしてしまった。ここのサービスエリアは下り線に限って、一般道からも利用できるようになっている。



木之本町も余呉町も、3年前に長浜市に編入されたのだけれど、未だに、「町境」の表示が掲示されている。



旧北国街道を南下して、木之本の町に入る。道路には、融雪システムが整備されている。水のパイプの錆のせいだろうが、道路面は、赤錆色になっている。



うだつの町並み。いかにも旧街道の宿場町という風情だ。



馬宿の跡。山内一豊の妻、千代が、夫のために名馬を購入したのが、木之本宿だという。6年前に木之本を訪ねた際は、NHK大河ドラマの影響で、「功名が辻」ばかりがフィーチャーされていたが、現在のウリは、木之本が出生地と伝わる、来年のNHK大河の主役「黒田官兵衛」だ。



滋賀銀行の支店であった近代洋風建物が、今は「きのもと交遊館」として活用されている。シールポイントにもなっているので、入館料を払って見学。賤ヶ岳の戦いのジオラマが興味深かった。それにしても、羽柴秀吉、柴田勝家は勿論、加藤清正や福島正則などの七本槍武将、黒田官兵衛、山内一豊夫妻・・・。戦国武将テンコ盛りだ。さらにマスコットのモデルは石田三成だ。



木之本宿の古い酒屋。七本槍という酒を造っている。



シールを集めるため、ポン酢(醬油屋)、酒粕ジェラート(酒屋)、草餅(菓子屋)、そしてパンを購入。このサラダパンが、知る人ぞ知る、木之本の名物。コッペパンにマヨネーズと刻みタクアンを挟んだものだ。何個もサラダパンを購入する人たちが行列をなしていた。



木ノ本の駅。町の名前は「木之本」だが、駅は「木ノ本」だ。黒田家発祥の地の幟が駅前に並んでいる。



シールラリーも無事完成。木ノ本駅にある観光案内所で、好きな七本槍武将のピンバッジをひとつ貰える。ベタなことだが、加藤清正のバッジを貰う。特に清正が好みでもないのだが、失礼ながら、大名にもなれなかった平野長泰とかを希望する人は、余程のマニアと言える。



今日の出費は、電車賃5000円、買い物2000円、その他、リフト代や交遊館入場料など・・・、1万円近く・・・。


まとめ


歩行距離    約12km
所要時間    370分 (昼食・見学・買い物等を含む)
歩数       26000歩 (しっかり17500歩)