2013年6月8日(土)
この季節になると、山歩きは辛いが、未だ踏破していないポンポン山の縦走に出掛ける。高槻市のホームページに掲載されているマップに従って、神峯山口バス停から出発する。本山寺を経てポンポン山に登り、善峯寺、できれば灰方バス停も越え、阪急西向日の駅まで歩いてみよう。山間部中心の18キロくらいの道程になるため、水分はたっぷり携行する。
最初から、厳しい山道を予感させる雰囲気。ところが、この後、舗装された自動車道を進むことになる。
神峯山寺(かぶさんじ)。ここもまた、役行者の開山とのことだ。モミジの木が多いお寺なんだけど、一部紅葉している。そういう種類のモミジなんだろうか・・・。
神峯山寺を出て、再び舗装された道を進む。自然が豊かで、よく整備された歩きやすい道なんだけど、東海自然歩道にもなっているだけに、少し興醒めだ。
地道との分岐には、「東海自然歩道は、コンクリート舗装の道です」と、わざわざ看板が立てられている。
本山寺に到着。お寺なんだけど、12筋の注連縄がある。村に悪霊が入ってこないようにする「道切り」に似た注連縄だ。12筋の長短で、翌年度の社会情勢や農作状況や物価などが示される、と、説明版にある。おそらく、この12本は月を示しているのだと思う。
本山寺から、東海自然歩道も、ようやく地道になる。標識には「霊峰への道コース」とあるが、「ポンポン山」という、ふざけたような名前を持つ山だけに、霊峰と言われても、しっくり来ない・・・。もっとも、元々は加茂勢山という名前で呼ばれていたらしい。
天狗杉、あるいは二本杉と呼ばれる、古木。
思ったほど、急坂がない。標高の割に楽な道だ。そのせいか、シルバー、山ガール、子供連れの姿がとても多い。山頂に向かうに従って、ポンポンという足音が鳴るというのが、山の名称の由来のようだが、そんな音は全くしない。
標高678.9mの山頂に到着。山頂は広場のようになっていて、眺望が広がる。しかし、このあたりは、元々杉林で視界が遮られていたそうで、誰かが山の所有者に無断で、このあたりの木を伐採したという話を聞いたことがある。
もやっているが、東は長岡京や淀の方面が見渡すことができる。(西は茨木市方面まで眺望が広がっている)
覚悟していたより、遥かに楽に登ることができた。体力も水分もたっぷり残っている。さあ、善峯寺を経て西向日駅に出発というところで、大チョンボ。向日市の「灰方」と間違って、「出灰」なる集落に向かう道に入り込んでしまった。
登ってきた道に比べると、かなり悪路。どうしたことか、杉の木が根本からボッキリ折れて、道路を塞いだりしている。
う~ん。東に行かねばならないのに、明らかに北に向かっている。しかし、急坂を下ってきたので、もう一度山頂に向けて登りなおす気にならない。この道を行くと、「出灰バス停」なるところに行くらしいので、このまま突き進む。
山を下りたところに、「尸陀寺(しだじ)跡」の標識。現在地がようやく判った。ポンポン山の北西に出てきたようだ。京都市西京区の西端にあたる。尸陀寺は、一休さんが創建した禅寺だそうで、49歳の頃には、このあたりに住んでいたとのことだ。
一体、なんなのか。小さな茶色の蝶(蛾かも)の大群が、山の麓にある砂利道に屯していた。ほとんど飛ばない蝶の大群の中を急ぎ足で通り抜ける。
出灰とは「いずりは」と読むらしい。一体どんなところなのか、とにかく、そちらに向かって歩くしかない。
尸陀寺跡から出灰までは、渓流沿いの気持ちのいい道。アップダウンもほとんど無い。
まあ、覚悟はしていたが、出灰のバス停で確認すると、14時半の次は17時・・・。1時間強も待つよりも、少しでも高槻市内に向かって歩くことにする。多少はバス賃も安くなるはずだ。
京都府から大阪府に入る。ここで、ようやく、この道が亀岡に繋がる道だと知る。出灰からは、高槻駅より亀岡駅の方が近いようだ。以前から、高槻~亀岡を歩くことを考えていたのだが、偶然、その道を歩いている。
大規模な採石工場が続き、ダンプカーが行き交うため、このあたりの道は、とても埃っぽい。出灰という地名も、石灰石が取れる場所という意味かもしれない。
バス停間の距離があるのかが判らないため、まだバスの時間までは余裕があったが、「三島の郷」というバス停で、ウォーキング終了。摂津峡に繋がる芥川沿いのバス停で、川魚料理を振る舞う店がある。
歩行時間が約5時間。ポンポン山の登山に2時間半。下山に1時間。残りの1時間半が府道歩きということになる。予定とは全く異なるルートになってしまったが、これも楽しみのひとつだ。
どういう訳か、春から夏にかけてはスタンプラリーイベントが少ない。こんな時に頼りにしていた毎年2回の泉北高速の「泉北ぐるりん」が、秋まで開催されないのが寂しい・・・。
まとめ
歩行距離 約16km
所要時間 308分 (5時間08分)
歩数 26000歩 (しっかり 15900歩)